~高付加価値型BPOの知見と生成AI「KotoznaTPG」の融合で、生産性1.7倍・応対品質11.1ポイント向上~
 バーチャレクスグループのバーチャレクス・コンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:丸山勇人、以下、バーチャレクス)は、東京電力エナジーパートナー株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:長崎桃子、以下、東京電力EP)における生成AIチャットボットシステム「KotoznaTPG(コトツナティーピージー)」の導入を支援しました。
 東京電力EPでは、法人顧客からのメール問い合わせに対し、テンプレートをベースにしつつ、オペレーターが個別の事情に合わせて丁寧に回答を作成していました。こうしたきめ細やかな応対品質を維持しながら、より迅速かつ効率的に業務を遂行できる体制への進化を目指し、業務プロセスの見直しが進められていました。
 
 こうした課題を解決するため、バーチャレクスはKotozna株式会社(以下、Kotozna社)との業務提携スキームを活用し、生成AI型チャットボット「KotoznaTPG」を導入しました。本プロジェクトでは単なるAIチャットボットの導入にとどまらず、長年コンタクトセンター運営(BPO)に携わるバーチャレクスの運用チームが、業務ナレッジをAIに実装する「プロンプトエンジニアリング」を主導しています。その結果、メール対応業務において生産性1.7倍、応対品質(Good率)11.1ポイント向上という高水準を達成。業務効率と顧客満足度の両面で、顕著な改善効果が確認されました。
 
システム導入前の課題:人手による回答作成の工数増大と豊富な知識保有人材の育成
文脈への柔軟性欠如:あらかじめ用意されたテンプレートでは、工数増大だけでなく、多岐にわたる問い合わせに対応できる人材の育成にも時間がかかっていたほか、顧客ごとの事情や問い合わせの文脈(コンテキスト)を十分に汲み取った回答の作成が困難だった
手修正による工数の肥大化:テンプレートと実際に求められる回答内容とのギャップを埋めるため、オペレーターによる加筆・修正が多く発生し、1件あたりの対応時間が長引いていた
応対品質のばらつき:回答文の表現や丁寧さがオペレーター個々の文章作成スキルに依存し、応対品質にばらつきが生じていた
システム導入後の効果(PoC成果)
メール対応生産性が1.7倍へ拡大:生成AIが回答文の下書きを自動生成することで、メール対応における文章作成・修正に要する時間を大幅に削減(1時間あたりの処理数が従来の2.4件から4.1件へ向上)
応対品質Good率84.9%を達成:「RAG(検索拡張生成)」技術により社内規定などの独自データを正確に参照しつつ、プロンプトエンジニアリングにより高精度な回答生成を実現。品質スコアは導入前の73.8%から84.9%へと11.1ポイント向上
ハルシネーションリスクの抑制:独自データベースに基づく回答生成により、生成AI特有の誤情報(ハルシネーション)のリスクを最小限に抑制し、実業務に耐えうる信頼性を確保
成功要因:高付加価値型BPOとAIツールの高度な融合
 本プロジェクトの成功は、単に高機能なAIツールを導入したことによるものではありません。その本質は、バーチャレクスが提供する「高付加価値型BPO」にあります。Kotoznaのプロンプトエンジニアリングスキルを習熟したBPO人材がコンタクトセンター業務に従事しており、現場の暗黙知をAIの制御(プロンプト)へと体系化しました。
 そして、この高度な運用ノウハウをシステム上で実現するにあたり、プロンプトエンジニアリングがしやすく、かつ容易にチューニングを行える「KotoznaTPG」の特性が不可欠でした。現場の改善に合わせて直感的かつ迅速に調整ができるプラットフォームであったからこそ、「業務を知り尽くした運用チーム(人)」と、その知見を最大限に引き出す「KotoznaTPG(技術)」が車の両輪として機能したことこそが、今回の飛躍的な成果を生み出した最大の要因です。
今後の展望
 バーチャレクスは、今後も「コンサルティング」「テクノロジー」「オペレーション」の3つのケイパビリティを融合させ、クライアント企業のCX(顧客体験)向上と業務効率化を支援してまいります。特に生成AIの活用においては、コンタクトセンターおよびBPO業務を熟知したプロフェッショナルによる「プロンプトの構築と最適化」こそが、実用化の成否を分ける要諦であると考えています。バーチャレクスは単なるAI導入にとどまらず、この「CC/BPOの知見×AI」のアプローチによって社会全体の顧客接点のDXを強力に推進してまいります。
■生成AIチャットボット「KotoznaTPG」について
「KotoznaTPG」は、Kotozna株式会社が提供する、独自データを学習可能な生成AIチャットボットシステムです。大規模言語モデル(LLM)の能力に加え、企業固有のマニュアルやFAQなどのデータベースを参照するRAG(検索拡張生成)技術を搭載しています。これにより、一般的なAIでは対応が難しい社内規定や最新の商品情報に基づいた正確な回答生成が可能です。バーチャレクスはKotozna社と業務提携を行っており、単なるシステム導入だけでなく、コンタクトセンター運営の知見を活かした「回答精度のチューニング」や「運用プロセス設計」までをワンストップで支援しています。
 
■ バーチャレクス・コンサルティング株式会社について (https://www.virtualex.co.jp)
バーチャレクス・コンサルティングは創業来「企業と顧客の接点領域」にフォーカスしたビジネスを展開しており、「顧客の成功こそが自社成長の鍵である」というカスタマーサクセスの考え方にもとづき、"Succession with You" ― 一度きりの成功の「Success」ではなく、連続する成功という意味の「Succession」を、「for You」ではなく、伴走するという意味で「with You」していくことを企業として掲げています。現在では顧客企業のCRM領域のDX・デジタルシフトを、コンサルティング、テクノロジー、オペレーションのケイパビリティを融合させ、ワンストップ伴走型でサービスを展開しています。
 
■ バーチャレクスグループについて (https://www.vx-holdings.com
バーチャレクスグループは、各社約1,000名の従業員が一体となり、金融・保険、IT・情報通信、通販・インターネットサービス、教育、官公庁・自治体など、幅広い業界のクライアント様に対して、それぞれの専門知識を活かしたサービスを提供しております。2016年6月には東京証券取引所マザーズ市場(現:グロース市場)に上場しています。