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AI講師が「人的リソース不足」に挑む、新たな教育支援モデル |
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株式会社DOU(本社:東京都、代表取締役:石部達也)は、外国人学生が多数在籍する専門学校「グローバル情報キャリア学院」において、日本初の「AI講師」を活用したキャリア開発授業を実施しました。 |
この取り組みにより、「125時間」分の教育支援労働力を創出しました。教育現場の人材不足に悩む多くの機関にとって、大きな費用をかけずに教育の質を維持・向上させる実践的なソリューションとして、大きな注目を集めています。 |
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なぜ今、AI講師が必要なのか? |
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社会の変化と教育現場が直面する構造的課題 |
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社会の多様化が進む中で、「一律の教育」では対応できなくなっているという現実があります。学生一人ひとりの目標や価値観が多様化する現代において、画一的な授業ではなく、個々に合わせた“個別最適な学び”が必要とされています。 |
また、AIや自動化の進展に伴い、教育の目的も知識の習得から、創造性・協働性・問題解決能力の育成へとシフトしています。 |
こうした背景を踏まえ、文部科学省も「GIGAスクール構想」などを通じて、個別最適化の必要性を政策的に後押ししています。 |
一方で、現場の実情は厳しいままです。 |
生徒ごとに異なる習熟度や学びのスタイルに対応する必要があるにもかかわらず、教員の時間・人数・予算が足りない。このミスマッチが、教育現場における慢性的な課題となっています。 |
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AI講師の実力:専門学校での具体的な導入成果 |
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外国人学生を対象にしたキャリア支援で、労働時間を創出 |
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AI講師の活用事例として、千葉県内の「グローバル情報キャリア学院」にてキャリア開発授業を実施しました。対象は、日本語が第二言語である外国人学生(※)です。 ※国籍:ネパール🇳🇵、スリランカ🇱🇰、ベトナム🇻🇳、中国🇨🇳、ウズベキスタン🇺🇿、モンゴル🇲🇳 |
AI講師は、学生の学習履歴や対話履歴をもとに「価値観」「好きなこと」「得意なこと」などを個別に引き出し、レポートとして言語化。これにより、学生が自らのキャリア観を整理できるだけでなく、教員側もフィードバックを効率的に行えるようになりました。 |
結果として、「125時間」分の支援をAIが代替。これにより、教員はより深い個別指導や業務の質的向上に時間を割くことができるようになっています。 |
重要なのは、これは「人を削る」話ではなく、「人の時間を本質的な教育行為に振り向けるためのリソース創出」だという点です。 |
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約3ヶ月間の授業を通じて「自己理解」が深化 |
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AI講師によって創出された「125時間分の支援」は、単なる労働力の代替ではなく、教育の質的変化をもたらしました。 |
特にキャリア開発授業においては、学生一人ひとりの内省や言語化をAIが丁寧に支援することで、教員は「事務的対応」や「初期支援」に追われることなく、深い個別指導や対話的な関わりに時間を集中できるようになりました。 |
その結果、学生の自己理解は定量・定性の両面で明確に深化しました。 |
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定量的成果:自己理解の言語化レベルが段階的に向上 |
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授業期間を通じて、学生の回答は「単語・短文レベル」から「背景や価値観、将来像を含んだ文章レベル」へと進化。AIが提示した問いかけに対し、学生が自らの経験を振り返り、意味づけし、語る力が着実に育まれました。定量評価においても、自己理解の深度スコアが全体的に向上しています。 実際に発行されたデジタルキャリア証明書(VC)は累計2,395件に達し、データ蓄積によりAIの文脈理解能力も向上しています |
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定性的成果:AIと人の役割分担による“本質的な学び”の実現 |
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本取り組みの最大の成果は、「AIが人の代わりをする」のではなく、「AIが人の教育力を引き出す」仕組みを確立できたことです。AI講師が学生一人ひとりの情報をもとに思考を促進することで、教員はより本質的な教育行為(共感的な対話、将来像の設計支援など)に専念することができるようになりました。 |
こうしてAIと教員が“協働”する教育環境が実現し、「自己理解」という教育の中核においても、深い学びと成長を支えることが可能になったのです。 |
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なぜ「AI講師」は他と違うのか? |
