株式会社 片山文三郎商店は、昭和10年に竣工し、90年間愛されてきた京町屋の本店を約半年の時間をかけ改修。2025年8月27日(水)にリニューアルオープンをいたしました。

元々店舗として利用していた1F 店の間。

これまで作業場としていた部分も店舗スペースとして拡充しました。店舗内では、初代・文三郎が愛用していた家具もリメイクし店舗什器として再利用しています。

シルク素材を中心にしたアイテム展開を行っている「片山文三郎商店」の製品と、片山文三郎商店から生まれた「BUNZABURO」はこの1Fに展開され、広くなった店内で今まで以上に見応えのあるラインナップがご覧いただけます。

リニューアルを機に、一般公開が始まった2F。

かつて絞り上がった布を、竿にかけて乾かしたり、糸解きの作業が行われていたスペースでした。

2F 店の間は2025年春にスタートしたブランド、「KATAYAMA」を展開しています。

昭和初期の和洋折衷の町屋の特徴が感じられます。折り上げ天井やモールガラスを用いた二面彩光、組子の建具が特徴的です。

ここでは、初代・文三郎や二代目・文雄が書き残したデザイン案の資料やメモ、かつて卸していた百貨店で作成された呉服の資料をはじめ膨大な片山蔵書の一部を展示。実際に手で触れながら閲覧することができます。

また、リニューアルを機に、絞りに関するアートブックの制作が始まりました。第一冊目となる「唄絞り」のブックを展示しています。

バックヤード、客間として機能する2F奥の和室。

初代から、そしてこれからも受け継がれていく絞り染めの資料が保管されています。

片山文三郎商店は、これまで京絞りの特徴である立体的なテクスチャーを前面に打ち出し、絞り染めというニッチな価値を深めながら、その表現力を最大限に活かしてきました。

今回のリニューアルでは、ブランドのコンセプトと同様に、京都の伝統技術と現代的感覚の融合を体感できる店舗が誕生しました。

構想・基本デザイン・トータルディレクション:pranks inc.

ハンガーラック漆加工:株式会社 堤淺吉漆店

コンセプト・ブックデザイン・製作:Yasutomo Ota (OTA BOOK ARTS)

クリエイティブディレクター:Toru Muto

グラフィックデザイン:Tetstuya Hoshino

BUNZABURO/片山文三郎商店について1915年創業の片山文三郎商店は、京都にて代々「京絞り」の伝統を受け継ぐ染色の老舗です。手仕事による絞り染めを現代的に昇華し、スカーフや洋服など多様なプロダクトを展開。近年は新たにブランド「KATAYAMA」を立ち上げるなど、京絞りのコンセプトをアップデートすることでその魅力を広く発信しています。

住所:〒604-8151 京都府京都市中京区蛸薬師通り烏丸西入ル橋弁慶町221

※店舗外観・内観のイメージビジュアル、商品写真、ロゴ、地図などの資料は別途ご提供可能です。取材・撮影も随時受け付けております。