修学旅行の体験から「自分のルーツ」を知り、「自分を深める」学びを実践
オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」(本社:東京都江東区、代表取締役:星野達郎)は、2025年6月に北海道・白老町と札幌市をめぐる修学旅行を実施しました。この旅は、生徒自身が行き先やテーマを提案し、計画されたものです。さらに「事後学習」として、修学旅行で得た体験や学びを深めるプレゼンテーション発表会を開催しました。
 
不登校経験を持つ子どもたちが、“ただの楽しい旅行”を“探究と成長の学び”に変えた今回の取り組みは、生徒の主体性と学びの循環を象徴するものとなりました。
 
 ■ 「楽しかった」で終わらせない。修学旅行後に生まれた3つの“問い” 
修学旅行後、NIJINアカデミーでは以下の3つのテーマをもとに「事後学習」に取り組みました。
アイヌ文化についてもっと深く知る
自分のルーツ(家系)を調べてみる
修学旅行で自分がパワーアップしたことを振り返る
本来は「この中から1つ選ぼう」という形で提案されましたが、多くの生徒たちが「全部やってみたい!」と自発的に3テーマすべてに取り組みました。旅で得た感動を自分の言葉で表現したいという強い想いが、子どもたちの“やりたい!”を後押ししました。
 
 ■ 個性あふれる探究と表現の数々 
7月16日に実施された「修学旅行振り返り集会」では、希望した10名の生徒のうち8名が全校生徒の前で堂々とプレゼンテーションを行いました。テーマに対するアプローチは十人十色。生徒たちの多様な興味と表現力が光りました。
 ▼ アイヌ文化に魅せられて 
・アイヌ語や建築について調べ、レポートにまとめた生徒
・アイヌ衣装に扮し、写真とともに文化を紹介した生徒
・マインクラフトでウポポイの建物を再現し発表した生徒
 
 ▼ 自分のルーツと向き合って 
・お墓の家紋から家系をたどり、「歴史上の人物とつながっているかも」というワクワクする発表
・家族にインタビューをし、家系図を作成した生徒
・家族写真も添えた本格的なプレゼンを披露
 ▼ 自分の成長を言語化する 
・初めての飛行機搭乗、親と離れての宿泊、初対面の仲間への声かけ
・自主研修でリーダーに挑戦
・旅先で起きたハプニングを、自分で乗り越えた経験の振り返り
「発表してよかった!」という声が多く聞かれ、発表そのものが“自信につながる体験”となっていました。
 ■ 保護者も先生も共に学ぶ──大人の関わり方もNIJINらしさ 
今回の修学旅行は、何年生でも参加可能で、保護者同伴もOK。実際に親子で参加した家庭もあり、「信頼できる大人」としてサポートに入ってくれた保護者もいました。
さらに、先生たちも学び続ける姿勢を体現。Instagramで修学旅行の様子を投稿したリール動画がバズったことを受け、教員の「せれてぃー先生」は「なぜこの動画は人の心を動かしたのか?」を探る授業を実施しました。
構成やテロップの工夫、ストーリー性などを分析し、「伝える力」を生徒たちと一緒に学びました。
 ■ 「旅を、学びに」── NIJINアカデミーが目指す教育 
NIJINアカデミーは、不登校や学校に馴染みにくさを抱えた子どもたちのためのオルタナティブスクールです。私たちが大切にしているのは、「旅を点で終わらせないこと」。
体験を“やりっぱなし”にせず、
感動を“言葉”にして他者と分かち合い、
そこから“新しい問い”を生み出す。
こうして、学びのサイクルが自然と回り始めます。今回の修学旅行も、生徒たちの内側から“学びたい気持ち”を引き出す貴重なきっかけとなりました。
 
 
 ■NIJINアカデミー とは
2023年9月に開校した不登校小中学生向けのオルタナティブスクールで、全国36以上の都道府県から約500名超が入学している。「多層的な心理的安全性」「一流教師による対話的な授業」「子ども主体のプロジェクト」をカリキュラムの柱に、学校に行けないことが劣等感・罪悪感にならず、全ての子どもが希望を持てる未来を創る。学校に代わる学びの選択肢として、希望する生徒の9割※以上が在籍校の出席認定を獲得。※2025年3月現在
▶学校HP:https://www.nijin.co.jp/academy
 
 
株式会社NIJIN
「教育から国を照らす」を理念
に、教育課題を仕組みから解決する「JAPAN EDUCATION COMPANY」。今の学校には自分を出せない子どもが多過ぎることに国の危機を感じ、誰もが教育に"希望"を持てる国にするために元小学校教師の星野達郎が2022年4月に創業。不登校・教員不足・教師の働き方・学校の在り方など、様々な教育問題を解決する13の仕組み(事業)を展開。