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2026年2月に空爆を受けたランキエン病院=2026年4月23日 (C) Stefan Pejovic/MSF |
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国境なき医師団(MSF)は、南スーダン東部ジョングレイ州ランキエンで運営する病院の無期限閉鎖を決定した。今年2月3日に空爆により甚大な被害を受けたことが原因。これにより31年にわたって同地で続けてきた医療援助活動が停止を余儀なくされ、もともと医療へのアクセスが極めて限られていたこの地域で医療が失われる結果となった。 |
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MSFはすべての紛争当事者に対し、医療施設や医療従事者への攻撃を行わないよう求めるとともに、この攻撃についての独立かつ公平な調査を実施するよう強く訴える。 |
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病院敷地内への空爆、医療活動は全面停止に |
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同病院は2月3日、敷地内にある倉庫が航空機から投下された爆弾で破壊されたことを受け、すべての医療活動を停止した。倉庫には医薬品を含む重要物資が保管されていたが、空爆により破壊された。 |
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現時点でMSFはこの攻撃に関与した当事者を特定できていないが、MSFが把握する限り、空爆を行う能力を有しているのは政府軍のみである。また、空爆後数日間、ランキエン周辺を政府軍が掌握していたことも確認されている。 |
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その後ランキエン病院は略奪され、一部が焼失。残った建物も破壊された。この略奪や破壊行為についても、関与した当事者は現時点では特定できていない。 |
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ランキエン病院の焼失した倉庫=2026年4月23日 (C) Stefan Pejovic/MSF |
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「想像を超える破壊」──現場で目にした惨状 |
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MSFのオペレーション・マネジャーであるグル・バドシャーは、次のように述べる。 |
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「今回病院で目にした光景に、私たちは強い憤りを覚えています。破壊の規模は、想像をはるかに超えるものでした。車両のフロントガラスには銃弾の痕が残り、倉庫は焼き尽くされ、子どもの治療に使う医療機器までもが標的となって破壊されていました」 |
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2月3日の攻撃の数時間前、地域の緊張が高まっていたことを受け、ランキエン病院は入院患者を避難させていた。その後、病院と町の市場が爆撃されたことで、多くの人びとが町から逃げたと報告されている。 |
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医療施設への攻撃が頻発 影響を受けるのは一般市民 |
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医療への攻撃が起きているのはここだけではない。南スーダンでは各地で医療への暴力が広がっている。2025年初め以降、MSFの施設やスタッフは少なくとも12件の攻撃や暴力的事案の影響を受けた。こうした事態により、ウラン、オールド・ファンガク、アコボ、そして今回のランキエンと、4つの病院が閉鎖に追い込まれた。その結果、数十万人もの人びとが医療を受けることができなくなっている。医療への攻撃の影響を最も強く受けるのは、常に一般市民だ。 |
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バドシャーはこう強調する。 |
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「医療施設、医療従事者、そして民間人への攻撃は決して許されるものではなく、直ちに止めなければなりません。政府軍、反政府勢力、その他すべての武装勢力は、自らの行動に全面的な責任を負うべきです。また、医療従事者や医療施設、民間人への攻撃を防ぐとともに、区別の原則や均衡性の原則など、国際人道法とその基本原則を尊重しなければならなりません」 |
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MSFは南スーダン当局に対し、透明性のある説明を行い、責任の所在を明らかにするとともに、医療および人道援助活動を守るための具体的な対策を講じるよう求めている。 |
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MSFは1995年からランキエンで活動を行い、当初は「顧みられない熱帯病」のひとつカラアザールへの対応に取り組んできた。その後、活動を徐々に拡大し、この病院は地域で唯一、高度な医療を提供できる施設となっていた。破壊される前はおよそ25万人の医療を支えていたが、病院の恒久的な閉鎖により地域は医療サービスを完全に失い、人びとは防ぐことのできる死にさらされている。 |
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病院の薬局は略奪され破壊された=2026年4月23日 (C) Stefan Pejovic/MSF |
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