~再エネの地産地消と、電力需要の大きいDCを100%再エネ化しCO2削減に寄与~
 東急不動産株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:田中 辰明、以下「当社」)は、北海道石狩市(所在:北海道石狩市、市長:加藤 龍幸、以下「石狩市」)で2022年より推進している「石狩再エネデータセンター第1号」事業(以下「本事業」)について、2026年3月27日に竣工いたしましたことをお知らせいたします。本事業は、当社及び株式会社Flower Communications(本社:東京都中央区、代表取締役:柳川 直隆)がプロジェクトマネジメント業務を受託し、当社及び当社が出資する合同会社等が発電した再生可能エネルギー(以下「再エネ」)100%で運営するデータセンターとして開発を進めてまいりました。なお、本事業は2026年8月に一部データホールの稼働開始を予定しております。                 
「石狩再エネデータセンター第1号」外観
 ■再生可能エネルギー100%でのデータセンター運営
 当社と石狩市(以下、総称して「両者」)は、石狩市の脱炭素先行地域及びゼロカーボンシティの実現とまちづくりの継続発展に向け、「再エネ利用による持続可能なまちづくりに係る協定書」を2024年3月25日に締結しました。両者は、再エネ利用による連携の第一歩として「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」を活用したオンサイトPPA事業※1を推進し、本事業においては自営線を使って再エネ電力を直接供給しております。これにより、再エネの地産地消と、電力需要の大きいデータセンターのCO2削減に寄与します。
 また、本事業および今後検討を進めるREゾーン※2内の需要家等への再エネ電力の供給にあたっては、両者が出資する石狩地域エネルギー合同会社を通じて行い、同社がREゾーン内の脱炭素化を推進するための『エネルギープラットフォーマー』の担い手となることを目指します。
※1送配電線を介さずに自営線等で需要施設と発電所をつなぎ、直接電力供給を行う方法。PPAとは「Power Purchase Agreement(電力販売契約)」の略
※2市内でも特にデータセンターを中心とした産業集積が加速化する石狩湾新港地域内の再エネ100%供給エリア
参考 北海道石狩市が石狩地域エネルギー合同会社へ参画 共同事業の連携を強化し、市内の脱炭素化を推進
 
 更に、当該オンサイトPPA事業においては、豪雪地帯でも高効率の発電が可能な垂直式の特殊架台を採用しています。垂直式太陽光発電設備は、モジュールが雪で覆われにくいため、積雪に強く、積雪時には地面からの反射光(アルベド効果)による発電量の上昇が期待でき、発電量の最大化を目指します。当社は道内の帯広市においても、垂直式営農型太陽光発電事業を推進するなど、地域に即した再エネ導入を進めています。
垂直式太陽光発電設備 外観
■IOWN(APN)による石狩-東京(大手町)間の次世代通信環境を実装(予定)
 当社は、本事業において、NTT東日本株式会社が提供するIOWN構想におけるAll-Photonics Network(以下「APN」)を活用し、北海道・石狩市と東京・大手町間を接続する次世代通信環境を2026年8月に導入予定です。これにより、従来課題となっていた長距離伝送に伴う通信遅延等を抑え、高速・大容量・低遅延・省電力な通信を可能とし、石狩と大手町の両拠点を、隣接するデータセンターであるかのように一体的に利用できる環境の提供を目指します。
 本取組みにより、災害時の事業継続(DR:Disaster Recovery)用途に加え、都市型データセンターとの接続による拡張利用、GPUを活用した生成AIサービス提供、点群データ等の効率的活用によるデジタルツインの実現、ランサムウェア対策など、多様なニーズに応えられることが期待されます。当社は、再エネ100%で運営するデータセンターと次世代通信基盤の活用を組み合わせることで、国が掲げるデータセンター地方分散や「ワット・ビット連携」にも資する取り組みを進めてまいります。
 
■石狩市の取組み
 石狩市は、環境省の掲げる「脱炭素先行地域※1」の第1回選定自治体であり、2050年カーボンニュートラル実現に向け、「再エネの地産地活・脱炭素で地域をリデザイン」を策定しています。石狩湾新港地域においては、データセンター群及び周辺施設への再エネ供給を行うことにより産業の集積を目指し、他自治体に先駆けて再エネの導入拡大に取り組んでいます。
※1 2050年カーボンニュートラルに向けて、民生部門(家庭部門及び業務その他部門)の電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロを実現し、運輸部門や熱利用等も含めてそのほかの温室効果ガス排出削減についても、我が国全体の2030年度目標と整合する削減を地域特性に応じて実現する地域で、「実行の脱炭素ドミノ」のモデルとなるもの
 
