| 4歳から遊べるボードゲーム「どうぶつしょうぎ」を用いた体験型講演で意思決定プロセスを可視化、豊岡青年会議所で実証 |
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| 【 実施概要 】 | |||||||||||||||
| 2026年4月10日、一般社団法人豊岡青年会議所にて、4歳から遊べる「どうぶつしょうぎ」を活用した講演会「将棋に学ぶ、主体的に動くための思考法」が実施された。同プログラムにより、参加者自身の意思決定の癖や対話のあり方が可視化され、短時間での変化が確認された。 | |||||||||||||||
| 【 プログラム構成 】 | |||||||||||||||
| 本取り組みは講演会として実施されたが、講演形式でありながら講義とワークを組み合わせた双方向型の構成で進行され、参加者が主体的に関わる設計となっていた。「将棋の思考法」をテーマとした講義に加え、チーム戦形式による対局と観察(オブザーブ)を組み合わせることにより、個人の判断だけでなく、チーム内での関係性や意思決定のプロセスを立体的に可視化する設計となっている。 | |||||||||||||||
| 【 ワーク内容 】 | |||||||||||||||
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| 参加者はプレイヤーとオブザーバーに分かれ、「どのように決めているか」に焦点を当てながら対局を | |||||||||||||||
| 行い、そのプロセスを言語化した。対局は2回実施され、役割や視点を変えて再度臨むことによって、 | |||||||||||||||
| 自身の判断やチーム内の関係性の変化を体感できる構成となっている。こうした対局後の振り返りは、 | |||||||||||||||
| 将棋の「感想戦」の考え方を応用し、意思決定のプロセスを客観的に捉える機会として機能した。 | |||||||||||||||
| 【 実施背景 】 | |||||||||||||||
| 本講演会は、「主体性の弱さ」「当事者意識の希薄さ」「意思決定を先送りしがちな組織風土」という同会の通年の課題を背景に企画されたものであり、単なる知識の提供ではなく、翌日からの会議や事業運営における行動変容を目的として実施された。 | |||||||||||||||
| 【 アンケート速報と数値結果 】 | |||||||||||||||
| 実施直後に回収したアンケートを即時に整理した結果、意思決定に関する変化が確認された。 | |||||||||||||||
| 事前・事後に実施されたアンケート(5段階評価)では、 | |||||||||||||||
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意思決定に関する複数の項目において変化が確認された。 「自分の判断のクセを理解している」は事前平均3.00から事後3.40へ向上。 「自分は意思決定に自信がある」は3.31から3.60へ上昇した。 |
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さらに、事後のみの設問では、以下のようにいずれも高水準を示した。 「自分の意思決定のクセに気づいた」― 平均4.13 「判断するまでの考え方のプロセスを意識できた」ー 平均4.07 両設問においては、約80%以上の参加者が「当てはまる(4以上)」と回答しており、 |
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| 短時間の体験による変化としては高い水準となった。 | |||||||||||||||
| 【 参加者の気づき 】 | |||||||||||||||
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参加者からは、 「任せるだけの無責任さを実感した」 「直感と根拠のない自信で判断していたと気づいた」 「強く意見できなかった自分に気づいた」 といった声が寄せられ、判断の内容ではなく“決め方”そのものへの内省が見られた。 |
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| 【 観察からの示唆 】 | |||||||||||||||
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| また、対局の中では、チーム内での関わり方や意思決定の在り方が結果に影響する様子も観察された。特定のメンバーに判断が集中して対話が十分に機能しない場面では、チームとしての最適な意思決定に至らないケースが見られた一方、メンバー間で対話を重ねながら意思決定を行っていたチームが優位に進める傾向も確認された。これは、個人の能力だけでなく、関わり方や意思決定のプロセスそのものが成果に影響することを示唆している。 | |||||||||||||||
| 【 参加者の評価 】 | |||||||||||||||
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さらに、 「今まで受けた講義の中で最も印象に残った」 「真面目な内容だと思っていたが、良い意味で予想を裏切られた」 「1局目と2局目で自分の考え方の変化を実感できた」 といった声も多く、体験と対話を通じた学びの有効性が示された。 |
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| 【 運営側コメント 】 | |||||||||||||||
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一般社団法人豊岡青年会議所 専務理事 広山和基 氏は、次のように述べている。 「講演とワークを通して、参加したメンバーにとって多くの気づきと学びを得られる、非常に有意義な機会となりました。本例会のテーマでもある主体性や当事者意識、意思決定などについて、翌日からの会議や事業運営における行動変容につながることを期待しています。」 |
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| 【 プログラム開発背景 】 | |||||||||||||||
| 本研修は、『一般社団法人けあとともに』代表理事の松本氏が講師として実施。同氏は、介護と仕事の両立支援に取り組む中、組織の課題は個人の能力ではなく、対話の質や意思決定のあり方(どのように関わり、どのように決めるか)に起因する場合が多いことに着目している。本プログラムは、そうした背景のもと開発された『将棋式組織開発(TM)』の一部を応用したものである。 | |||||||||||||||
| 【 総括と今後の展開 】 | |||||||||||||||
| 今回の実施においても、個人の能力と組織としての成果の間にあるギャップが可視化され、意思決定のあり方そのものを見直す契機となった。 | |||||||||||||||
| 子どもでも扱えるシンプルなゲームを用いて、意思決定と対話の構造を浮き彫りにする本取り組みは、経営者団体における講演会の中で、その有効性が確認された。さらに本手法は、特定の組織だけにとどまらず、組織運営における判断の在り方を見直すアプローチとしても応用可能であることが示された。 | |||||||||||||||
| 意思決定の質が問われる中、実践的な手法として今後の活用が期待される。 | |||||||||||||||
| 【 団体概要 】 | |||||||||||||||
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意思決定の癖や対話のあり方が可視化され、短時間での変化が確認された。
「自分の判断のクセを理解している」は事前平均3.00から事後3.40へ向上。「自分は意思決定に自信がある」は3.31から3.60へ上昇した。
判断の内容ではなく“決め方”そのものへの内省が見られた。
経営者団体における講演会の中で、その有効性が確認された。