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額縁工房という「静かなる領土」で、陶と画が重なる。 |
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額縁は、作品を閉じ込める「枠」ではありません。それは、作家が描いた世界と、私たちが日々を営む暮らしを繋ぐ「はじまりの境界線」です。 |
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島田篤×石田淳一作品 |
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本展では厚川文子氏・島田篤氏が土から生み出した「陶作品」を、石田淳一氏・伊豫田晃一氏のまなざしが「絵画」として掬い上げます。暮らしの中で呼吸する器やオブジェが、画家の筆致によってキャンバスへと写し取られ、最後に額装家の手仕事がその記憶をそっと縁取る。それは、一つの表現が姿を変えながら、誰かの宝物へと生まれ変わっていく「再生の呼吸」を辿るリレーでもあります。 |
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美術館のような完成された場所ではなく、工房という名の「ものが形を成していく静かな熱量」が残る領土だからこそ、作品が特別な存在としてではなく、ごく自然に、あなたの生活の一部へと馴染んでいく予感を感じていただけると考えています。 |
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■ 展覧会のみどころ |
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1)「作る」を「描く」で重ねる ―― はじめての共鳴 |
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本展は、二組の作家がジャンルを越えて響き合う、初めての試みです。厚川文子氏・島田篤氏の手から生まれた、日々に寄り添う器や造形。それらを、石田淳一氏・伊豫田晃一氏のまなざしが静かに掬い上げ、キャンバスの上で新たな光を纏わせます。「作る」と「描く」が重なり、一つの形が別の姿へと生まれ変わる。そのプロセスの中に、単なる静物画にはない「暮らしの気配」が立ち上がります。 |
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2)「眼」と「手」の軌跡を辿る ―― 完成の裏側にある物語 |
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作品の背後にある物語。完成した作品だけでなく、その裏側にある「作家の視点」を追体験できるのは、工房という場所ならではの楽しみです。画家は器のどの曲線に惹かれ、どう筆を動かしたのか。あるいは、陶芸家が込めた静かな物語を、画家はどう読み解いたのか。素材と向き合う作家たちの濃密な時間が重なり、作品同士がそっと「呼応」する様子を、ぜひ会場で見つけてみてください。 |
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3)日常の静寂に隠れた「完結した世界」 ―― 額装という名の宝探し |
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バス停からほど近い、都川のほとりの静かな住宅街。 地図を頼りに、日常の境界線を越えてその古い民家へ辿り着くプロセスは、自分だけの秘密を見つけ出すかのようです。職人の手仕事が息づくこの空間で、額装家・諏訪孝志の古典技法は、断片的な記憶を一つの「完結した世界」へと仕立て上げます。外の喧騒から切り離された静謐なアトリエで、新たな命を吹き込まれた作品たちと対峙する。そんな、鑑賞者自身を整える「再生のひととき」を、ゆったりとお愉しみください。 |
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■ 展覧会概要 |
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会期: 2026年7月1日(水)~7月15日(水) |
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開廊時間:12:00 - 18:30 |
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会場: 額装NOVANTIQUAギャラリー(千葉県千葉市若葉区加曽利町334-1) |
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JR千葉駅よりバス20分 加曽利バス停より徒歩3分 |
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販売方法: |
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絵画作品(石田・伊豫田): 会期を通しての【抽選販売】 |
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作陶作品(厚川・島田): 【現品販売】(一部非売品・抽選品あり) |
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■ 参加作家プロフィール |
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作陶家:厚川 文子(Fumiko Atsukawa) 1975年生まれ。土という素材が持つ根源的な表情を追求している。石や古道具を彷彿とさせる造形は、静謐な佇まいと、暮らしに馴染む母性をあわせ持つ。その作品は、器でありながら、置かれた場所の空気を一変させる確かな存在感を放っている。 |
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作陶家:島田 篤(Atsushi Shimada)1974年生まれ。鯉江良二氏のもとで陶芸の道に入り、その後イタリアへ渡り彫刻的な表現を追求。現在は長野県佐久市の工房にて、オブジェなどの制作を行っている。「素材との対話」を重んじ、土という物質が持つ自由さと、焼成によって生まれる偶然性を操りながら、独自の造形世界を切り拓いている。 |
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画家:伊豫田 晃一(Koichi Iyoda)1976年生まれ。油彩、水彩、鉛筆、銅版画、さらにはオブジェ制作まで、多岐にわたる技法を駆使し、緻密で幻想的な世界観を構築する。その卓越した審美眼と工芸品のような完成度は、発表される作品が即座に完売することも珍しくないほど、国内外に熱心なコレクターを多く抱えている。 |
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画家:石田 淳一(Junichi Ishida)1981年生まれ。徹底した観察と卓越した技術により、静物の奥底に潜む「存在の真実」を描き出す写実画家。その筆致は、単なる外形の再現に留まらず、対象が纏う光や温度、そしてその背後にある時間の堆積までをもキャンバスに定着させる。モチーフの息遣いを静かに掬い上げる作品は、写実でありながら、見る者の記憶に深く語りかける独特の情緒を湛えている。 |
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額装:NOVANTIQUA 諏訪 孝志(Takashi Suwa) 1970年生まれ。デザイン学校の講師を経て20代より額装の修行を開始。自身の工房等で研鑽を積み、表現者の意図を深く汲み取る確かな手仕事は、多くの美術家から絶大な信頼を寄せられている。2020年に千葉市・都川の傍らへ拠点を移転。本企画の立案者として、陶芸と絵画、そして生活の境界を縁取り、記憶の保存と再生を担っている。 |
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