TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPAN株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:大矢 諭、以下 TOPPAN)は、2022年10月、透明バリアフィルム「GL BARRIER(※1)」シリーズの新しいラインアップとして、使用するプラスチックフィルムを全てポリプロピレン(以下、PP)ベースにしたレトルト対応のパウチを開発しました。 |
この度、エスビー食品株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:池村 和也、以下 エスビー食品)が大阪公立大学の大学生と共同開発したレトルトカレー「未来のJAPANESE CURRY」に本パウチが採用されました。レトルト食品向けとしての製品化は国内初です。 |
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本パウチは、PPベースの単一素材(以下、モノマテリアル)構成にすることで、従来のアルミ箔などの複数素材で構成される包材と比較してリサイクル性の向上に寄与し、包材製造時のCO2排出量を約5%削減する(※2)ことが可能です。 なお、「未来のJAPANESE CURRY」は、2025年8月3日(日)に大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」内の「未来の食と文化ゾーン」デモキッチンにおける公益社団法人 日本栄養士会主催のイベントにエスビー食品が参加し、展示・配布します。 |
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エスビー食品のレトルトカレー「未来のJAPANESE CURRY」(左)と採用されたTOPPANのALL-PPモノマテリアルパウチ(右) |
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■ 採用の背景 |
持続可能な社会の実現に向けた世界的な機運の高まりを受け、環境負荷を低減するパッケージに注目が集まっています。日本では、2022年にプラスチック資源循環促進法が施行され、プラスチックを使用する製品の3R+Renewable(※3)の取り組みがこれまで以上に重要視されています。また、EUでは、2030年までにすべての包材を再利用・リサイクル可能にするという目標が掲げられるなど、各国が包装廃棄物の資源循環に取り組み始めています。 |
TOPPANは循環型社会実現への貢献を目指し、パッケージを起点としたサステナブルブランド「SMARTS(TM)(スマーツ)」を立ち上げ、市場からの要求品質に応え、環境適性を高めたサステナブルパッケージの開発を行っています。2022年10月には、透明バリアフィルム「GL BARRIER」シリーズの新しいラインアップとして、使用するプラスチックフィルムを全てPPベースにしたパウチを開発しました。 |
この度、エスビー食品は「世界中の誰もが食べられる」「優れた栄養バランス」の両方を満たす「未来の食」として、大阪公立大学の大学生と共同でレトルトカレー「未来のJAPANESE CURRY」を開発。「未来の食」というコンセプトに合う環境に配慮したパッケージの採用を検討する中で、TOPPANが開発したリサイクル適性の向上に寄与するALL-PPモノマテリアルパウチに着目しました。 |
TOPPANはこの度の採用にあたり、改めて包材適性評価や充填テストなどを重ね、本パウチとして国内初となる、レトルト食品向けの製品化を実現しました。 |
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■ ALL-PPモノマテリアルパウチの特長 |
・PPモノマテリアル構成によるリサイクル適性の向上 |
パッケージの構成素材をPPによるモノマテリアル化することにより、従来の複合素材構成のパウチに比べて、リサイクル適性の向上に寄与します。 |
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・レトルト殺菌に対応した透明バリアフィルム |
「GL BARRIER」の開発・製造を通じて培われた蒸着とコーティング技術を活かし、高いバリア性と、レトルト殺菌処理に要求される耐熱・耐水性能を持つPPの透明バリアフィルムを実現しました。 |
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・アルミ箔からの置き換えによるCO2排出量の削減 |
従来のアルミ箔を使用した一般的なマルチマテリアル構成からの置き換えにより、包材製造時に排出するCO2量を約5%削減することが可能です。今後、モノマテリアルパウチのリサイクル技術や仕組みが確立された際には、さらなるCO2排出量の削減が期待されます。 |
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従来品とPP単一構成の比較イメージ |
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■ 今後の目標 |
TOPPANは本製品を国内外に向けて拡販し、関連受注も含めて2030年までに約300億円の売り上げを目指します。また今後も持続可能な社会の実現に向け、ワールドワイドで持続可能な社会を実現する取り組みを進めます。 |
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※1 GL BARRIER: |
「GL BARRIER」はTOPPANが開発した世界最高水準のバリア性能を持つ透明バリアフィルムの総称です。独自のコーティング層と高品質な蒸着層を組み合わせた多層構造で、安定したバリア性能を発揮します。また多くの優れた特性が高い評価を受け、食品から医療・医薬、産業資材に至る幅広い分野において、世界中で採用されています。 |
※2 当社算定。アルミ箔を使用したラミネート包材との比較。 |
CO2排出量の算定範囲はパッケージに関わる1.原料の調達・製造、2.製造、3.輸送、4.リサイクル・廃棄。 |
※3 3R+Renewable: |
Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の頭文字を取った3つのアクションの総称3Rに、Renewable(リニューアブル、再生可能な資源に替える取り組み)を加えた、プラスチックの資源循環を促進するための考え方。 |
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* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。 |
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。 |
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以 上 |
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