2025年8月29日[NASDAQ: MCHP] - 航空宇宙/防衛アプリケーションがミッション クリティカルな精度と信頼性を実現するには、PNT(測位、ナビゲーション、タイミング)技術が欠かせません。しかし、設計にPNTを組み込むには、この分野の幅広い専門知識が求められます。この開発プロセスを迅速化するため、Microchip Technology Incorporated(日本法人: 東京都港区浜松町、代表: 櫟晴彦 以下Microchip社)は本日、

GNSSDO (GNSS同期オシレータ) モジュール

https://www.microchip.com/en-us/products/clock-and-timing/components/gnss-gps-disciplined?utm_source=pressrelease&utm_medium=pressrelease&utm_campaign=gnssdo&utm_bu=fts

)のポートフォリオを発表しました。これらのモジュールには、CSAC(チップスケール原子クロック)、MAC(小型原子クロック)、OCXO(恒温槽式水晶振動子オシレータ)を含む、定評があるMicrochip社の組み込み原子クロックおよびオシレータ技術が搭載されています。

これらのGNSSDOモジュールはGNSSまたは別のクロック源からの参照信号を処理し、参照信号に合わせて内蔵オシレータを同期させる事で、エンド アプリケーションの要件に基づく高精度タイミング、安定性、ホールドオーバ性能を実現します。レーダー、SATCOM(衛星通信)、固定型/可搬型無線機、車両プラットフォーム、その他のクリティカルなPNTアプリケーション(GNSS使用不可環境を含む)等の軍用/防衛アプリケーションに適しています。

GNSSDOモジュールは大型システム設計内のPNTサブシステムとして、またはスタンドアロン システムとして機能し、あらゆる高性能システムに不可欠な高精度タイミングを提供します。GNSSDOモジュール内で使われているローカル オシレータは、Microchip社によって設計/製造されており、安心してお使い頂ける信頼性の高い部品です。モジュールに搭載されているその他のMicrochip社製部品には、32ビットMCU(マイクロコントローラ)とSmartFusion(R) 2 FPGAがあります。

今回発表されたMicrochip社のGNSSDOモジュールには以下が含まれます。

MD-013 ULTRA CLEAN

https://www.microchip.com/en-us/product/MD-013-ULTRA-CLEAN

)はMicrochip社で最高レベルの性能を持つGNSSDOモジュールです。GPS、Galileo、BeiDou、NavIC、外部参照入力を含む複数のGNSSコンステレーションをサポートします。このモジュールは、高性能OCXOを基盤として設計されており、きわめて低い位相ノイズと短期周波数安定性を備えた出力を実現します。位相ノイズ性能の仕様は1 Hzオフセットで-119 dBc/Hzで、ノイズフロアは-165 dBc/Hzです。ADEV (Allan分散)により計測される短期周波数安定性は3E-13 (1s tau)、6E-13 (10s tau)、9E-13 (100s tau)です。このモジュールは1 PPS TTL、10 MHz正弦波、10 MHz矩形波の出力を生成し、出力は組み込みの72チャンネル シングルバンドGNSSレシーバに合わせて同期されます。設定可能なL1/L2またはL1/L5デュアルバンドのマルチGNSSレシーバへのアップグレード オプションが提供されています。

MD-300

https://www.microchip.com/en-us/product/MD-300

)は過酷な環境に適したMicrochip社のGNSSDOモジュールで、1.5 × 2.5インチの小型パッケージで提供されます。MD-300にはMEMS OCXOまたはTCXOがローカル オシレータとして組み込まれており、低g感度、高い耐衝撃性/耐振動性、遅い過渡熱応答を実現します。そのSWaP(サイズ、重量、消費電力)性能から、MD-300はドローンや携帯機器に理想的です。このモジュールは組み込みGNSSレシーバまたは外部参照に合わせて同期可能で、10 MHzと1 PPSの高性能信号を出力します。

LM-010はPPS同期モジュー

https://www.microchip.com/en-us/product/LM-010

)で、耐放射線性に加えて安定性とホールドオーバ性能を必要とする地球低軌道(LEO)アプリケーション向けの高精度タイミングを提供します。標準プラットフォーム モジュールであるLM-010は、外部参照入力に合わせて同期された1 PPS TTLと10 MHz正弦波の両方を出力します。Microchip社のデジタル補正OCXOまたは低消費電力CSAC SA.45が内蔵されています。

Microchip社周波数およびタイミング部門担当副社長のRandy Brudzinskiは次のように述べています。「PNTシステムに関する弊社の専門性を活かし、お客様がこれらのGNSSDOモジュールを設計にシームレスに組み込めるよう支援します。弊社の製品は、カスタム ソリューションを構築したり、標準製品に変更を加えたりする事で、各アプリケーションに固有の要件を満たすように調整する事ができます。Microchip社は開発プロセスを効率化するエンドツーエンド ソリューションを提供しています」

Microchip社のGNSSDOモジュールは、ユニットの操作と制御のために、一般的なシリアル通信プロトコルとGUI(グラフィカル ユーザー インターフェイス)を利用しています。また、各種パラメータ(入力、出力、自動切り換え、ホールドオーバ パラメータ、GNSSトラッキング/可観測性、シリアル インターフェイスから出力されるレポート メッセージなど)をソフトウェアから設定できます。

Microchip社は、RT(耐放射線)およびRH(耐放射線強化)MCU、FPGA、Ethernet PHY、パワーデバイス、RF製品、タイミング ソリューション、ベアダイからシステム モジュールまでのディスクリート部品を含む航空宇宙/防衛向けに設計された高信頼性ソリューションを豊富に展開しています。また、お客様により良いサービスを提供するため、QPL掲載コンポーネントも幅広く提供しています。Microchip社の航空宇宙/防衛ソリューションの詳細は

ウェブページ

https://www.microchip.com/en-us/solutions/aerospace-and-defense

)を参照してください。

開発ツール

GNSSDOポートフォリオは、Microchip社の

VDOM3 ソフトウェア

https://ww1.microchip.com/downloads/aemDocuments/documents/VOP/ProductDocuments/UserGuides/VDOM_3_Users_Guide_RevF.pdf

)およびGUIでサポートされており、GNSSDOモジュールの性能パラメータを調整して、これらの製品のシステムへの統合を迅速にテストできます。また、MD-01シリーズのGNSSDOを簡単に接続して監視できる

MD-01X評価用キット

https://ww1.microchip.com/downloads/aemDocuments/documents/VOP/ProductDocuments/DataSheets/MD-01X_Series_Eval_Kit.pdf

)も用意されています。

価格と在庫/供給状況

GNSSDOモジュールは本日より量産受注を開始いたします。詳細とご購入については

Microchip社の正規代理店

https://www.microchipdirect.com/contact

)にお問い合わせください。

リソース

高画質の写真は