~築地本願寺が「不安に関する意識調査 」を実施 2025年3月実施~ |
築地本願寺(宗務長 竒山明憲、東京都中央区築地3-15-1)では2025年3月に、全国の18‐69歳の男女1400人を対象に、「不安に関する意識調査」を実施しました。 2024年度の大きな特徴としては「経済面に対しての不安が大きくみられた」ことで、60代女性を除いたすべての年代が「経済面の不安」を1位にあげました。 また今回は、18歳から29歳の男女サンプル数を合計600と増やし、若い世代の不安や悩みを重点的に調べました。その際、若者にとって必要不可欠な「SNS」と「不安」の実態についても調査したところ、SNSを見ることで不安を抱いてしまう「SNSによる不安助長」が一定程度発生していることも分かりました。主な調査結果のポイントは以下の通りです。 |
|||||||||
|
|||||||||
1、全世代の総括 経済的不安が皆にのしかかっている 「生活に関する不安度」について、特に昨今の社会情勢において、米の値上がりに代表される、「物価の上昇・物価高」に対して不安を感じている人がすべての世代で多くなっている。『金銭的な余裕がない中で勉強を続けていけるか不安(女性18-19歳)』『物価が上がりいつ病気になって仕事をクビになるか分からない恐怖(男性30代)』などの切実なコメントがあった。 |
|||||||||
2、不安・悩み・幸福に関して | |||||||||
「深刻な不安や悩みがある(あてはまる+ややあてはまる)」と回答した人は32.3%。 | |||||||||
10~30代の女性は不安を感じる傾向が強いが、「家族や友人などとのコミュニケーション」や「頼れる人がいる」「心の拠り所となる存在がある」のスコアも同時に高い。これは、不安を感じやすい一方で、頼れる存在が比較的多いともいえる。それに対して、同じく不安を感じる30~40代の男性には、頼れる存在が少ないようだ。 | |||||||||
3、若者の不安と孤独 若年層は経済面に関する不安を多く感じており、将来に対する不安を感じている人も多い。 また10代は国内の政治に対する不安のスコアも高い。しかし20代になるとそのスコアは低下する傾向 にある。「友人との関係」「恋愛」など10代ならではの不安も見受けられる一方、「自身の心の健康」も悩みとしてあげられており、『生きていることがしんどい(女性18-19歳)』といった声もきかれた。 |
|||||||||
4、若者における「SNSによる不安助長」の発見 | |||||||||
若年層の中では、「SNSを見ると不安になることが多い」と感じている人が約3割存在しており、30代以上の世代と比較すると2倍以上の割合となっている。彼ら/彼女たちは、「SNSの裏アカウント」「複数アカウント」を使い分けていたり、「SNSでは本当の自分とは異なる人格や属性を演じている」人が多く、リアルにおいても「本音を隠して建前で話すことが多い」「周囲に合わせて本当の自分を隠している」人が多い。 | |||||||||
5、若者が最も悩みを相談する相手は母親が断トツ! 最も悩みを相談する相手としても10~20代では母親が1位。男性50~60代と女性30~60代では配偶者が1位となっている。 |
|||||||||
|
|||||||||
1、全世代の総括 経済的不安が皆にのしかかっている ・女性60代以外の全世代で、「経済面」の不安が1位となっている。 |
|||||||||
※昨年度は「自身の身体の健康」が最上位であった男性40~60代でも経済的不安が上回る結果に。 | |||||||||
コロナ禍が落ち着き、経済的不安の順位が上がったか。 | |||||||||
Q. あなたが今、社会や自分の身の回りについて不安に感じていることは何ですか。あてはまるものを全てお選びください | |||||||||
|
|||||||||
不安に感じていること (詳細項目別) ※ジャンルをより詳細項目に細分化したデータ | |||||||||
・経済的な不安の中でも、特に昨今の社会情勢の中で、「物価の上昇・物価高」に対して不安を 感じている人がすべての世代で多い。 |
|||||||||
・男女ともに10~40代では「自身の心の健康」がTOP10入りしており、メンタル面で不安を感じ ている現役層が多い。 |
|||||||||
Q. あなたが今、社会や自分の身の回りについて不安に感じていることは何ですか。あてはまるものを全てお選びください。 | |||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||
2、不安・悩み・幸福に関して | |||||||||
・「深刻な不安や悩みがある(あてはまる+ややあてはまる)」と回答した人は32.3% | |||||||||
