―「共助が働きやすいまち(Mutual City)」実現へ、新ビジョン素案と5つのプロジェクトを発表―
北九州市は、地域コミュニティの将来像を示す「地域コミュニティビジョン(素案)」をとりまとめました。将来像の実現に向けて一歩を踏み出すため、令和8年度を「地域コミュニティ創成元年」と位置づけ、実践プロジェクトの展開、推進体制の構築などを柱とする新たな取り組みを開始します。
 
「地域コミュニティビジョン」策定の背景 
■課題先進都市・北九州市が挑む
北九州市は、地域が声を上げ、企業・行政と一体となって公害克服や安全・安心のまちづくりに取り組んできた歴史を有しています。
こうした歩みの中で、自助・共助の力が根付いた「住民自治の土台」が築かれ、支え合いの風土を受け継ぐ「人情大都市」として発展してきました。
また、都会と自然といった多様な地域特性を併せ持ち、人口規模は日本全体の約100分の1にあたることから、「日本の100分の1モデル」ともいえる都市です。
現在、地域コミュニティをめぐる課題は全国共通のものとなっており、北九州市での実践は、その解決に向けた先進的なモデルとなる可能性を有しています。
こうした背景を踏まえ、本市が地域コミュニティの課題に挑むことは、人口減少社会における新たな価値観を先取りし、本市の魅力を形づくる基盤になると考えています。
 
みんなの思いを集めてビジョンを検討 
本ビジョンの策定にあたっては、多様な主体の参画のもと議論を重ねてきました。
・地域・企業・大学・NPO・若者などによる地域コミュニティビジョン検討会議(5回
・地域団体等へのヒアリング・意見交換(延べ140回以上
・子育て世代を中心としたアンケート(約6,000人回答) 
地域団体や企業・NPO、大学、地域活動に参加しづらい層の声を丁寧に集め、多様な考えを踏まえた地域コミュニティの将来像を検討してきました。
目指す将来像:「共助が働きやすいまち(Mutual City)」
北九州市は、これらの意見を踏まえて、地域コミュニティの将来像として、「共助が働きやすいまち(Mutual city)――人と想いが交わり、利他が息づく、サステナブルな地域コミュニティ――」を目指します。
地域の様々な課題へ対応していくためには、自助・共助・公助が適切なバランスで組み合わさって、時にはお互いに重なり合いながら、役割を果たしていくことが必要です。
その共助が機能するための基盤(プラットフォーム)の中核となるのが地域コミュニティです。皆が参加し、皆で担うことで柔軟で力強いコミュニティを生み出し、共助が働きやすいまちを目指していきます。
地域コミュニティの「リ・デザイン」3つの視点
将来像の実現に向け、地域コミュニティのあり方を時代に合わせて見直す「リ・デザイン」を3つの視点から進めます。
1.
「楽しさ」「興味」「やりがい」の重視
 地域活動を義務ではなく「楽しそう」「関わりたい」という気持ちを入口とし、自分の関わりが誰かの役に立っている実感を得ることで、継続的な参加とやりがいにつなげる。
2.
 多様な主体との協働の促進
 企業、大学、NPO、学校、若者など多様な主体が関わり、それぞれの強みを活かして協働することで、地域課題への対応力と地域コミュニティそのものの魅力を高める。
3.
 より一層自律的・能動的な運営へ
 人と人とのつながりや地域の安全・安心といった重要な役割を維持しながらも、今後、地域で何が必要か、何を継続するのかを、自主・自律的に見直し、必要な資源が安定的に確保できる環境をつくる。
 
令和8年度の取り組み(3ステップ) 
令和8年度は、以下の3段階で施策を展開します。
 Step1:推進体制の構築
 庁内に「ビジョン推進本部(仮称)」を設置 
アドバイザー(京都大学名誉教授・広井良典氏、北九州市立大学教授・松永裕己氏)からの助言
Step2:地域の現状・課題の可視化 
地域カルテプロジェクト
データ収集やヒアリングを通じて、地域の現状や課題、住民の想いを見える化 
次の10年地域づくり先行モデルプロジェクト
現状把握から課題解決までつなげる新たなモデルを模索
Step3:地域での実践プロジェクト
 ケイケン・タカラプロジェクト
シニア世代の経験を次世代へとつなぐ「登録制度」の創設など
 まちの縁側・リビングプロジェクト
気軽に立ち寄ることができる「居場所(サードプレイス)」の創出
 地域のチカラつなぐプロジェクト
デジタル技術を活用した助け合いの仕組み、地域情報のスムーズな伝達・共有の調査研究など
 
今後の展望 
北九州市は、地域コミュニティの課題を「価値」に転換し、全国に先駆けたモデルを創出する「フロントランナー」を目指します。
 
令和8年度を地域コミュニティの再生と改革に向けたスタート地点と位置づけ、「共助が働きやすいまち(Mutual City)」の実現に向けた取組を進めていきます。
 
なお、「地域コミュニティビジョン(素案)」について、広く市民意見を反映するため、パブリックコメントを令和8年4月28日から開始します。詳しくは市ホームページをご覧ください。
詳細はこちら
北九州市ホームページ