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株式会社T2(東京都千代田区、代表取締役CEO:熊部 雅友、以下「T2」)は株式会社イミロン(東京都千代田区、代表取締役 足立 正和、以下「イミロン」)と、自動運転レベル4認可取得に向けた形式的安全論証の共同検証プロジェクトを、2025年8月より開始しました。本取組は、自動運転車の安全性を形式手法と数学的証明によって厳密に立証する、世界的にも先進的な挑戦であり、実運用への適用は国内初の試みとなります。 |
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1. 背景 |
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T2は、自動運転トラックの幹線輸送において、国土交通省等への認可取得を進めています。しかし、認可のためには膨大な走行データを、限られた紙面で簡潔かつ論理的に安全性として説明する必要があり、従来の手法では限界がありました。 |
そこで、安全性の論証において先進的な理論と実績を持つイミロンと連携し、イミロンが国立情報学研究所の「GA-RSS(Goal-Aware Responsibility-Sensitive Safety)*1」に関する研究成果を用いて構築した数学的安全論証フレームワークの有効性が確認されたため、今回の協業に至りました。 |
*1 I. Hasuo et al., "Goal-Aware RSS for Complex Scenarios via Program Logic," in IEEE Transactions on Intelligent Vehicles, vol. 8, no. 4, pp. 3040-3072, April 2023, doi: 10.1109/TIV.2022.3169762. |
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2. 形式手法と数学的証明の優位性 |
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従来の安全評価は「1,000万km走行して事故がなかった」という統計的な実証アプローチが中心でした。これに対し、今回採用する「形式手法(formal methods)」では、衝突回避や安全停止といった運転シナリオを数学的にモデル化し、「必ず安全である」ことを論理的に導き出すことができます。 |
イミロンが用いているGA-RSSの研究成果は、世界的に注目されている形式手法「RSS(責任感知型安全論)」を拡張したもので、複雑な運転目標を含む現実的なシナリオ(例:料金所前後の合流/分岐)にも適用可能です。 |
これにより、T2は国土交通省が要求する高水準の安全性説明を、透明性の高い論理と形式で実現することができます。 |
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3. プロジェクト概要 |
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時期:2025年8月 |
目的:自動運転トラックの走行における数学的アプローチによる、安全論証の強化および社会実装に向けた安全性説明フレームの構築 |
T2の役割:自動運転走行ルート・シナリオの提供 |
イミロンの役割: |
・形式的な安全性証明。自動運転が「なぜ安全か」を数学や論理で示す仕組みを構築 |
・シナリオのルール化。交通ルールや道路状況ごとの動き方を、あいまいさのない数式や論理で定義 |
・論証の構造化。安全であることを他者にも説明できるよう、理由や根拠をわかりやすく整理 |
期待される効果: |
・日本初の論理的証明の実運用適用による認可取得支援 |
・自動運転における形式手法の産業実装モデルケース |
・T2による先進的安全論証手法の確立 |
・今後の学術連携(論文発表等)への波及効果 |
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自動運転が社会に根づくためには、誰もが納得できる形で安全が論証されることが必要です。私たちは、形式手法に基づく安全論証によって「説明できる安全」を実現し、技術と信頼のギャップを埋めていきます。 安心して自動運転を受け入れられる社会、その礎をこの協業から築いていきます。 |
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【各社概要】 |
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■株式会社 T2 |
本社所在地:東京都千代田区内幸町二丁目 2 番 3 号 日比谷国際ビル 1階 |
代表者:代表取締役 CEO 熊部 雅友 |
設立日:2022 年 8 月 30 日 |
事業内容:自動運転システムの開発、レベル 4 自動運転トラックによる幹線輸送サービス事業、幹線輸送に付随した関連サービス事業、その他関連サービス事業 |
企業サイト URL:https://t2.auto/ |
■株式会社 イミロン |
本社所在地:東京都千代田区神田須田町2丁目3番地12 |
代表者:代表取締役 足立 正和 |
設立日:2024 年8 月20 日 |
事業内容:システム開発に関わるコンサルティング、データ解析ソフトウェアの開発、設計支援ソフトウェアの開発 |
企業サイト URL: https://imiron.io/ja/
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