米国 Autodesk 社(本社:カリフォルニア州/プレジデント兼 CEO:アンドリュー・アナグノスト、以下 Autodesk)は、建築・エンジニアリング・建設・運用(AECO)業界向けBIMソフトウェアの最新版「Autodesk Revit 2027(R)」を発表しました。
 
本バージョンでは、Autodesk AI の導入、クラウドベースの設計環境との連携強化、パフォーマンスおよび自動化機能の進化により、複雑化するプロジェクトにおいても効率的かつ一貫性のあるワークフローを実現します。
 
設計現場では、短納期化やモデルの高度化に加え、複数分野間での継続的な調整が求められる中、単に設計を行うだけでなく、プロジェクト全体の整合性を維持することが大きな課題となっています。Revit 2027 はこうした現場の課題に対応し、日々の業務の中で時間を消費しがちな作業を効率化しながら、設計・分析・調整をシームレスにつなぐ環境を提供します。
 
 
AI を活用した設計支援と業務効率化
 
本バージョンでは、エージェント型 AI を活用した「Autodesk Assistant」がテクニカルプレビューとして導入され、ユーザーは自然言語でモデルに対して質問や操作指示を行うことが可能になりました。Autodesk Assistant はモデルのコンテキストを理解し、現在の作業内容に即した回答や提案を提供します。モデルデータの分析、ビューや集計表の作成および整理、パラメータ編集、部屋の管理などを支援するほか、作業手順のガイドや問題解決のサポートも行います。また、プロンプトを保存することで繰り返し作業の効率化と標準化が図られ、単なるヘルプ機能にとどまらず、実際の業務を前進させる支援として機能します。
Autodesk Assistant (テクニカルプレビュー)によるモデル情報閲覧や集計表作成
 
Forma との統合によるクラウドワークフローの拡張
 
Autodesk Forma(R) との連携が強化され、Revit は単一の設計ツールからクラウドベースの統合環境へと拡張されています。Revit のサブスクリプションには、Forma Data Management Essentials、Forma Site Design、Forma Building Design、Forma Board が含まれ、初期の敷地検討から詳細設計までを一貫して進めることが可能です。
 
また、Revit は Forma Connected Client(テクニカルプレビュー)として、地理的位置情報を持った共有シナリオからモデルデータへ直接アクセスできるようになり、環境データの参照や風解析などの解析をワークフロー内で実行できます。これにより、設計初期からより高度な意思決定が可能になります。
 
※ Forma と Revit のクラウド連携については、4月8日に公開したオートデスクニュースもご参照ください。
Forma Connected Client による、Revit 上でのモデル解析とリアルタイムな操作支援
 
リアルタイムな調整と自動化による生産性向上
 
課題管理「指摘事項」が Revit に標準統合され、ユーザーは Revit 内で指摘事項の作成、確認、解決を行うことができます。この機能は Forma Data Management と同期されるため、調整作業をリアルタイムかつ継続的に進めることが可能となり、後工程での手戻りや問題の発生を抑制します。
Revit 上で指摘事項を作成・確認し、Forma Data Management と連携してリアルタイムに課題を管理・解決
さらに、ルールベースの要素番号付け機能により、モデル変更に応じて番号が自動的に更新されるため、従来の手動による再番号付け作業が不要になります。加えて、タグや注釈の制御、ユーザーインターフェースの挙動改善など、日常的な操作性の向上により、作業中の中断を減らし全体の効率を高めます。
モデル要素へのルールベース番号付けにより、条件に応じた番号の自動付与と一環した管理を実現
 
パフォーマンスと基盤技術の進化
 
Revit 2027 では、内部処理の強化によりパフォーマンスと安定性が向上しています。Dynamo は .NET 10 への対応と計算処理の改善により高速化・安定化され、より信頼性の高い処理が可能になりました。また、アクセラレーテッド グラフィックスが正式機能として提供され、GPU を活用したスムーズな操作性と大規模モデルの快適なナビゲーションを実現しています。これにより、実際の作業体験としてのスピード向上が実感できます。
 
 
分野別に強化された設計・施工ワークフロー
 
建築分野では、Autodesk Forma Carbon Insights(旧Autodesk Insight)が設計ワークフローに統合され、設計段階からエンボディド カーボンおよびオペレーショナル カーボンの評価が可能になりました。マテリアルにはカーボンパラメータが追加され、設計判断の環境影響を可視化できます。また、壁同士のホスト対応、階段踏面/蹴上番号のタイププロパティ制御、デザインオプションビューの挙動改善により、モデリングの予測性と一貫性が向上しています。
 
構造分野では、解析モデルが物理モデルの変更に応じて自動更新され、接続条件や荷重条件を維持したまま解析との整合性を確保できるようになりました。配筋設計では、鉄筋がホスト要素の変更に応じて自動適応し、配筋間隔や継手位置などがルールベースで更新されることで、精度と施工性が向上しています。さらに、鉄骨構造要素の挙動も改善され、設計から施工までの一貫性が強化されています。
鉄骨フレームへの開口部適応により、構造要素との整合性を保ちながら柔軟な設計変更に対応
設備分野では、エネルギーモデリングの基盤が改善され、解析用ジオメトリの品質向上とセットアップのガイド化により、より信頼性の高い解析が可能になりました。空調設計では、ゾーニング、負荷計算、機器選定をシステムレベルで統合的に扱うことができ、解析と設計の整合性が向上します。さらに、 Trane(R) による次世代 TRACE(R) との連携により、クラウドベースでの負荷設計、エネルギーモデリング、経済性評価が統合される予定です。製作段階においても、より詳細なデータを活用した製造機能により、設計と施工の連携が強化されます。
製造情報を持つ Revit のもう一つのコンテンツである製造用パーツを、MEP Content Editor 上でより柔軟に管理・編集
 
コラボレーションとデータ連携のさらなる進化
 
プロジェクト全体の連携を支える機能も強化されています。データの差分同期により効率的に最新状態を維持できるほか、Forma Design Collaboration ユーザーが利用可能な Model Analytics Essentials によってモデルの健全性やパフォーマンス、潜在的なリスクを可視化することが可能です。Forma Data Management Essentials などで利用可能な Forma Board などの共有環境を活用することで、関係者間でのレビューやコミュニケーションが視覚的かつ効率的に行えるようになりました。また、IFC マッピングやデータ交換、リアリティーキャプチャーとの連携強化により、異なるツールや関係者間でのデータ活用がより円滑になります。
Forma Board での関係者とのコミュニケーションさらに視覚化
Revit 2027 は、AI、クラウド、データ統合を基盤に、設計・分析・調整・施工の各プロセスをより密接に結びつけることで、AECO 業界におけるワークフローの進化を支援します。Autodesk は今後も、デジタル技術の進化を通じて、より効率的でサステナブルな建設プロセスの実現に貢献してまいります。
 
Autodesk Revit 2027 は、2026 年 4 月より提供開始されており、サブスクリプションユーザーは順次利用可能です。 
 
Revit 2027 の新機能に関するウェビナーが 5月 22 日より予定されています。詳細・お申し込みはセミナー登録ページをご参照ください。
 
製品の詳細や新機能については、ヘルプページをご参照ください。

Autodesk Revit 2027 は、2026 年 4 月より提供開始されており、サブスクリプションユーザーは順次利用可能です。

Revit 2027 の新機能に関するウェビナーが 5月 22 日より予定されています。詳細・お申し込みは