株式会社フォーカスシステムズ(本社:東京都品川区、代表取締役社長:森啓一、以下「フォーカスシステムズ」)、国立大学法人鳥取大学(所在地:鳥取県鳥取市、学長:原田省、以下「鳥取大学」)及び株式会社マイクロン(本社:東京都港区、代表取締役社長:鈴木宏昌、以下「マイクロン」)は、褥瘡(床ずれ)*¹の評価を支援するAIソフトウェアの共同開発に関する基本合意書(MOU)を締結しました。 
 本締結では、褥瘡画像をAIで解析し、日本褥瘡学会が提唱する DESIGN-R(R)2020 *²評価指標に基づく褥瘡評価を支援する医療機器AIソフトウェアの共同研究に向けた協力体制を構築いたします。本取組みにより、褥瘡評価の一貫性向上と医療従事者の業務負担軽減を目指します。
 また、フォーカスシステムズでは、2026年4月1日付でメディカルAI推進室を新設いたしました。これまでに推進してきた研究開発や他社との連携を更に深化させると共に、事業化を視野に医療AI分野への取組みをより一層加速させております。
(*¹)寝たきり等によって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうこと。
(*²)褥瘡の重症度を分類すると共に、治癒過程を数量化することを目的に、日本褥瘡学会学術教育委員会が開発した褥瘡状態判定スケール。
■締結の目的
 褥瘡は、寝たきりや身体機能低下等により発生する皮膚・組織損傷であり、高齢化の進展に伴い医療・介護現場における重要な課題となっています。*³
 褥瘡の重症度評価において広く用いられている DESIGN-R(R)2020評価指標は、複数の評価項目を総合的に判断する必要があり、評価には一定の知識や経験が求められます。そのため、評価者の経験や施設環境により評価結果にばらつきが生じる可能性が指摘されています。
 こうした課題の解決に向け、これまで共同研究開発を進めてきたフォーカスシステムズ、鳥取大学及び医療機器としての実用化に向けた知見を有するマイクロンの三者間で、褥瘡評価支援システムの実用化に向けた研究開発を共同で進めることに合意しました。これにより、医療機関や介護施設等における褥瘡評価の一貫性向上と、医療従事者の評価・記録業務の効率化への貢献を目指します。
(*³)出典:一般社団法人日本褥瘡学会(学会サイト:https://www.jspu.org/medical/about/purpose.html
■今後の展開
 三者は本基本合意書に基づき、AIによる褥瘡評価支援ソフトウェアの社会実装を目指した研究開発について、共同研究契約等の締結に向けた協力体制を構築いたします。
 また、PMDA*⁴との相談を進めながら、医療機器としての実用化及び電子カルテとの連携も視野に入れた開発・戦略策定を検討してまいります。
(*⁴)独立行政法人医薬品医療機器総合機構(Pharmaceuticals and Medical Devices Agencyの略)
医薬品、医薬部外品、医療機器、再生医療等製品等について、品目ごとに品質・有効性・安全性を確認し、承認審査等を行う独立行政法人。
■開発するシステムの概要
 本システムは、褥瘡の深さや滲出液量、組織状態等の評価情報を推定・表示すると共に、画像と評価結果を記録・保存することで、褥瘡管理の継続的な評価を支援します。
 なお、本システムは診断や治療方針を自動的に決定するものではなく、医療従事者による褥瘡評価を補助する参考情報として利用されることを想定しています。
◤株式会社フォーカスシステムズ 代表取締役社長 森 啓一氏のコメント
 AI技術の進展により、医療分野におけるデータ活用の可能性が広がっており、当社においても複数の医療AI分野に関する取組みを進めております。
 本締結により、大学や企業との連携を強化することで、複雑な褥瘡重症度評価に「AIによる客観性」という新たな価値を付加し、医療現場の負担軽減と質の高いケアが両立する持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
◤国立大学法人鳥取大学 学長 原田 省氏のコメント
 長年培ってきた褥瘡研究の知見を基盤に、フォーカスシステムズ及びマイクロン両社の先進的なAI技術・開発力と連携できることを大変意義深く感じております。
 本取組みにより、褥瘡評価の客観性と継続性が高まり、医療従事者の負担軽減と褥瘡で苦しむ多くの患者さんの福音となることを期待しております。産学連携を通じ、実臨床に資する技術の社会実装に貢献します。
◤株式会社マイクロン 代表取締役社長 鈴木 宏昌氏のコメント
 鳥取大学が有する褥瘡研究に関する高度な知見と、フォーカスシステムズの先進的なAI技術を組み合わせることで、褥瘡重症度評価における客観性・再現性の向上を目指します。
 褥瘡評価は臨床現場において専門性と負担の高い業務であり、AIの活用による支援は、医療従事者の負担軽減と質の高い医療提供の両立に資するものと考えております。
 本取組みを通じて、実臨床に即したAIソリューションの社会実装を推進し、持続可能な医療の実現に貢献してまいります。
【フォーカスシステムズについて】
 株式会社フォーカスシステムズは、1977 年に設立され、公共・通信ほか、社会性の高い分野におけるシステム開発・運用に携わるだけでなく、 IoT、クラウドや AI 等、時代の流れを見据えたビジネス展開も積極的に推進しています。コーポレートスローガンは “テクノロジーに、ハートを込めて。”人と人とを技術でつなぐ私たちフォーカスシステムズの仕事に、社員ひとりひとりが、情熱と誠意を持って臨む姿勢を込めました。
HP:https://www.focus-s.com/
【鳥取大学について】
 鳥取大学は、「知と実践の融合」を基本理念に、地域課題の解決を通じて得られた知を世界へ発信し、学術の発展と社会への貢献を目指しています。教育では国際的視野を持つ人材や地域創生に資する人材の育成に注力し、研究では乾燥地研究や感染症研究など特色ある分野で成果を挙げています。さらに、地域未来共創センター(Tottori uniQ)を拠点に、地域と連携した地方創生を推進しています。
HP:https://www.tottori-u.ac.jp/
【マイクロンについて】
 株式会社マイクロンは、医用画像・イメージング領域に特化したCROとして、医薬品・医療機器及びプログラム医療機器(SaMD)の研究開発を支援しています。Missionとして「イメージング技術を活用し、医療分野の研究開発に寄与することで、人々の健康と医療の発展に貢献します。イメージングバイオマーカーを創出し、早期発見・早期診断の実現を支援します。」を掲げています。医用画像データの収集・解析、臨床試験支援、薬事対応を通じて、承認取得までをサポートしています。
HP:https://microncro.com/