~既存の枠組みを越え、個が交わることで新たな研究が生まれる「知の灯台」~
一般社団法人STELLAR SCIENCE FOUNDATION(ステラ・サイエンス・ファウンデーション、所在地:神奈川県横浜市、代表理事:武部貴則、以下「SS-F」)は、本日、「BASEGATE横浜関内」タワー6階に、新たな研究拠点「SS-F Lighthouse Lab(エスエスエフ・ライトハウス・ラボ、以下「本拠点」)」を開設いたします。
 
本拠点は、個人の知的好奇心からプロジェクトを生み出す、新機軸の研究開発拠点です。既存の研究基盤と協調・補完し合いながら、異分野の交差から生まれる「独創的な着想」を社会実装へと繋ぐエコシステムを構築してまいります。
1. 背景と目的:研究者の好奇心を解き放ち、新たな挑戦を育む環境へ
現代の科学技術を支える大学や公的研究機関は、長年培われた組織構造のもと、専門知の深化と信頼性を担ってきました。
 
一方で、高度に最適化された既存の研究環境では、成果の予見が難しい初期段階の挑戦や、純粋な好奇心に基づく領域横断的な探索が生まれにくい側面もあります。
 
こうした状況を踏まえ、SS-Fは、研究者一人ひとりの好奇心を解き放ち、多様な分野の人々との交わりから新たなインベンション(発見・発明)が生まれる研究の枠組みを提示します。
 
本拠点は、SS-Fが掲げる「People-Centric(人から生まれ、人とつながり、人で広がる)」という考え方を体現する初の物理拠点です。特定の研究プロジェクトへの配属から始まる従来型のスタイルを補完し、「まず人が集まり、好奇心がぶつかることで、そこから新たなプロジェクトが自然発生する」という柔軟な仕組みを、横浜・関内の場で実装します。
 
スポーツ施設や教育施設、企業など、多様な機能が集積するこの地において、研究者はラボの内側にとどまらず、社会と接続された環境で活動します。そこでの出会いをきっかけに、異分野との新たなパートナーシップを生み出し、社会を動かすインベンションの創出へとつなげていくことを目指します。

2. コンセプト:開港の地・関内に灯る、現代の「知の灯台」
横浜・関内は、1859年の開港以来、異国の新しい思想や技術をいち早く受け入れ、日本中へと広めてきた「文明開化のフロントライン」としての歴史を刻んできました。 
 
本拠点は、この「外なる知を迎え入れ、社会へと実装する」都市のDNAを、現代の研究開発へと継承します。世界中から集う研究者の知性と好奇心をこの街でインベンションへと昇華させ、科学と社会を橋渡しする新たな「灯台」として、未来の可能性を照らし出します。
 
本拠点の名称に冠した「Lighthouse(灯台)」には、以下の3つの意志を込めています。
指針を示す光(Guidance) 新しい科学の方向を社会に提示
異なる世界をつなぐ光(Connection) 研究と社会、学術と産業を媒介
社会に開く光(Visibility) 市民が科学を感じ、参加できる場の創出

3. 本拠点の特徴:インベンション(発見・発明)を加速させる「人起点のエコシステム」
本拠点は、最先端の解析基盤という土壌の上に、多様な視点が交わり、新たなプロジェクトが自律的に動き出す「共創の環境」を実装しています。
 
1. 個人の好奇心からプロジェクトを「起動」する共創の仕組み
 
本拠点は、特定のプロジェクトに研究者を配置する従来型の手法とは一線を画し、「人が集まることでプロジェクトが自律的に発生する」という、人起点のプロセスを重視しています。
この考え方を具現化する仕組みとして、以下の「3つの共創アプローチ」を展開していきます。
 
Inventor¹ × Inventor 異分野の第一線で活躍する研究者たちが日常的に交わり、新たなインベンションの種を創出。多様なアイデアが交わることで、単独の研究室では到達し得なかった新しい問いを生み出します。
Talent × Opportunity 独立を目指す若手研究者に、自由な研究環境と社会実装へのネットワークを提供。自律的な研究推進を支えながら、次世代の研究リーダーを育成します。
Invention × Society あらゆる都市機能が集積する横浜・関内を舞台に、日常の延長線上で誰もが研究に参画できる「開かれた場」を
提示。プロジェクト化される前の構想段階から多様な視点を取り込むことで、パートナーシップを深化させ、研究の社会実装を促します。
¹SS-Fでは、比類なきユニークな視点と想像力を兼ね備え、野心的な科学研究を志す研究者をInventor(インベンター)と呼んでいます。
 
2. 細胞から個体(ヒト)まで、シームレスに統合解析する分析環境
 
最大の特徴は、分子・細胞レベルから個体(ヒト)レベルまでを一拠点で完結させる垂直統合型の解析基盤です。一般的に分断されがちな異なった階層のデータを、シームレスに取得可能な研究基盤を提供します。
 
BSL2対応のウェットラボには、iPS細胞・オルガノイド培養を支えるインキュベーターやクリーンベンチに加え、共焦点レーザー顕微鏡、リアルタイムPCR、セルソーターなどの分子・細胞生物学機器を完備しています。さらに、約40平米の低温室、超低温フリーザー、液体窒素保存設備により高品質なバイオバンク機能も備えています。
 
