雅楽協会・地元団体・市・文化庁・国土交通省が参画するコンソーシアムの取り組み始まる
式典で挨拶する濱田市長
除草作業の様子
雅楽の篳篥(ひちりき)の吹き口の素材として唯一、宮内庁に納められているヨシが生育する高槻市では、そのヨシ原を貴重な財産として保全するため、雅楽関係者や地元団体及び本市、オブザーバーとして文化庁、国土交通省により、「雅楽の楽器「篳篥」用ヨシ保全コンソーシアム」を令和7年6月に設立。令和8年4月21日(火曜日)に、同コンソーシアムの事業として新たな鵜殿のヨシの育成の取り組みが始まることを記念し、鵜殿のヨシ原で「開始式」が開催されました。
 
本市の鵜殿のヨシは、古来、雅楽の主旋律を奏でる篳篥の蘆舌(ろぜつ=吹き口)の素材に用いられ、唯一無二のものとして宮内庁式部職楽部に納められるなど、今日まで雅楽を支え続けてきました。日本の伝統芸能にとって極めて重要な財産であると同時に、本市にとっても先人が守り続けてきた誇るべき地域資源であることから、これまで本市では鵜殿のヨシ原の維持・保全を目的に地元団体により毎年2月頃に行われる「ヨシ原焼き」の支援に取り組んできました。しかし近年、つる性植物の繁茂など生育環境の変化により篳篥用のヨシも大きな影響を受けるようになり、ボランティアなどの有志による保全活動が進められてきたものの、継続性の観点から新たな仕組みの構築が必要となっていました。
そうした中、「古来の雅楽の音色を保つためには日本の宝である鵜殿のヨシ原の保全が不可欠」とする一般社団法人雅楽協会と次世代への継承を願う本市の考えが一致。それぞれが持つ資源と知見を活用して継続的なヨシの育成に取り組むため、令和7年6月に、雅楽協会、地元の鵜殿のヨシ原保存会、上牧実行組合と高槻市、オブザーバーとして文化庁、国土交通省による「雅楽の楽器「篳篥」用ヨシ保全コンソーシアム」を設立しました。無形文化財である「雅楽」だけでなく、それを支える材料であるヨシを育成する先駆的な取り組みとして、令和7年度から市と文化庁が補助金を交付し、従来の課題であった継続的な活動の実現に向けた体制の構築や、必要な資材の調達等の準備を進めてきました。
令和8年4月21日(火曜日)、この日から同コンソーシアムの事業が本格的に開始することに伴い、実際に作業を行う鵜殿ヨシ原の現地で開始式が開催されました。開始式に参加した同コンソーシアム代表の小野真龍一般社団法人雅楽協会代表理事は「昨年6月にコンソーシアムが設立され、今日その作業初日を無事迎えられたことに深い感慨を覚えます。 日本文化継承への個々人を超えた大きな意志が、今日ここに実を結んだのだと思います」、濱田剛史高槻市長は「今回の取り組みは、文化財である雅楽そのものだけでなく、雅楽を支えるヨシを貴重な文化資源、地域資源として育成するという先駆的なもの。国民の財産であるヨシを守る活動が成功することを願っています」と話しました。なお、今後は、同コンソーシアムの事業として、7月頃まで月6回程度、各回約10人体制で、継続して除草作業や実施調査などを行っていく予定としています。