マイクロプラスチックの回収技術から、「海に出る前に川・海岸で止める」実践、市民科学の重要性までを解説
海洋ごみ問題の解決に向けて活動するNPO法人クリーンオーシャンアンサンブル(香川県小豆郡小豆島町、共同代表理事:江川裕基、田中秀典)の調査チームは、連載コラム第5弾「マイクロプラスチック回収技術の最前線」を公開しました。
本コラムでは、回収が難しい小さなプラスチック片「マイクロプラスチック」を対象とした最新の回収技術を紹介するとともに、当団体の河川ごみ回収装置「kawasemi」シリーズやビーチクリーンによる予防的対策、さらに市民参加型調査の重要性について解説します。
愛知県の干潟で回収したマイクロプラスチック
これまでのコラムでは、プラスチックペレット(第1弾)、一次・二次マイクロプラスチックのちがい(第2弾)、プラスチックのリサイクル(第3弾)、河川ごみ回収装置による回収の実践(第4弾)など、海洋ごみ問題を多角的に取り上げてきました。
第5弾では、「すでに環境中に存在するマイクロプラスチックをどのように回収するか」というテーマに焦点を当てています。
本コラムでは、物理学的な方法、化学反応を利用した方法、機能性材料による方法の3つの観点から注目される回収技術を紹介しています。
あわせて、回収技術に加え、現場データの蓄積と予防的対策との組み合わせが重要であると示しています。
水架橋ラチェット、バブルバリア、電気凝集、自己分散型マイクロクリーナー、セルロースナノファイバーろ過材、金属有機構造体(MOF)など、国内外で研究が進む技術を取り上げています。マイクロプラスチック問題には関心があるものの、どのような回収技術があるのかを知りたい企業、自治体、教育関係者などに向けて、専門的な内容をできるだけわかりやすく解説しました。
マイクロプラスチックの回収技術.左側:水架橋ラチェット機構、右側:バブルバリア.
環境中に拡散したマイクロプラスチックを回収する技術に加え、「海に出る前に止める」実践の重要性にも触れています。
当団体が取り組む河川ごみ回収装置「kawasemi」シリーズによる河川段階での回収や、ビーチクリーンによる二次マイクロプラスチック化の抑制は、予防的かつ即効性の高い対策として位置づけています。
どこに、どれだけマイクロプラスチックが存在するのかを把握することは、技術を効果的に活用する前提になります。
市民参加型の調査や記録の標準化、データの可視化の重要性にも触れ、一人ひとりの観察と記録が対策の優先順位づけにつながることを紹介しています。
100円ショップで揃う道具で行う市民参加型のマイクロプラスチック調査.
マイクロプラスチック問題の解決には、最先端の回収技術だけでなく、流出を防ぐ現場の実践と、実態を知るための調査が欠かせません。
本コラムが、研究・現場・市民のそれぞれの立場から海洋ごみ問題を考える入口になれば幸いです。
クリーンオーシャンアンサンブルでは、今後も現場で得られたデータと文献調査をもとに、海洋ごみ問題に関する科学的かつ実践的な知見の発信を継続してまいります。
コラムや研究成果の公開を通じて、理解促進と対策の社会実装につながる取り組みを加速していきます。
クリーンオーシャンアンサンブルは共に未来を変える仲間を募集しています
クリーンオーシャンアンサンブルは、海洋ごみゼロの世界の実現を目指し、日々挑戦を続けています。この取り組みをさらに前進させるためには、皆さまの力が必要です。
以下の方法で、ぜひご支援・ご参加ください。
いただいた寄付は、海洋ごみ回収装置の設置、データ化ツールの開発、現場活動の継続などに活用されます。単発寄付/マンスリーサポーターとしてのご参加、いずれも歓迎しております。
当団体では、以下の分野のスキルを活かしてくださる仲間を募集しています。
•ITエンジニア•マーケティング•営業・協賛パートナー支援•人事•現場エンジニア(小豆島)
詳細を知りたい方は月1回プロボノ説明会を開催しておりますので是非ご参加ください。
プロボノ参加以外に当団体の活動などに対する質問も受け付けております。
・名称:NPO法人クリーンオーシャンアンサンブル(NGO Clean Ocean Ensemble)
・住所:香川県小豆郡小豆島町坂手甲986番地
団体の名前は、Clean(綺麗な)Ocean(海を)Ensemble(より多くの人と一緒に)というメッセージを込めています。