また、体組成分析装置などを活用したヒトレベルのデータ取得にも対応させ、これにより、細胞・組織レベルの解析と個体レベルの生理データを接続し、基礎研究からトランスレーショナル研究まで一貫した生命科学研究を推進できる環境を実現しています。
 
解析レイヤー 主な設備・機能
細胞・分子レベル 共焦点レーザー顕微鏡、リアルタイムPCR、マイクロプレートリーダー、セルソーター
組織・培養レベル iPS細胞・オルガノイド培養、インキュベーター群、BSL2対応無菌操作環境
保管・バイオバンク 超低温フリーザー、液体窒素保存システム、検体保管室(約40平米の低温室)
個体(ヒト) DEXA(体組成・骨密度評価)等を用いた精密生体評価(今後機器拡充予定)

4. 空間設計:異なる好奇心が交差し、創造的な「スパーク」を生む仕掛け
本拠点の空間は、異分野の交差によって生まれた閃きを、新たな社会価値へと昇華させるための全プロセスが分断なく連動する、一つの「知の循環体」として設計されています。
 
■ 本拠点全体を貫くSS-F 独自のデザインコード
本拠点内の空間には、共創を促すための共通した設計思想が反映されています。
 
境界を溶かす
全面ガラス張りの設計により物理的な壁を取り払い、視覚的な透明性を確保。隣で行われている研究や対話が自然と目に入る環境が、領域横断的な好奇心を喚起。
交差を象徴する
天井に配したクロス照明は、異なる専門性が交わり、新たな価値が生まれるプロセスを視覚化したシンボル。施設内のどこにいても「共創」を意識させる象徴的なデザイン。
動線をつなぐ
ラウンジからラボまで、すべての機能を「一本の線」のデザインで繋ぐ。対話から生まれた閃きが、途切れることなく実証(ラボ)へと向かう、本拠点の理念を体現。

■ 思考のプロセスを加速させる「2つの機能ゾーン」
デザインコードによって結ばれた空間は、役割に応じて以下の2つのゾーンに分かれています。
 
1.【Collision Zone】 知の衝突が新たな「問い」を産む
異なる専門性やアイデアがぶつかり合う(Collision)ことで、個人の枠を超えた「閃き」を生み出す空間。日常の対話から生まれるアイデアの種を、領域を越えた「問い」へと昇華させ、次なるインベンションを起動します。
 
Lighthouse Lounge²イベント・プレゼンテーション・会議などの各機能をシームレスに統合したハブ空間。カフェエリアを中心とした開放的なしつらえが、偶発的かつ創造的なコミュニケーションを促します。
Inventor Lounge :異分野の人材が交流し、新たな発想が生まれる閃きの場。多彩な対話を引き出す空間設計により、コラボレーションの起点となります。
Stellar Hallway³: 「イノベーションは廊下の雑談から生まれる」という思想を具現化した空間。通路に簡易デスクやスタンディングスペースを点在させることで、予定調和ではない対話を日常の動線の中に促します。
²この二つのエリアはBASEGATE横浜関内6Fの新産業創造拠点内の共有エリアです。
³同上
 
2.【Invention Zone】 閃きを「仮説」に変え、実証する
Collision Zoneで見出した「問い」を、即座に科学的な仮説へと翻訳し、実証するための空間。
Stellar Science Studio: データ解析と戦略設計に集中するための、ハイスペックな執務空間。
Stellar Science Lab: BSL2⁴対応の統合型ウェットラボ。対話の場で生まれたアイデアを実証へと接続する解析環境。
BSL2⁴(Biosafety Level 2):感染性微生物等を扱う実験施設の安全管理基準。中程度のリスクを持つ病原体を取り扱う環境として、国際的に定められた設計・運用基準を満たしています。

5. 施設概要
施設名称 SS-F Lighthouse Lab(エスエスエフ・ライトハウス・ラボ)
所在地 神奈川県横浜市中区港町1丁目1番1 BASEGATE横浜関内 
タワー 6階
アクセス JR根岸線「関内」駅徒歩1分、横浜市営地下鉄ブルーライン「関内」駅徒歩1分、横浜高速鉄道みなとみらい線「日本大通り」駅徒歩7分
運営主体 一般社団法人STELLAR SCIENCE FOUNDATION
公式ウェブサイト https://ss-f.org/
SS-Fは本拠点を通じて、研究者一人ひとりの創造性を解き放ち、領域横断的な対話から生まれる革新的な研究を加速させてまいります。 
 
そして、企業・自治体・市民の皆様との共創により、これまでの境界を越えるインベンションを創出し、持続的なイノベーションが生まれ続けるエコシステムの実現に挑み続けます。
【STELLAR SCIENCE FOUNDATION(SS-F)について】
一般社団法人STELLAR SCIENCE FOUNDATION(SS-F)は、サイエンスを担う人々の力に注目し、破壊的な発見・発明の持続的創出を促す仕組みの構築を目指す日本発の団体です。日本の科学研究の振興を、科学者の自由な研究活動を支援し、世界を変える発見・発明を生み出すことで実現し、社会に貢献したいと考えています。SS-Fは、「People-Centric(人から生まれ、人とつながり、人で広がる)」の理念に基づき、個々の研究者同士が企業や組織、研究分野を越えて、連携や交流ができるエコシステムを構築し、新たな発見や研究を次々に生み出すことを目指して活動しています。
 
WEBサイト:https://ss-f.org/