2024年7月5日、東京たかはしクリニック(東京都練馬区)院長・高橋昂大医師による臨床研究が、発表されました。テーマは「内視鏡的胃ボトックス療法における“注入部位”が減量効果に与える影響」。
 これまで明確な基準がなかった治療手技に対し、高橋院長は独自の方法を提唱し、その結果、治療開始からわずか3ヶ月で平均10%以上の体重減少を記録。
6ヶ月後には12%超の平均減量**という数値も示されました。
一切メスを使わない“非手術型”肥満治療が、いま現実に動き始めています。
■ 胃のどこに「打つか」で結果は変わる──日本から発信された“新常識”
この研究の焦点は、胃にボツリヌストキシンを注入する際に、「胃前庭部(Antrum)」と「胃底部(Fundus)」に着目した点にあります。
全体に分散しながら要点を押さえた注入設計により、「空腹感のコントロール」や「胃の運動抑制」がより効果的に。
この独自技術により、治療成績が大幅に向上したと報告されています。
 
【表で見る、研究の一部(n=144)】
項目 結果
治療対象者数 144名(BMI平均30.3)
平均施術時間 5.7分(外来施術)
1ヶ月後 平均減量率 6.5%
3ヶ月後 平均減量率 10.2%
6ヶ月後 平均減量率 12.2%
有害事象 0件(100%安全)
さらに驚くべきは、6ヶ月後の追跡調査では患者のうち78.5%(113/144)が、臨床的に意味のある体重減少の一般的なベンチマークである 10% を超える TBWL を達成しました。
 
■ 「切らずに、6ヶ月でマイナス12%」──この選択肢は“まだ一部にしか知られていない”
この治療は、薬も手術も使わず、内視鏡で数分の処置を行うだけ
ボツリヌストキシンを胃内に注射することで、食欲ホルモン「グレリン」の抑制や胃の運動を穏やかにする効果が期待されます。
 
にもかかわらず、日本において胃ボトックス療法を臨床・学術の両面から国際的に発信している医師は限られており、本研究は日本から世界へ向けて正式に発表された数少ない臨床報告の一つとなります。

実際、肥満治療における“非手術型のアプローチ”に関する日本発の英語論文はまだ非常に少なく、今後の指針となる可能性があります。
 
■ 高橋院長のコメント
高橋昂大院長
 このたび、当院で行っている「胃内ボツリヌス治療(Botox注射)」についての臨床研究が、国際医学誌 Cureus に掲載され、非常に光栄です。
 これまで胃ボツリヌス治療は、「効果が一時的で限定的」とされることが多く、欧米の論文でも否定的な報告が目立ちました。しかし本研究では、注射部位(幽門・胃体部・胃底部)を広範囲にカバーし、体格に応じて薬剤量を調整する新しい手法を導入した結果、6か月で平均12.2%の体重減少を認め、安全性も非常に高いことが確認されました。現在注目されているGLP-1受容体作動薬やマンジャロなどの薬物療法は、長期使用で耐性がつきやすく、繰り返し使用には制限があるとされています。
一方で、今回の治療は低侵襲で短時間で施行でき、半年ごとの繰り返し治療が可能という利点があります。「薬はなるべく使いたくない」「手術には抵抗がある」という方にとって、本治療は新しい選択肢になり得ると考えています。
 
今後も、安全で確実な減量治療の確立に向けて、当院では継続して研究と技術開発を行ってまいります。
 
 
■ 論文情報(詳細はお問い合わせください)
タイトル:Endoscopic Botulinum Therapy for Obesity: Focus on the Antrum and Fundus
著者:Kodai Takahashi
公開日:2024年7月5日
URL:https://www.cureus.com/articles/379992
 
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