株式会社トクイテン(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:豊吉 隆一郎、以下「トクイテン」)とノリタケ株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:東山 明、以下「ノリタケ」)は、ノリタケのファインバブル発生器「セラポール」を用いて小松菜での栽培実証実験を共同で実施し、栽培の結果をとりまとめました。本実証実験は、2025年10月から2026年4月にかけて愛知県知多市のトクイテン ラボ農場にて実施したもので、有機農業※1における収量・品質・病害予防につながる成果を得ました。
農業分野では、労働力不足や気候変動問題を背景に、収量の安定化・品質の向上・環境負荷の低減を同時に実現する栽培技術が求められています。農林水産省は、2021年に策定した「みどりの食料システム戦略※2」において、2050年までに化学農薬の使用量を50%低減する目標を掲げています。これにより、化学農薬に頼らない病害予防技術へのニーズが高まっており、同時に収量の安定化や品質の向上も求められています。こうした中、環境負荷の低い新たな技術としてファインバブルの活用が注目されています。
トクイテンでは、2024年より、多孔質セラミックスを用いたノリタケのファインバブル発生器を栽培に活用し、その効果を実感してきました。一方で、体系的な比較実験による定量的な検証を行い、その効果を明確にする必要がありました。こうした背景のもと、農業分野でのファインバブルの技術確立を目指すノリタケと、データに基づく効果検証を重視するトクイテンの方向性が合致し、共同実証実験に至りました。
2025年10月より、愛知県知多市のトクイテン ラボ農場にて、トクイテンが取り組む有機農業をベースに、ノリタケのファインバブル発生器「セラポール」を用いて、収穫サイクルが早く、短期間で試験を重ねられる小松菜での栽培実証実験を共同で実施しました※3。1棟のハウスを9区画に分け、さまざまに条件を変えて比較を行った結果、ファインバブルを活用した2つの方法で、以下の有効性を確認しました。
ファインバブルを発生させた農業用水で灌水した区画では、通常灌水と比較して、平均重量が27%増加しました。草丈+6%、根丈+6%と地上部・地下部ともに均等な成長促進が確認され、根圏※4への酸素供給による活性化が収量向上に寄与したと考えられます。また、糖度が31%増加、えぐみ成分(硝酸イオン)が20%減少するなど、食味の大幅な改善も確認しました。
2. 病害予防 ― ファインバブルミスト(ガス種:オゾン)
オゾンを取り込んだファインバブルをミスト噴霧した区画では、白さび病の発生は確認されませんでした(ファインバブルミストを使用していない対照区は12.1%)。これは、減農薬栽培における病害予防の新たな選択肢となり得る結果です。
実証実験のデータや導入に関する情報は、トクイテン特設 WEB サイトにてご覧いただけます。
本実証実験で得られた結果を踏まえ、両社は以下の取り組みを進めてまいります。
今後は、ファインバブル灌水(ガス種:空気)による収量増加・品質向上と、ファインバブルミスト(ガス種:オゾン)による病害予防について、より実用的な栽培条件の検証を進めていく予定です。あわせて、CO2などの異なるガス種を用いたファインバブルについても検討を行い、さらなる収量の安定化・品質の向上・減農薬による環境負荷の低減に寄与する技術としての確立を進めます。
今回の小松菜に加え、他の作物でのファインバブルの効果を検証する実証実験を実施予定です。幅広い作物への適用可能性を明らかにし、活用に向けた知見を蓄積します。
トクイテンは2026年度に建設を予定している1ha規模の新農場で、ノリタケのファインバブル発生器を用いた灌水システムを導入します。両社で、より大規模な環境での運用データの蓄積と、実用段階での効果検証を行います。
実験期間2025年10月~2026年4月(3作実施)・1作目:2025年10月~12月・2作目:2025年12月~2026年2月・3作目:2026年2月~4月実験場所トクイテン ラボ農場(愛知県知多市)栽培品目小松菜(品種:「春の選抜」、「はまつづき」 他)栽培形式有機JAS準拠(ただし、オゾンを使用した区画は該当しない)比較方式9区画 同時栽培での比較(農業用水の条件と散水方式の条件を変えて比較)検証項目収量(重量)、品質(糖度・硝酸イオン)、病害発生率、草丈、根丈 等
社名ノリタケ株式会社代表代表取締役社長 東山 明本社所在地愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36号URLhttps://www.noritake.co.jp/設立1904年1月1日会社概要“事業を通じて社会に貢献する”という理念を経営の核とし、1904年の創立以来培ってきたセラミック技術を応用・発展させ、さまざまな技術と製品を生み出してきました。成長領域と定めた3分野(環境・エレクトロニクス・ウェルビーイング)の領域に対する取り組みを通じて、「地球を元気に」、「社会を便利に」、「人と社会を幸福に」する企業を目指しています。
愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36号
“事業を通じて社会に貢献する”という理念を経営の核とし、1904年の創立以来培ってきたセラミック技術を応用・発展させ、さまざまな技術と製品を生み出してきました。成長領域と定めた3分野(環境・エレクトロニクス・ウェルビーイング)の領域に対する取り組みを通じて、「地球を元気に」、「社会を便利に」、「人と社会を幸福に」する企業を目指しています。
社名株式会社トクイテン代表代表取締役 豊吉 隆一郎本社所在地愛知県名古屋市西区那古野2-14-1 なごのキャンパス2-15号室URLhttps://tokuiten.jp/設立2021年8月6日会社概要トクイテンは「持続可能な農業へのシフトを加速する」をミッションに掲げ、ロボットやAIを活用した農業の自動化と、データに基づく再現性の高い栽培技術の確立を目指しています。愛知県知多市に自社農場を持ち、有機JAS認証を取得した圃場での有機ミニトマト栽培も行っており、2024年10月には農林水産省の「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3基金事業)」に採択され、1ha規模の新施設建設による大規模実証を進めています。
愛知県名古屋市西区那古野2-14-1 なごのキャンパス2-15号室
トクイテンは「持続可能な農業へのシフトを加速する」をミッションに掲げ、ロボットやAIを活用した農業の自動化と、データに基づく再現性の高い栽培技術の確立を目指しています。愛知県知多市に自社農場を持ち、有機JAS認証を取得した圃場での有機ミニトマト栽培も行っており、2024年10月には農林水産省の「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3基金事業)」に採択され、1ha規模の新施設建設による大規模実証を進めています。
※1 化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと、並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業の生産方法。※2 農林水産省「みどりの食料システム戦略」https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/※3 本実証実験は、有機JASの基準に基づく栽培方法で実施。ただし、オゾンが有機JAS適合資材に該当しないため、有機JAS認証は取得していない。※4 土壌における植物の根の周囲で、根からの影響により高密度に微生物が生育している領域。