・10~30代の女性は不安を感じることが多い傾向にあるが、「家族や友人などとのコミュニ ケーション」や「頼れる人がいる」「心の拠り所となる存在がある」のスコアも同時に高い。 これは、不安を感じやすい一方で、頼れる存在が比較的多いともいえる。それに対して、 30~40代の男性も不安を感じているが頼れる存在が少ないようだ。 |
|||||||||
・男女ともに60代は「深刻な不安や悩みがある」のスコアが低い。また、60代女性は「家族・ 友人・知人とコミュニケーションを取っている」「不安や悩みのあるとき頼れる人がいる」等 のスコアが高く、コミュニケーション能力の高さがうかがわれる。 |
|||||||||
Q.以下の内容ごとに、ご自身にどの程度あてはまるかお知らせください。 | |||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||
3、若者の不安と孤独 | |||||||||
・若者は経済面に関する不安についてを多く感じているし、将来に不安を感じている人も多い。 また10代は国内の政治に対する不安のスコアも高い。しかし20代になるとそのスコアは低下す る傾向にある。 |
|||||||||
・コメント紹介 『毎日何のために生きているのかが分からず不安(女性20代:“仕事の将来性“)』 『収入が少なく、中々お金が貯まらないこと(男性20代:“将来に向けた貯金・資産形成“)』 『私は幸せになることは一生ないのではないかということ(女性18-19歳:“国内の政治”)』 |
|||||||||
Q.あなたが今、社会や自分の身の回りについて不安に感じていることは何ですか。あてはまるものを全てお選びください。 | |||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||
4、若者の中にはSNSで不安を拡大してしまう層がある~「SNSによる不安助長」の発見 | |||||||||
・約3割の若者が「SNSを見ると不安になることが多い」と感じており、30代以上の世代と比較すると | |||||||||
2倍以上の割合となっている。 | |||||||||
Q.SNSを見ると不安を感じることがある | |||||||||
|
|||||||||
普段やSNS上での行動について ※SNSによる不安感 あり/なしでの比較 | |||||||||
・彼ら/彼女たちは、「SNSの裏アカウント」「複数アカウント」を使い分けていたり、「SNSでは本 | |||||||||
当の自分とは異なる人格や属性を演じている」人が多く、リアルにおいても「本音を隠して建前で話 | |||||||||
すことが多い」「周囲に合わせて本当の自分を隠している」人が多い | |||||||||
Q.以下の日常生活、SNS上の行動について、あなたご自身にどの程度あてはまるか | |||||||||
|
|||||||||
5、最も悩みを相談する相手※自分が悩みを相談する側 | |||||||||
・最も悩みを相談する相手としても、10~20代では母親が1位であり、男性50~60代と女性30 ~60代では配偶者が1位となっている。 |
|||||||||
Q.あなたが最も悩みを相談する相手を教えてください。 | |||||||||
|
|||||||||
[調査概要] | |||||||||
・調査対象:18~69歳男女 計1,400名 | |||||||||
首都圏(東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県)在住 | |||||||||
・調査時期:2025年3月 | |||||||||
・調査方法:インターネット調査 | |||||||||
※リリース内の調査データについて:小数点以下を四捨五入しており、合計値が100%にならない 場合もあります。 |
|||||||||
※年代・性別などのグラフをご希望の方はお問い合わせください。 | |||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||
そして「自分が生きていること」についても、社会全体で今一度考えてもらいたいのです。私たちは決して独りきりで生きているわけではなく、誰かに頼り頼られ、支えあって生きているものです。しかし、今の世の中では、対面で人と向かいあい、見つめあいながら話をすることへの恐怖や恥ずかしさを持つ人が増えているのかもしれません。そんな時に、スマホのボタンを押せば直接会わなくても不特定多数の人に、簡単に悩みを発信してしまう(できてしまう)ことが、ある側面では我々に良くない影響を与えているとも考えられます。 自分の悩みを第三者に伝えても、その相手が真剣に受け止めて返事をしているのか気になります。興味本位に、面白半分で答えられてしまうこともあるかもしれません。悩みは吐き出すだけでもすっきりするものです。 | |||||||||
