| 全国118社の取材で見えた「3つ目の課題」--良いものを持ちながら、なぜ届かないのか |
| 株式会社ココペリ(東京都千代田区、代表取締役CEO:近藤繁)が運営する中小企業向けウェブメディア『コネクト』は、2026年3月の創刊1周年を記念し、これまでに実施した全国118社へのインタビューをもとにした実態レポートを2回にわたって発表してまいりました。Vol.1「人手不足」、Vol.2「事業承継」に続く最終回では、取材を通じて繰り返し浮かび上がってきた3つ目の課題--「発信力の不足」を取り上げます。そして、その課題に向き合うために『コネクト』が生まれた経緯と、1年間の取り組みをご報告します。 | |||||
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| 調査概要 | |||||
| 調査名:コネクト創刊1周年記念レポート「地域中小企業のリアル」Vol.3 | |||||
| 調査期間:2025年3月~2026年3月 | |||||
| 対象:全国118社の中小企業経営者・担当者(Big Advance会員企業中心) | |||||
| 調査方法:対面・オンラインによる個別インタビュー(各社60~90分) | |||||
| 業種:食品製造、製造業、小売、介護・福祉、飲食、IT、造船関連など多岐にわたる | |||||
| 3つ目の課題--「良いものを持ちながら、誰にも知られていない」 | |||||
| 「人手不足」「事業承継」の課題と並んで、取材を通じて繰り返し浮かび上がってきたもう一つのテーマがあります。それが「発信力の不足」です。 | |||||
| 優れた技術を持ちながら、それが世の中に届いていない。地域に根ざして顧客に愛されながら、社外では無名のまま--そんな企業の姿が、118社の取材を通じて何度も見えてきました。その実態を3つの類型に整理しました。 | |||||
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| 類型1. 「良いものがあるのに、言わない」--奥ゆかしさが、壁になる | |||||
| 「価値は元々あった。伝えないと伝わらない。日本人は奥ゆかしいから、陰ながら努力して言わない。でも言うべきだと思う」 | |||||
| (食品製造業・代表取締役) | |||||
| この言葉を語ったのは、三重県を拠点に弁当・給食事業を手がける食品製造業の経営者です。長年にわたって品質にこだわり、1日1万5000食を製造しながらも、その価値をなかなか外に発信できずにいた経験から出た言葉でした。 | |||||
| 実はこの経営者自身、1年半前からお客様へニュースレターを発行し、自社の取り組みを丁寧に伝える広報活動に取り組み始めています。「弁当がなぜ冷たいのか」「どれだけの手間をかけているか」を言葉にすることで、価値への理解が深まり、単価の向上にもつながると考えているからです。 | |||||
| 「良い仕事をしていれば、いずれ伝わる」--そんな職人気質の謙遜文化が、発信の壁の一つになっている中で、この経営者は自ら言葉にすることでその壁を越えようとしています。 | |||||
| 類型2. 「発信したくても、担当者がいない」--意欲はあっても、人手が足りない | |||||
| 発信の意欲はある。ツールも一応ある。しかし、それを担当できる人材がいない--そんな中小企業の実態が複数の取材で浮かび上がりました。 | |||||
| 千葉県で習い事教室を経営する代表は「インスタは娘に任せています。若いから早いし、作るのが上手くて」と話します。ホームページを作成してみても「わからないから最初はほったらかし」で、知人のサポートを得てようやく更新できるようになりました。こうした話は、この企業に限りません。 | |||||
| SNSの運用やホームページの更新を、子や孫が担っている。発信の「担当者」は、実は家族だったというケースが多くあります。 | |||||
| 兵庫県のオフィス機器・文具店を営む代表は「SNSはうちの若い社員がやってくれてます」と話し、センスのある20代の社員がインスタグラムを担当。撮影の工夫や投稿企画を任せることで、フォロワー1,000人を達成したキャンペーンも実現しました。 | |||||
| 日常的に発信を続けるには、専任の人材か、継続的にサポートしてくれる存在が必要です。家族や若手社員に任せることが、発信を続けるひとつの現実的な一手かもしれません。 | |||||
| 類型3. 「発信した会社は、実際に動き出した」--言い続けることで、世界が広がる | |||||
| 一方で、「発信する」という選択が、企業の可能性を大きく広げた事例もあります。 | |||||
