| 私たちはこれまで、地域のこどもたちや家庭と関わる中で、安心して過ごせる場所や気軽に相談できる機会の必要性を感じてきました。今年度はさらに「こどもがこどもらしくいられる社会」をめざし、活動を拡充します。 |
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| ▪️今年度の新たな取り組み | |||
| NPO法人こどもサポートステーション・たねとしずくは、既存の居場所や支援活動に加え、 | |||
| 「放課後スペース」における専門活動を新たに開始します。 | |||
| 放課後の時間を活用し、こどもたちが主体的に関われる機会を増やすことを目的としています。 | |||
| (1)放課後スペースにおける専門活動 | |||
| 1. 図書館部(ライブラリー活動) | |||
| 本を読むことを中心に、自分の感じたことを表現する活動を行います。読むだけでなく、書く・話すなど、多様な自己表現を大切にします。 | |||
| 2. ボランティア部 | |||
| こどもたち自身が「やってみたい」と思うことを形にしていく活動です。 | |||
| 地域との関わりを持ちながら、小さな実践を積み重ねていきます。 | |||
| (2)メンタルヘルスの取り組み | |||
| 居場所の中で、気軽に話ができる時間として「ひといきタイム」 を実施します。 | |||
| 特別な相談の場ではなく、日常の延長として、少し立ち止まって話せる機会を設けます。 | |||
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「誰かに聞いてほしい」 「ちょっと気持ちを整理したい」 |
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そうした声に応える場として、無理のない形で運営していきます。 月に1回、心理士が在室します。 |
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| ▪️既存事業の継続と募集 | |||
| 以下の活動について、今年度の利用者を募集します。 | |||
| ・ことばの庭(ひとり親家庭や生活困窮世帯の不登校・孤立状態にあるこどもたちを対象) | |||
| ことばや表現を大切にしながら、安心して過ごせる居場所です。(募集5人) | |||
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| ・放課後の学習支援 | |||
| 一人ひとりのペースに合わせた学習のサポートを行います。(募集10人) | |||
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| ・訪問支援(ひとり親家庭対象) | |||
| 必要に応じて家庭を訪問し、生活や学習の支援を行います。(募集5家庭) | |||
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| これらの活動は、これまでの実践を踏まえながら、今年度はより柔軟に利用できる形へと見直しています。 | |||
| ▪️なぜ今、この取り組みが必要か | |||
| 近年、思春期のこどもたちを取り巻く環境は大きく変化しています。 | |||
| 当市においては、中学生の不登校が約800名にのぼるなど、学校に通いづらさを感じているこどもが一定数存在しています。 | |||
| また、家庭環境や人間関係、経済的な制約など、複数の要因が重なり、日常生活の中で孤立しやすい状況にあるこどもも少なくありません。 | |||
| さらに、当市の10代の自死率は兵庫県平均の約2倍という状況にあり、思春期のこころの不調への対応は喫緊の課題となっています。 | |||
| 一方で、中高生が継続的に利用できる公的な居場所は限られており、特に、 | |||
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・学校に通えていないこども ・家庭での負担が大きいこども ・人間関係に困難を抱えているこども |
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| ほど、支援につながりにくい状況があります。 | |||
| また、「相談に行く」という行動自体のハードルが高く、困りごとがあってもすぐに支援へつながるとは限りません。そのため、状態が深刻化してから支援に出会うケースも見られます。 | |||
| 当団体のこれまでの実践においては、居場所での自然な関わりの中でこどもから相談があり、課題の早期解決につながった事例や、家庭の状況に気づき、児童相談所等の関係機関へつないだ事例があります。 | |||
| こうした背景から、本事業では、行政による支援(公助)と家庭での支え(自助)の間を補う | |||
| 「第三の安全網」として、地域の中でこどもを支える仕組みを構築します。 | |||
| 具体的には、こどもたちが「楽しさ」をきっかけに継続的に通える居場所を整備し、以下のような成果を目指します。 | |||
| ■ 心理的安全性を伴う継続参加 | |||
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・居場所の10代利用人数:1日平均10名 → 13名へ増加 ・「安心して過ごせる」と感じる利用者:80%以上 |
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| ■ 感情と生活の自己管理スキルの獲得 | |||
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・メンタルヘルス体験型プログラム:年間8回以上実施 (アート、音楽、料理、スポーツ等) ・セルフケアに関する学びを得たと回答する利用者:70%以上 |
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| ■ 信頼できる大人とのつながり形成 | |||
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・「安心して話せる大人がいる」と回答する利用者:70%以上 ・日常的な関わりの中での見守りと早期気づきの体制整備 |
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| ■ 深刻化の予防につながる対話機会の提供 | |||
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・ひといきタイムの実施:年間24件以上 ・必要に応じた専門機関への橋渡し:年間10件程度 |
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本取り組みにより、 ・不登校や孤立の長期化の予防 ・自己肯定感の向上 ・安心できる関係性の構築 ・地域全体での支援体制の強化 |
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| を図ります。 | |||
| 本事業は、こどもたちのこころの不調を早い段階で受け止める「地域モデル」として、今後他地域への展開も視野に入れています。 | |||