産学官が一体となり、全国高専でサイバーセキュリティ人材育成を加速

トップレベルの学生が集う「TOP OF TOPS講習会」

教職員向けIT・OT集合研修で教育現場への還元を強化

NICT 園田道夫センター長による特別講演「セキュリティエンジニアの活きる道」

高専教職員・企業・省庁・学生が交流する懇親会を開催

産学官連携による人材育成の現在地と成果を共有

今後に向けて

開催概要

関連リンク

KOSENサイバーセキュリティ教育推進センター(K-SEC:KOSEN Security Educational Center)

木更津工業高等専門学校について

IT集合研修/蔀 綾人氏による研修の様子
 KOSENサイバーセキュリティ教育推進センター(K-SEC:KOSEN Security Educational Center) の運営校である木更津工業高等専門学校(千葉県木更津市 校長:先村 律雄 以下「木更津高専」)は、令和8年3月24日(火)から26日(木)にかけて、全国の国立高等専門学校(高専)から学生・教職員、ならびに企業・省庁関係者が参加する「K-SEC TOP OF TOPS講習会 2025」および「IT集合研修・PLC教材利用(OT)集合研修」を開催しました。
 
 本イベントは、サイバーセキュリティ分野×(IoT分野・蓄電池分野)における異分野融合高度人材の育成と、全国高専における教育の高度化・持続的発展を目的として、産学官連携の枠組みのもと実施されたものです。
 
 「TOP OF TOPS講習会」には、KOSENセキュリティコンテスト2025やNEC Security Skills Challenge for Students 2025などで優れた成果を収めた学生を中心に、全国の高専生が招待制で参加しました。
 
 日本電気株式会社(NEC)および自動車メーカーのエンジニアを講師に迎え、実社会で求められるサイバーセキュリティ技術や考え方を踏まえた講義・演習を実施しました。学生同士の交流に加え、企業の第一線で活躍する技術者と直接意見を交わす機会が設けられ、将来の進路やキャリアを具体的に考える場となりました。
 
TOP OF TOPS講習会の様子/丸山拠点校リーダーの挨拶
 教職員を対象としたIT集合研修およびPLC教材利用(OT)集合研修には、全国の国立高専からサイバーセキュリティ教育に関心を持つ教職員が参加しました。
 
 IT集合研修では、Secure Way合同会社の蔀綾人氏を講師としてお招きしました。Active Directoryを題材とした攻撃・防御演習やフォレンジック手法の紹介など、実務に基づいた高度な内容が提供され、教員自身の専門性向上を目的とした研修が行われました。
 
 PLC教材利用(OT)集合研修では、石川高専の山田悟教授を講師として迎え、K-SECが開発したPLC制御教材を用い、OpenPLCやArduino、Node-RED等を活用した産業制御システム(OT)セキュリティ教育の実践例を共有しました。さらに、この教材のIoT分野や蓄電池分野といった異分野融合領域教育での活用方法を共有しました。参加者からは、制御系・組込み系科目への応用を検討したいといった声が多く寄せられました。
 
PLC教材利用研修の様子
 2日目には、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)ナショナルサイバートレーニングセンター長園田道夫氏による特別講演「セキュリティエンジニアの活きる道」を開催しました。
 
 国内外の動向や人材育成の課題を踏まえ、技術者としてどのように社会と関わり、キャリアを築いていくかについて、学生・教職員双方に向けた示唆に富むメッセージが語られました。
 
NICTナショナルサイバートレーニングセンター長園田氏の講演/学生との質疑応答の様子
 期間中に開催された懇親会には、全国高専の教職員、高専学生、企業関係者、省庁関係者が参加し、立場や世代を越えた活発な意見交換と交流が行われました。
 
 NECからは、高専機構との連携協定を起点に、K-SECと連携しながら産学官一体で取り組んできた活動について説明がありました。企業の実践知を教育に反映すると同時に、教育現場で育成された人材が社会で活躍する好循環が生まれている点など、産学官連携の意義と具体的なメリットが共有されました。
 
 続いて、企業の支援を受けて国際的なCTF大会「Midnight CTF」に参加した高専生が登壇し、挑戦した課題や成果について報告を行いました。学生自らの言葉で、講習会や日頃の学修で培った知識・技術が実践の場でどのように活用されたかが語られ、産学官連携による教育の成果が可視化される場となりました。
 
 
参加者からは、
「高専・企業・行政が同じ場で議論できる貴重な機会」
「教育から実践、そして社会へとつながる流れを立体的に理解できた」
といった声が聞かれ、K-SECが果たす産学官連携のハブとしての役割が改めて共有されました。
 
 K-SECでは、今回の講習会・集合研修・交流で得られた知見や参加者からの意見を踏まえ、教材の改良や研修内容の高度化、企業・行政との連携強化を進めることで、全国高専におけるサイバーセキュリティ教育の中核拠点としての役割を今後も強化していきます。
 
・主催:KOSENサイバーセキュリティ教育推進センター(K-SEC)
・共催:日本電気株式会社ほか
・会場:木更津工業高等専門学校
 
NEC,トップレベルの高専生向けにセキュリティ技術を学ぶ演習を実施:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001307.000078149.html
 これまで高専の行ってきたサイバーセキュリティ教育を更に高度化し、以下の取組を中心に、これからのサイバー空間とフィジカル空間が融合した社会に求められる人材の育成に貢献するため、高専機構本部にKOSENサイバーセキュリティ教育推進センターが設置され、木更津高専と高知高専が運営校となっています。
・サイバーセキュリティ人材育成のためのエコシステム構築
・産学連携による高度なサイバーセキュリティ教育とプラス・セキュリティ教育の実践
・地域SECUNITY(セキュリティ・コミュニティ)の推進
KOSENサイバーセキュリティ教育推進センター(K-SEC):https://k-sec.kisarazu.ac.jp/
 木更津工業高等専門学校は、1967年に千葉県木更津市に創設された国立高専専門学校であり、これまでの約57年間で本科卒業生は8696名、専攻科修了生は805名に上り、国内外の様々な領域で幅広く活躍しています。本校の方針により、幅広い教養を基本とし、国際的視野を持ち、自ら考え決断する判断力、自ら工夫し新しいものを造り出す創造力、自らの信念に基づき困難にも屈せず遂行する実行力の三つの能力を備えた創造的エンジニアとしての人材の養成を目指します。あわせて、健康な身体と精神、豊かな情操を培い、各専門の科学技術発展と成果の基礎となる理論を十分に理解して、社会に貢献でき、広範囲に活躍する実践的技術者の育成教育に努めます。
木更津高専 外観
【学校概要】
学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構 木更津工業高等専門学校
所在地:千葉県木更津市清見台東2-11-1
校長:先村 律雄
設立:1967年
URL:https://www.kisarazu.ac.jp
事業内容:高等専門学校・高等教育機関