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この度、学校法人服部学園(東京都千代田区、理事長:服部元)は、創立七十周年を機に、創立者たちが掲げた建学の精神、および創立者たちが目指した教育の原点に立ち返る決断をしました。ここにその全体像を公表します。 |
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はじめに、本学園は生物学者である服部廣太郎と、その息子で人権活動家である服部親行の二人により創立されました。彼らはそれぞれに異なる立場から、世界の中の日本を観察し「人間とは何か」「社会とは何か」を問い続けてきましたが、この親子の思想の根底にあったのが、本学園の標語でもある「よく観ましょう」という、極めて単純でありながら本質的な言葉でした。 |
そして、彼らが「よく観た」戦後の日本では、生活の豊かさは取り戻せてきてはいるものの、感性の豊かさが失われてきていました。そこで、生物学者である廣太郎は、自らが現場に立ち、そこで得た体験をもとに自ら価値を見出していくフィールドワークの姿勢を、人権活動家である親行は、多様な価値観を尊重しつつも自分の感性を信じて物事の価値を判断するリベラルアーツの姿勢を、アートを通じて育成することで同意し、御茶の水の私邸を創造性教育の場へと変えました。 |
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しかしながら昨今、美術教育の現場では、技術の習得や進学の実績といった指標が過度に重要視されており、その結果、例えばフィールドワークに始まる「創造のプロセス」そのものに対する評価が、大きく後退してきています。 |
特に美術系の予備校業界全体においては、授業料割引の競争や合格者数の誇示などが際限なく行われ、教育の質よりも数値が優先される傾向が顕在化しています。本学園はこの状況こそが教育を歪める原因であると判断しました。 |
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このような経緯から、本学園は御茶の水美術学院において、本年度より合格者数の公表を行わないことを決定しました。これは単なる広報方針の変更ではなく、教育を「競争の指標」から切り離すための意思決定であり、合格者数の公開を止めることで、本学園の教育を数値による比較競争の枠組みから解放し、他校と比較される業界的構造から離脱するという意味があります。 |
本学園は、進学とは必ずしも難関校への到達ではなく、多様性を尊重し、学ぶ者が自ら選んだ道に進むことに価値があると考えています。 |
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ここに各教育機関の指導方針を紹介します。 |
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● 御茶の水美術学院
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創立当時の構想に立ち返ると共に、美術系大学が総合型選抜に重きを置き始めた状況を踏まえ、受験指導を「アートをリベラルアーツとして学ぶ」教育へと再定義します。 |
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現場から問いを立てる「よく観ましょう」の精神に基づいて、現実に立脚した「創造性」を育成し、情報や技術が高度化する現代に不可欠な「問いの設定力」と「意思決定力」の会得を軸にカリキュラムマネジメントを行い、創造性教育機関としての機能を強化します。 |
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また本年度より、合格者数の公表を廃止します。 |
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● 御茶の水美術専門学校 サーキュラーエコノミーの実現に向けて、アート、デザイン、マーケティング、サイエンスなどを融合させた課題解決型学習(PBL)を実践し、職業教育を再定義します。 |
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学生が持続可能性と経済活動を分断せず統合的に捉えられるよう、同じ志を持つ企業や団体をステークホルダーとして位置付け連携し、社会が学生を育てる環境を整えます。こうした活動を通じて持続可能な世界を追求する教育機関としての機能を堅固なものにします。 |
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● アートジム
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アートを特権ではなく、すべての人々に開かれた文化の基盤として再定義します。 |
年齢・職業・経験に関わらず創造活動に参加できる環境の構築を軸に、文化を消費、或いは消失させてしまう構造そのものからの転換、脱却を促す生涯教育を再設計します。世代を問わず創造性を更新し続ける場として、個人の内面的な価値創造を支援し、視覚化することで「文化を創造」し、発信までをも担う機能を持つ教育機関に進化させます。 |
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なお本学園は、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、およびジャパン・サーキュラー・エコノミー・パートナーシップ(J-CEP)の会員として、その理念に賛同し、持続可能な環境や社会の実現に向けた教育を推進しています。 |
本来、教育とは市場や政策の要請に従属するものではなく、学ぶ者が自ら価値を創造し、未来に対して責任を持つ営みであるべきです。昨今、ここ日本においても文化を軽視し、文化を消失させてまでも効率性やコスト削減が優先される傾向が強くなっていますが、これでは短期的な成果は生まれても、人間の感性の豊かさは再び失われていきます。そして、文化が創造されず、発展しない社会では、持続可能な平和を築くことは困難であることもまた世界中で証明されています。 |
本学園は、例え社会や政策環境が変化したとしても、多種多様であるべき教育機関のひとつとしての独立性を維持し、自らの思想に基づいた教育を継続することをここに宣言します。 |
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本学園は今後、創造性教育を社会に実装するための具体的な取り組みを段階的に発表していきます。 |
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その詳細については、順次公表してまいりますので、今後の展開にご期待ください。 |
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《 学校法人概要 》 |
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名称 学校法人服部学園 創立 1955年 |
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代表者 理事長 服部 元 |
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所在地 東京都千代田区神田駿河台2丁目3番地29 |
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◼︎本件に関するお問い合せは、(学)服部学園 広報室までご連絡ください。 tel : 0120-084-612 / 03-3293-7400 |
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mail:koho@se.ochabi.ac.jp |
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