ジャズ・トランペッター市原ひかりが、デビュー20周年を記念した通算11作目のフル・アルバム『Brain Candy』を、ディスクユニオン/DIWのジャズ・レーベルKamnabi Recordsより2025年10月22日(水)にリリースする。デビュー作は2005年、ポニーキャニオンから発表した『一番の幸せ』。

今作は本格的なヴォーカル・デビューであった2019年作のジャズ・スタンダード集『Sings & Plays』以来の最新ヴォーカル作品。多幸感溢れる市原ひかりによるオリジナル7曲と現代的なアプローチを施したジャズ・スタンダード2曲の9曲を収録。レギュラー・メンバーの宮川純、清水昭好、横山和明に加え、朝田拓馬と荻原亮の二人のギタリストを迎えた今作は、ジャズ・ミュージシャンらしくライブさながら一発録りのスタジオ録音が行われた。

何気ない日常に光が差すようなポジティブで優しいストーリーを書いた「A Like Button」、ある日、医師から”小脳が頭蓋骨より大きい”と言われた市原自身の実体験を基にしたバラード曲「My Cerebellum」を初めとした、ヴォーカル作品ならではのストーリー性ある歌詞が耳に残る。また、曲中随所でソロを取るトランペットやフリューゲルホルンでの演奏では、さらに円熟味が増しジャズ・トランペッターとしての生き様が詰まった、正に集大成といえる一枚に仕上がった。

サラブレッドをモチーフにした写実的なアートワークは市原自身が描き下ろし、その他全てのデザインも担当している。

市原ひかりコメント原点回帰であり、それでいて今のところの集大成と思える作品ができました。ただただ、話したい事を曲にし、信頼し続けてきたメンバーと一度きりしか生まれない会話を大切に「せーの」で録音しました。この作品が、みなさんの脳みそ休息タイムになれば嬉しいです。

【市原ひかりプロフィール】東京都出身。成蹊学園小、中、高校を卒業。その後、洗足学園音楽大学のジャズ・コースに進学し、ジャズトランペッター原朋直氏に師事。2005年主席で卒業。同年、ポニーキャニオンよりアルバム『一番の幸せ』でメジャーデビュー。2006年ニューヨークレコーディングの『Sara Smile』をリリース。スイングジャーナル誌のゴールド・ディスクを受賞。同時に、第40回ジャズ・ディスク大賞のニュー・スター賞も受賞する。2007年5月、ニューヨークレコーディング『スターダスト』2008年11月、初セルフプロデュースアルバム6管で収録した『JOY』2010年3月カルテットでの『Move On』2011年6月『UNITY』2012年11月佐藤浩一とのデュオアルバム『Precioso』2014年10月、不朽の名作[華麗なるギャツビー]を題材に制作した『Dear Gatsby』をリリース。2019年4月、アメリカで録音した初のボーカル、トランペット双方を収録した9thアルバム『Sings & Plays』を前作に引き続きポニーキャニオンよりリリース。2021年、レーベルDays of Delightに移籍し『Anthem』をリリース。活動範囲はジャズにとどまらず、山下達郎、竹内まりや、鳥山雄司、溝口肇、等(敬称略)のレコーディングにもソロプレイヤーとして参加している。近年では鈴木茂、小原礼、林立夫、松任谷正隆の4人によるバンド"SKYE"のホーンセクションとしてレコーディングのみならず、ツアーサポートも行う。洗足学園音楽大学ジャズコース非常勤講師