直接相談する場所として「築地本願寺があります」と以前より情報発信をしていますが、いきなり初めて来たお寺で誰かに悩みを打ち明けることは難しいでしょう。「ここにこんな場所がある」と知ってもらうことから始まると、私は考えています。 | |||||||||
ぜひとも一度、どんなお寺なのか見に来てください。そして境内や本堂の様子を見てもらい、僧侶たちの雰囲気にも安心できたなら、まずは挨拶から始めてみてはいかがでしょう。築地本願寺には老若男女、様々な職員がいます。遠慮なく話しかけられそうな職員に声をかけてみてください。私たちはいつでも皆さんをお待ちしています。 | |||||||||
築地本願寺 宗務長 竒山明憲(はやま みょうけん) | |||||||||
|
|||||||||
築地本願寺では様々な不安に寄り添うためにいつでも門を開いて皆さまとのご縁をお待ちしております。築地本願寺の「あなた」の不安に少しでも寄り添えるかもしれない、施策をご紹介します。 | |||||||||
●築地本願寺 悩み相談窓口情報 | |||||||||
・ 「僧侶僧談」本堂に9-16時で僧侶が常駐しています。お気軽にお声をおかけください。 | |||||||||
・築地本願寺GINZAサロン「よろず僧談」仏事やお墓のことだけではなく、人間関係や | |||||||||
日頃の生活の不安など、気になるあれこれを僧侶に相談できる場です。 | |||||||||
要予約制(水・木曜日 13時半~・14時半~・15時半~ / 水曜日 18時半~)ですので、 築地本願寺HPhttps://tsukijihongwanji.jpよりお申込みください。 ※築地本願寺倶楽部会員対象。築地本願寺倶楽部は入会費・年会費無料。 |
|||||||||
●築地本願寺新報 お悩み相談コーナー「ちょっときいてよ」 | |||||||||
「僧侶僧談」や「よろず僧談」など対面でのお悩み相談以外に、毎月築地本願寺が発刊している寺報(広報誌)『築地本願寺新報』にお悩み相談「ちょっときいてよ」コーナーをご用意しています。 このコーナーでは築地本願寺の職員や「新報」の編集委員がみなさまのお悩みにお答えしています。一つのお悩みに対して三者三様の視点での回答が読めるので、ひそかな人気となっています。 |
|||||||||
※「築地本願寺新報」は本堂やインフォメーションセンターに設置。公式HPでもお読みいただけます。 | |||||||||
●毎月第一月曜日の風物詩「テンプルモーニング」 | |||||||||
「テンプルモーニング」は憂鬱な気分になりがちな月初めの月曜日早朝に、ちょっといいことをした気分になれるお寺のお掃除と、元気になれる「活力ワード」と題した僧侶からのお話を聞く行事です。出勤や家事を始める前にほんの少し早起きして参加すると、心も体もリフレッシュできると多くの方から好評をいただいています。どうぞ軽い気持ちでまずは覗きに来てください。あなたのご参加をこころよりお待ちしております。 | |||||||||
※テンプルモーニングの開催情報は築地本願寺公式X(旧Twitter)及びHPをご確認ください | |||||||||
|
|||||||||
https://tsukijihongwanji.jp/enjoy/new-report/ | |||||||||
●浄土真宗 東京ビハーラ 無料電話相談 | |||||||||
築地本願寺内にある東京ビハーラの無料電話相談です。僧侶、医師、カウンセラーがあなたの苦しみ悲しみに寄り添います。東京ビハーラの相談員が、あなたとご一緒の時間を共にします。どうぞお電話ください。 | |||||||||
【東京ビハーラ 電話番号:03-5565-3418 HP https://tokyo-vihara.com/ 】 | |||||||||
|
|||||||||
築地本願寺は、京都の本願寺(西本願寺)を本山とする浄土真宗本願寺派の寺院です。古代仏教建築様式などを模した現在の本堂は1934(昭和9)年に落成。内観は浄土真宗寺院の伝統的な造りと、シャンデリア、正面扉上部にあるステンドグラス等の西洋文化も調和し、礼拝施設として心安らぐ空間となっています。2014(平成26)年には、本堂や正門などが国の重要文化財に指定されています。 | |||||||||
2017(平成29)年、“開かれたお寺”をスローガンに、誰でも入りやすく、親しめるお寺を目指し、カフェ・ショップ等が入ったインフォメーションセンターを境内に新設しました。はなまつりや盆踊り、除夜の鐘など四季折々の行事を開催し、年間約300万人が集うお寺となっています。 | |||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||