株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年4月16日、自社ウェブサイトに研究解説「我々紅麹業界に何が起こったか」福山市保健所長が「謝罪」した夜
——2024年4月3日、紅麹事件で一番肝を冷やした日——
を公開した。
 

 

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令和8年4月 株式会社薫製倶楽部

「我々紅麹業界に何が起こったか」

㉛ 福山市保健所長が「謝罪」した夜

——2024年4月3日、紅麹事件で一番肝を冷やした日——

【結論】

 2024年4月3日夕方、福山市保健所が弊社の商品を「健康被害のある食品」として発表した。弊社は即座に抗議し、因果関係の証明を求めた。一事業者が保健所の発表に対してクレームを言い、保健所長が謝罪した——前代未聞のことが起きた。そして午後9時、保健所はプレスリリースを出し直した。これが紅麹事件を通じて、弊社が最も肝を冷やした一日だった。

1 返品とお客様対応に追われる毎日

 3月28日の企業名公表以降、弊社は返品対応とお客様相談センターへの問い合わせ対応に追われる毎日だった。

 それが続く中、2024年4月3日を迎えた。

2 午後5時過ぎ——中国新聞からの電話

 午後5時を過ぎたころ、中国新聞の記者から電話がかかってきた。

「福山市保健所が、健康被害のある食品として薫製倶楽部の商品を発表しました。ホームページの写真を記事に使わせてもらえますか。」

 寝耳に水だった。

 過去の例では、地元の保健所を経由して発表が行われるはずだ。それが手順というものだ。しかし時間外にもかかわらず地元の備中保健所に確認すると、「知らない」という。

3 福山市保健所に「怒鳴り込んだ」

 急いで福山市保健所の電話番号を調べ、電話をかけた。

 私は怒鳴り込んだ。

「君たちは因果関係を証明できるのか。」

「こんな発表をされたら、明日、小林製薬の紅麹を使っていた52社+173社は袋叩きにあう。責任はとれるのか。」

 一事業者が保健所の公式発表に対して「クレーム」を言う——そんなことは前代未聞だ。しかし私には言わなければならない理由があった。弊社だけの問題ではなかった。全国225社の問題だった。

4 午後9時——保健所長が謝罪し、発表をやり直した

 福山市保健所長は、謝罪した。

 そして午後9時、保健所はプレスリリースを出し直した。

 これが紅麹事件を通じて、弊社が最も肝を冷やした出来事だった。企業名の公表よりも、健康被害相談の電話よりも、この夜が一番怖かった。「健康被害のある食品」として名指しされることの意味を、身をもって感じた夜だった。

5 1年後——福山市保健所はまだ覚えていた

 1年後、私は福山市保健所に電話をかけた。あの夜の対応について確認したかったからだ。

 担当者は、覚えていた。

 それはそうだろう。一事業者が保健所の公式発表にクレームを言い、保健所長が謝罪してプレスリリースを出し直した——そんな事例は、おそらく前代未聞だ。担当者の記憶に残らないはずがない。

 そしてこの事実は、弊社にとって重要な意味を持つ。福山市保健所自身が「発表に問題があった」と認めて謝罪し、訂正した。これもまた、「収去なき断定」がいかに現場を混乱させたかの証左である。

【次回予告】㉜ 2024年4月以降——弊社を去っていった取引先たち

 

▼ 【薫製倶楽部プレスリリース・シリーズ】

▶ ① 東京科学大学のプベルル酸研究に科学的疑義申立(2026/3/10)

▶ ② 2024年紅麹事件、大阪市保健所が収去していないことを確認(2026/3/12)

▶ ③ プベルル酸の根拠不明 研究解説1(2026/3/13)

▶ ④ プベルル酸の根拠不明 研究解説2(2026/3/16)

▶ ⑤ プベルル酸の根拠不明 研究解説3(2026/3/17)

▶ ⑥ プベルル酸の使用根拠について主要報道機関10社へ疑義照会(2026/3/18)

▶ ⑦ 刑事告発状の提出について(2026/3/19)

▶ ⑧ 動物実験を実施したのは小林製薬だった(前編)(2026/3/19)

▶ ⑨ 小林製薬の動物実験写真が行政発表資料にそのまま使用されていた(2026/3/19)

▶ ⑩ 動物実験を実施したのは小林製薬だった(後編)(2026/3/23)

▶ ⑪ 小林製薬公表資料に基づくPK試験データの整理(2026/3/24)

▶ ⑫ 国立医薬品食品衛生研究所長を刑事告発(2026/3/25)

▶ ⑬ コカ・コーラが示す食薬区分の本質 研究解説10(2026/3/27)

▶ ⑭ 厚労省健康・生活衛生局長を刑事告発(2026/3/30)

▶ ⑮ 決定的証拠 小林製薬の標準品で小林製薬の検体を試験した(2026/3/31)

▶ ⑯ 収去記録の特定に60日——存在しないから探せない(2026/4/1)

▶ ⑰ 大阪市保健所は最大の被害者である(2026/4/2)

▶ ⑱ 収去なき断定の全体像(2026/4/3)

▶ ⑲ 小林製薬紅麹コレステヘルプa(G970) 医薬品文献を根拠とした機能性表示食品、消費者庁に行政不服審査請求(2026/4/3)

▶ ⑳ 厚生労働省が公文書で判断放棄を確認——米国が2001年に解決した問題を日本は25年後も回避(2026/4/3)

▶ ㉑ プベルル酸と誘導された経緯(調査報告1)不完全同定での断定報告(2026/4/6)

▶ ㉒ プベルル酸と誘導された経緯(調査報告2)——有識者会議が見逃した理由(2026/4/7)

▶ ㉓ 天然物の同定に時間がかかることは科学の常識である(2026/4/8)

▶ ㉔ カビの世界と利益相反——吉成文献における研究の独立性と客観性への重大な疑問(2026/4/9)

▶ ㉕ 我々紅麹業界に何が起こったか——紅麹が誤解される構造的理由(2026/4/10)

▶ ㉖ 我々紅麹業界に何が起こったか——誤解を解くのに2年かかった戦い、そして原田さん(2026/4/10)

▶ ㉗ 我々紅麹業界に何が起こったか——岡山県と紅麹文化、そして崩壊(2026/4/10)

▶ ㉘ 我々紅麹業界に何が起こったか——自主回収という名の強制・前編(2026/4/13)

▶ ㉙ 我々紅麹業界に何が起こったか——100社への電話、そして一変した夜(2026/4/14)

▶ ㉚ 我々紅麹業界に何が起こったか——病院に相談してくださいとしか言えなかった(2026/4/15)

▶ ㉛ 我々紅麹業界に何が起こったか——福山市保健所長が謝罪した夜(2026/4/16)