| 愛知県のある製造業では、2000年代からブログでの情報発信を続けていました。「NASAと仕事をしたい」とブログに書き続けたところ、それが縁となってJAXAの宇宙関連案件につながり、Google・JAXA・東京大学のロボット研究等との取引に発展していきました。「言い続けることで、本当に動き出した」という言葉は、発信と可能性の間にある確かなつながりを示しています。 | |||||
| 発信しているかどうか--その差が、企業の未来を大きく左右しているのです。 | |||||
| 「埋もれてしまう前に、届ける」--コネクトが生まれた理由と、1年間で起きたこと | |||||
| 「世界シェアNo.1の製品を手がける会社でも、知られていないことがある。そういう企業にスポットライトが当たるような機会を作りたかった」--株式会社ココペリ代表・近藤繁はそう語ります。 | |||||
| 『コネクト』は、中小企業支援プラットフォーム『Big Advance』から生まれたウェブメディアです。2025年3月の創刊以来、全国118社を取材してきました。取材先は、地域に根ざした中小企業が中心です。 | |||||
| 記事の公開後、取材企業から「記事を見た方から商談のお声がけをいただいた」「問い合わせが届いた」という報告をいただいています。なかでも印象的なのが、愛知県のバネ製造業の事例です。『コネクト』で掲載した取材記事をきっかけに、テレビ番組の制作会社ディレクターから出演オファーが届き、テレビ番組への出演が実現しました。メディアがメディアへの扉を開いた、『コネクト』としても象徴的な出来事でした。 | |||||
| コネクト編集部より | |||||
| 「良いものをつくれば売れる時代ではない」と、複数の経営者が取材中に口にしていました。では、何をすれば届き、売れるのか。その答えのひとつが、「自分たちを知ってもらうこと」です。 | |||||
| 取引先からの紹介や知り合いのつながりが主な営業ルートだとしても、今の時代、商談の前後に相手は必ず検索します。展示会で名刺を交換した翌日、ホームページを開いてみる。求人に応募する前に、会社の雰囲気を調べてみる--情報が出てこない会社に、人は近づきにくいのです。発信は、「攻め」のためだけでなく、せっかくの出会いを活かすための「守り」でもあります。 | |||||
| また、取材の中では、副業人材を活用して広報や発信のサポートを受け始めた企業の姿もありました。発信を「一人でやる必要はない」という選択肢が、少しずつ広がっています。 | |||||
| 発信力の壁は、技術や品質よりも「伝えようとするかどうか」です。その一歩は今日からでも踏み出せます。 | |||||
| 『コネクト』での発信が、新たな出会いへとつながっていく--そんな場所であり続けるために、2年目も全国の企業の声を届けていきます。 | |||||
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| コネクトについて | |||||
| 『コネクト』は、株式会社ココペリが運営する中小企業向けウェブメディアです。2026年3月に創刊1周年を迎え、これまでに全国118社の中小企業経営者・担当者へのインタビューを実施。「出会いとつながり」をテーマに、地域中小企業のリアルな声を届けています。Big Advance会員企業を中心とした取材記事のほか、ニュースレター・SNSも展開しています。 | |||||
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名称 :株式会社ココペリ 所在地 :東京都千代田区紀尾井町3-12 紀尾井町ビル11階 代表者 :代表取締役CEO 近藤繁 設立 :2007年6月 事業内容:ビジネスプラットフォーム事業 URL :https://www.kokopelli-inc.com/ 主要サービス:中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」 https://bigadvance.jp/ |
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株式会社ココペリ(東京都千代田区、代表取締役CEO:近藤繁)が運営する中小企業向けウェブメディア『コネクト』は、2026年3月の創刊1周年を記念し、これまでに実施した全国118社へのインタビューをもとにした実態レポートを2回にわたって発表してまいりました。Vol.1「人手不足」、Vol.2「事業承継」に続く最終回では、取材を通じて繰り返し浮かび上がってきた3つ目の課題--「発信力の不足」を取り上げます。そして、その課題に向き合うために『コネクト』が生まれた経緯と、1年間の取り組みをご報告します。
「価値は元々あった。伝えないと伝わらない。日本人は奥ゆかしいから、陰ながら努力して言わない。でも言うべきだと思う」