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LMS(※)でもチャットボットでもない、“対話型パートナー” |
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※Learning Management System:学習管理システム |
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本サービスが従来の教育系AIと異なるのは、単なる「質問応答」や「一斉配信」ではなく、一人ひとりの“思考のプロセス”を対話を通じて可視化・伴走する点にあります。 |
ChatGPTをベースとした大規模言語モデルに、DOU独自の「キャリアパスポート」データベースを統合することで、AI講師は単なる情報提供者ではなく、“言語化支援者”としての役割を果たします。 |
つまり、教員が本来担ってきた「問いかけて、考えを引き出す」という教育の本質的なプロセスを、AIが補助できる構造が実現しているのです。 |
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今後の展開:すべての教育現場に、AI講師という「もう一人の先生」を |
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専門学校から大学、学習塾、進路指導へ |
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今後DOUは、今回の取り組みで得られた成果をもとに、「AI講師」の導入対象を拡大していきます。 |
まずは専門学校や大学におけるキャリア教育、続いて学習塾や個別指導塾など、個別対応が重視される教育機関への展開を視野に入れています。さらに、キャリア領域だけでなく、進路相談や学力指導分野にも応用可能な設計とすることで、教育現場全体の質的支援へとつなげていきます。 |
AI講師は、「先生の代わり」ではなく、「先生のそばにいるもう一人のパートナー」として、教育現場を支え続けます。 |
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加賀 博(かが ひろし) |
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グローバル情報キャリア学院 学院長 |
本学院は日本人と学生12ヵ国からの留学生が日本語で共に学ぶグローバル人材を育成する教育機関です。大きな課題は多国籍人材にいかにわかりやすく具体的に授業運営を行えるかかどうかです。今回のキャンパスパスポートシステムを日本の専門学校ではじめて活用させていただきました。結果は予想以上に素晴らしく、留学生の一人一人の学習状況、課題が明確になり、評価と今後の対応が明確になりました。 |
又アルバイトやその他の授業外活動の状況や成果が、スキル面 知識面 能力面など特性が具体的に出来、将来のキャリアデザイン計画に大いに役立つことがわかりました。 |
又指導する先生方も学生一人一人の就学状況把握や、テーマ 課題が明確になり今後の指導、教育に生かせると評価をしています。留学生人材は今後日本にとって必要且つ期待される時代になり、学生人材の指導教育方法の改善に大いに役立つ要として考えています。 |
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参加校募集 |
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現在、「AI講師」サービスの実証実験に参加する高等教育機関を募集しています。詳細は以下のウェブサイトで確認可能です。 ご希望の方は、下記ウェブサイトのお問い合わせよりご連絡をお待ちしております。 |
https://dou.id/ |
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本件についてのお問い合わせ |
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株式会社DOU 担当:石部 E-mail:info@dou.id |
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株式会社DOUについて |
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株式会社DOU(旧:株式会社PitPa) |
本社所在地:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコDGビル |
代表取締役社長:石部 達也 |
設立年月日:2018年5月2日 |
資本金:5,000万円 |
公式サイト:https://dou.id
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主な事業内容: |
・キャリアパスポートを活用した人材開発及び採用支援事業 |
・デジタル証明書の発行支援事業 |
DOUは、「育成機関と協働し、多様な変革者を輩出する」をミッションに掲げ、最先端のテクノロジーを活用しながら、デジタル証明書を基点とした事業を複数展開しています。キャリアパスポートを活用した人材開発及び採用支援事業では、千葉工業大学をはじめとした大学、インターンを実施するNPO団体や企業様などの育成機関と連携しながら、学生にとっての新たなキャリア形成の機会を創出しています。今後も、私たちが心から「面白い」と感じたテクノロジーやカルチャーを活用したビジネスの構築を通じて、育成機関と共に、個人の多様な「道」を肯定し、人新生の時代を創造する「変革者」の成長を支援して参ります。 |
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