■石狩市長からのコメント
 「石狩再エネデータセンター第1号」の竣工を、心よりお祝い申し上げます。石狩市と貴社が連携し、再生可能エネルギーの活用を通じた「持続可能なまちづくり」の第一歩が、ここに結実したことを大変嬉しく存じます。
 石狩市は、ワット・ビット連携やオール光ネットワークによるデータセンター間の相互接続など、集積によるシナジー効果で高付加価値化を実現できる希少な立地条件を備え、現在は地域とビジネスの両面において、飛躍の好機を迎えております。こうした中で、地方分散型データセンターの理想を具現化する施設が、この石狩の地に誕生しましたことは、石狩市にとっても大きな誇りであります。
 今後も石狩市は、国内屈指のデータセンター集積拠点として、次世代のイノベーションを支えるデジタル戦略拠点の形成を全力で支援してまいります。デジタルと地域が共に成長し、豊かな未来を創出するまちづくりを力強く推進してまいる所存です。
2026年4月22日 石狩市長 加藤 龍幸
 
■当社のデータセンター事業の取組み
 昨今、あらゆる産業分野におけるデジタルトランスフォーメーションの進展やIoT、AI需要の増加に伴い、世界的にデータ通信量と処理量は急増しています。そのような背景を受け、当社は2022年より産業用不動産事業領域の拡大の一環としてデータセンター事業に取り組んでいます。当社は、国の「デジタルトランスフォーメーション施策」および「デジタル田園都市国家構想」、「ワット・ビット連携」に沿った形でデータセンター事業を展開し、社会基盤の充実と安全性の向上に貢献してまいります。
 また、都市型、郊外型、複合型といった多様なデータセンターの構築を行い、多様化するデジタルニーズに柔軟に対応することで、付加価値の高いまちづくりを実現致します。本事業のように、当社が推進する再生可能エネルギー事業と高い電力需要を持つデータセンターの組み合わせにより、グリーントランスフォーメーション(GX)とデジタルトランスフォーメーション(DX)を同時に実現します。社会課題解決型の事業モデルを確立し、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献しながら、さらなる事業展開を進めてまいります。
 
■当社の再生可能エネルギー事業「ReENE」の取組み
 当社は、「ReENE(リエネ)」という事業ブランドで、再生可能エネルギー事業を展開しています。「Re-Creating the Value(未来に、新しい価値を)」と「Edit Next Energy(次の時代を作るエネルギーを)」という2つの志を組み合わせ、2018年に誕生しました。現在では、開発中事業を含め全国162件、定格容量2,122MWを展開しております(2025年12月末時点)。
 これまで東急不動産は、総合不動産企業として都市再開発、宅地やリゾートなど大規模なまちづくりをはじめ、多岐にわたる開発事業を行ってきました。地域・社会・環境にかかわる様々な課題と向き合い解決策を模索する中で培われてきた経験はReENEの中でも活かされています。
ReENEホームページ https://tokyu-reene.com/
■石狩再エネデータセンター第1号 物件概要
所在地:北海道石狩市新港中央1丁目722番1(地番)
延床面積:約10,065平方メートル
受電容量:15,000kVA
区画数:6区画
着工:2024年10月1日
竣工:2026年3月27日
 
■長期ビジョン「GROUP VISION 2030」と「中期経営計画2030」について
 東急不動産ホールディングスは2021年に長期ビジョン「GROUP VISION 2030」を発表しました。多様なグリーンの力で2030年にありたい姿を実現していく私たちの姿勢を表現する「WE ARE GREEN」をスローガンに、「環境経営」「DX」を全社方針として取り組んでいます。
 中核企業である東急不動産では「環境先進企業」をめざして様々な取り組みを積極的に進めております。2022年には事業所及び保有施設※の100%再生可能エネルギーへの切り替えを完了し、 2024年にはRE100事務局より「RE100」の目標達成を、国内事業会社として初めて認定されました。
 2025年5月には東急不動産ホールディングスは2030年度を目標年度とする「中期経営計画2030」を策定し、「広域渋谷圏戦略の推進」「GXビジネスモデルの確立」「グローカルビジネスの拡大」の3つの重点テーマに取り組んでおります。強固で独自性のある事業ポートフォリオの構築をめざします。
※一部の共同事業案件などを除く 
 
東急不動産ホールディングス「GROUP VISION 2030」について
https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/group-vision-2030/
東急不動産ホールディングス「中期経営計画2030」について
https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/ir/mgtpolicy/mid-term-plan/
 
<本事業及び入居に関するお問い合わせ先>
東急不動産株式会社 産業共創事業ユニット インダストリー事業本部 
事業開発部 データセンターグループ 民谷 MAIL:Naoya_Tamitani.1a1a@tokyu-land.co.jp