株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年5月4日、自社ウェブサイトに小林製薬紅麹事件 動物実験施設の開示を求めた行政不服審査請求が却下された─ 厚労省はAALAC施設名を「答える義務はない」と大臣名で宣言した 。を公開した。

 

▼対象記事URL

 

https://kunsei.com/archives/801

 

令和8年5月 株式会社薫製倶楽部

「我々紅麹業界に何が起こったか」

㊼ 動物実験施設の開示を求めた行政不服審査請求が却下された

─ 厚労省はAALAC施設名を「答える義務はない」と大臣名で宣言した ─

─ 公式認定:プベルル酸毒性説の根拠実験は第三者に確認不能な施設で行われた ─

 

【概要】

 当社は令和8年1月16日、厚生労働大臣に対し、小林製薬株式会社が実施した「7日間プベルル酸動物実験」のAALAC認定施設名を明らかにするよう行政不服審査請求を提起した。同年4月28日、厚生労働大臣は裁決書(厚労省発健生0428第5号)を送付し、本件請求を却下した。

 却下理由は「質問状への回答は法令に基づく申請ではなく、不作為に該当しない」というものである。しかし裁決書は同時に、厚労省が令和6年9月18日の公表資料において当該動物実験を行政判断の根拠として引用した事実を、公式文書として認定している。

 この裁決により以下の事実が固定された:「AAALAC施設名は開示されない」。すなわち厚労省は、第三者が施設を確認できない動物実験データを根拠として、プベルル酸毒性説を国民に公表したことになる。

 

 

1 経緯

2024年3月29日

小林製薬株式会社がラットを用いた「7日間プベルル酸反復投与毒性試験」を開始(当社PR⑧〜⑩にて既報)

2024年9月18日

厚労省・NIHSが当該試験を引用し、「プベルル酸が腎障害の原因物質である」と公表(裁決書第1-⑸にて公式認定)

2025年6〜7月

当社が情報公開請求。試験報告書は一部開示されたが、「法人の情報」を理由に施設名を含む箇所は不開示(裁決書第1-⑹にて公式認定)

2025年12月9日

当社が厚労省健康・生活衛生局食品監視安全課に「質問書」を送付。実施場所・実施主体を文書で回答するよう求めた

2025年12月〜 2026年1月

当社が複数回電話で催促。厚労省の回答は「担当者に伝える」のみ。文書による正式回答なし(裁決書第1-⑻にて公式認定)

国会議員経由

国会議員を通じて照会を行ったが、厚労省からの回答なし

2026年1月16日

当社が厚生労働大臣に対し行政不服審査請求を提起。実施場所・実施主体等の基本的事項への不回答を不作為として、文書での回答を求めた

2026年4月28日

厚生労働大臣(上野賢一郎)名の裁決書(厚労省発健生0428第5号)が到達。本件審査請求を却下する。行政不服審査法24条2項・49条1項に基づく門前払い。

 

 

2 裁決書が公式に認定した事実

却下という結論とは別に、裁決書の「第1 事案の概要等」は以下の事実を厚生労働大臣名の公文書として認定している。これは当社の主張ではなく、厚労省自身の記述である。

 

裁決書が認定した事実

第1-⑸

厚労省は令和6年9月18日の公表資料において、ラットの7日間反復投与試験を引用した。当該試験はプベルル酸毒性説の根拠の一つとして用いられた。

第1-⑹

当社の情報公開請求に対し、試験報告書は一部開示したが、「法人の情報」を含む箇所(施設名等)は不開示とした。その理由は文書で説明している。

第1-⑻

当社からの催促電話に対し、厚労省は「担当者に伝える」と回答したのみで、文書による正式な回答は行っていない

第2-⑴

当該実験は、国民に対する健康リスク評価及び行政判断の根拠として用いられたものであり、どの研究機関で、誰が実施したかは極めて重要な事実である(審査請求人の主張を裁決書が引用・記録)。

 

 

3 「却下」の法的意味

行政不服審査法における「却下」と「棄却」は明確に異なる。

 

 

却下(本件)

棄却

意味

審査請求の対象として不適法。門前払い。内容は審理しない。

内容を審理したうえで、請求に理由なしと判断。

根拠条文

行政不服審査法24条2項・49条1項

行政不服審査法45条・49条3項

本件における意味

「質問状への回答は法令に基づく申請ではない。よって不作為に該当しない」—— 内容を検討することなく終了。

 

【却下が意味するところ】

 厚労省は「質問には答える義務がない」という立場を主張し、それが法的に認められた。しかしその結果、「国民の健康リスク評価に用いた動物実験の実施施設を、行政は答えなくてよい」という立場が厚生労働大臣名の裁決書によって公式に確定した。

 

 

4 AAALAC認定施設の科学的意義と非開示の問題

AAALAC(国際実験動物ケア評価認証協会)は、動物実験の科学的妥当性・倫理的適切性・施設水準について国際的な第三者認証を行う機関である。規制当局が毒性データを行政判断に援用する際に最低限求められる施設水準として国際的に参照される基準である。

