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兵庫県丹波市山南町上滝地域には、前期白亜紀の地層である篠山層群が広がっています。 |
元々、生物の巣穴など当時の生活痕の化石が見られていた場所から、大発見の報がもたらされたのは 2006年。 |
2人の地元の男性が「兵庫県立人と自然の博物館」に「泥が固まってできた泥岩層の赤茶けた岩盤の中から灰色の突起物を」を持ち込んだのが始まりでした。 |
地学愛好家であった2人はこれを恐竜の骨だと推測し、博物館に持ち込み鑑定を依頼したところ、 恐竜の肋骨と尾椎の化石である事が判明したのです。 |
これが新属新種「タンバティタニス・アミキティアエ」(通称:「丹波竜」)の発見でした。 |
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▶丹波竜の紹介 |
正式名称は「タンバティタニス・アミキティアエ」。 |
恐竜の学名は産出地である「丹波」と、ギリシア神話の女巨人「ティタニス」、発見者2人の”友情”を意味するラテン語の「アミキティアエ」を組み合わせたものです。 |
全ての骨格は現在のところ、残念ながら発見されていませんが、尾椎という尻尾の骨から独自の特徴 |
が見て取れたために、ブラキオサウルスなどに代表される竜脚類の新属新種である事が分かりました。 |
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そのなかでも「ティタノサウルス形類」と呼ばれる大型草食恐竜の1種である、と考えられています。 |
見つかった骨から推測される全長が十数メートル。日本で見つかった中では最大級の陸上生物ではあるものの、分類されている竜脚類の中では小型の部類に入ります。 |
また、その骨の形態から主に白亜紀に繁栄したティタノサウルス形類の中でも、比較的に原始的なタイプであると考えられています。 |
丹波竜の特徴は、首を動かすだけで広い範囲の植物を食べ続けるための長い首。 |
十数メートルを超える大きな体を動かすにはたくさんの食糧を常に食べることが必要となるため、 |
長い首を用いて動き回らずともその場で首を動かすだけで広い範囲の植物を食べ続けていたようです。 |
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丹波市公式 |
URL:https://www.city.tamba.lg.jp/gyosei/tamba_gaiyo/purofuiru/5259.html
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▶7月12日(土)たんば恐竜博物館リニューアルオープン
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昨年の9月から工事を進めていた「丹波竜化石工房」。 |
7月12日(土)、ついに「たんば恐竜博物館」としてリニューアルオープンしました。 |
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建物の外観にはリニューアルオープン前と変わらず「丹波竜」の顔が。 |
正面には、今回「TDM」の大きなロゴマークが設置されています。 |
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今回のリニューアルオープンでは、展示の内容に沿って、5つのゾーンに展示を区分しています。 |
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入口を入ると、丹波竜の生態復元模型がお出迎え。 |
さらには丹波竜の発見された篠山層群の地層を再現した「プロローグ~丹波竜の世界へ~」より |
スタート。 |
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続く「丹波3億年の旅ゾーン」では、丹波市の岩石や地質を展示、また地層や化石の出来る仕組みを |
体験しながら学ぶことが出来ます。 |
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そして、「丹波のキセキゾーン」では、世界に1つだけの「丹波竜」の全身骨格模型を中心に |
篠山層群で発見された化石を展示。 |
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生命のあゆみゾーン」では現在を生きる動物たちに至るまでの進化の過程をたくさんの標本を |
見ながら学ぶことが出来る「脊椎動物の進化」を展示。 |
丹波竜の仲間の竜脚類を中心に角竜類・獣脚類などの化石を展示した「恐竜の進化」では、 |
特にトリケラトプスに代表される「角竜類」は複数の標本が展示されているのが非常に珍しいため、 |
ぜひ、一度、ご覧下さい。 |
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最後のエリアとなる「エピローグ~未来への軌跡~」では、現在の丹波市の自然の写真などを展示。 |
またこれまでの「丹波竜化石工房」にはなかった恐竜に関する書籍や図鑑等を並べ、ゆったりと |
学習が出来るスペースも。 |
出口前、丹波竜をはじめとした恐竜や、丹波市のマスコットキャラクター「丹波竜のちーたん」の |
グッズを販売。恐竜好きにはたまらない商品ばかりです。 |
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▶周辺にはさらに丹波竜の魅力を知れる施設も! |
「たんば恐竜博物館」から車で10分ほど行った「丹波竜の里公園」では、丹波竜の実物大 |
モニュメントや恐竜骨格をモチーフにしたアスレチックとスライダーがあり、壮大なモニュメントを |
間近に遊ぶことが出来ます。 |
隣接した「元気村かみくげ」では、土日祝限定で化石発掘体験ができるほか、名物の「恐竜焼き」や |
丹波市産の農産物を販売。家族で訪れ、楽しめる施設です。 |
さらに「丹波竜」の化石発掘地も歩いて訪れることが出来る距離にあるため、ぜひ、恐竜が生きていた |
地を踏み、ロマンを感じてみてください。 |
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全体オフィシャルHP |
・たんば恐竜博物館 HP |
https://www.tambaryu.com/index.html |
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インフォメーション |
「たんば恐竜博物館」 |
所在地:〒669-3198 丹波市山南町谷川 1110番地 |
休館日:月曜日(※夏休み期間8月31日(木)までは無休) |
開館時間:午前 10時~午後 5時(11月1日~3月31日までは午後 4時まで) |
入館料:大人(高校生以上)300円/小中学生 100円 |
問い合わせ先:丹波市教育委員会 教育部 恐竜課 TEL:0795-77-1887 |
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アクセス |
JR 加古川線「久下村駅」から徒歩10分 JR 福知山線「谷川駅」から路線バスで5分(徒歩約20分) 舞鶴若狭自動車道「丹南篠山口 I.C」より約30分 |
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