 

問題点

内容

実施主体の利益相反

動物実験は因果関係を問われている当事者の小林製薬株式会社が主体となって実施した。施設名と実施者の非開示は、利益相反の評価を不可能にする。

第三者検証の不可能性

施設名が非開示である以上、研究者・規制当局・国民のいずれも、当該試験が適切な施設環境のもとで実施されたかを独立して確認することができない。

行政判断への援用

厚労省はこの試験を根拠として「プベルル酸が腎障害の原因物質である」と225社の実名とともに公表した。行政判断の根拠データの出所が確認不能であることは、科学的・行政的透明性の根幹に関わる。

行政不服審査請求による確定

本裁決により、「AAALAC施設名は開示しなくてよい」という立場が大臣名で永続的に確定した。情報公開請求・質問状・国会議員照会・行政不服審査請求のすべての手段が尽きた。

 

 

5 本裁決によって固定された事実

【厚生労働大臣名の裁決書(令和8年4月28日付)によって確定した事実】

・           厚労省は令和6年9月18日、ラット7日間反復投与試験を根拠としてプベルル酸毒性説を公表した。(裁決書自身が公式認定)

・           当該試験のAALAC認定施設名は、情報公開請求・質問状・国会議員照会・行政不服審査請求のすべてによっても開示されなかった。

・           行政不服審査請求は却下された。厚労省が「答える義務はない」という立場を大臣名で公式に確定させた。

・           結果として、「第三者が施設を確認できない動物実験データ」を根拠とするプベルル酸毒性説が、訂正も撤回も行われないまま社会に存在し続けている。

 

 

6 当社の立場

当社(株式会社薫製倶楽部)は2024年3月28日、プベルル酸陰性であった自社製品(品番5P-D全37ロット)にもかかわらず、厚労省による225社の一斉実名公表に含まれた。当社はプベルル酸毒性説の科学的根拠を問い続けてきた。

 

当社は、本裁決を不服として、行政不服審査法の教示に基づく取消訴訟の提起を検討する。それと並行して、本件を小林製薬株式会社に対する民事訴訟(岡山地方裁判所に提訴済み)の証拠として位置づける。

 

 「AAALAC施設名は答えなくてよい」という行政の立場が確定した以上、問われるべきは、第三者確認を経ない動物実験データを独自に準備し、NIHSおよび厚労省の公表に至らしめた小林製薬株式会社の責任である。

 

参照:当社プレスリリースPR⑧〜⑩「動物実験を実施したのは小林製薬だった」 https://kunsei.com/archives/572

 

 

【薫製倶楽部プレスリリース・シリーズ一覧】

① 東京科学大学のプベルル酸研究に科学的疑義申立(2026/3/10)

② 2024年紅麹事件、大阪市保健所が収去していないことを確認(2026/3/12)

③〜⑤ プベルル酸の根拠不明 研究解説1〜3(2026/3/13〜17)

⑥ プベルル酸の使用根拠について主要報道機関10社へ疑義照会(2026/3/18)

⑦ 刑事告発状の提出について(2026/3/19)

⑧〜⑩ 動物実験を実施したのは小林製薬だった(前編・後編)(2026/3/19〜23)

⑪ 小林製薬公表資料に基づくPK試験データの整理(2026/3/24)

⑫ 国立医薬品食品衛生研究所長を刑事告発(2026/3/25)

⑬ コカ・コーラが示す食薬区分の本質(2026/3/27)

⑭ 厚労省健康・生活衛生局長を刑事告発(2026/3/30)

⑮ 決定的証拠 小林製薬の標準品で小林製薬の検体を試験した(2026/3/31)

⑯〜⑳ (2026/4/1〜4/3)

㉑〜㉝ (2026/4/6〜4/20)

㉞〜㊵ (2026/4/21〜4/27)

㊶ プベルル酸の行政記録なし 5機関文書不存在(2026/4/28)

㊷ 衆参両院議長ほか国会議員5名に陳情書を送付(2026/4/28)

㊸ 朝日新聞報道への見解─モナコリンK曝露量を測定すべき(2026/4/29)

㊹ 「モナコリンK=スタチン」と書いたのは小林製薬自身である(2026/5/1)

㊺ 厚労省が公文書で自らの公表行為を否定した(2026/5/1)

㊻ 主要報道機関10社に疑義照会を送付(2026/5/1)

【㊼】 動物実験施設の開示を求めた行政不服審査請求が却下された(2026/5/4)

 

【会社概要】

会社名

株式会社薫製倶楽部(倉敷花桜ハム)

代表者

代表取締役・薬剤師 森 雅昭

所在地

〒701-0303 岡山県都窪郡早島町前潟611-1

TEL

086-483-0602

事業内容

薫製食品の製造・販売(倉敷ソーセージ等)

ウェブサイト

https://kunsei.com

お問い合わせ

sales@kunsei.co.jp