女性課長職比率3割以上の企業―外資系・スタートアップともに28%、日系9%で顕著な差、企業は“人材不足”、女性就業者は“育児・介護との両立”―課題の認識ギャップが明らかに
日本最大級のハイクラス/グローバル人材に特化した人材紹介会社エンワールド・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:山本 裕介)は、採用企業および日系・外資系で働く就業者を対象に「女性管理職比率の実態と課題認識に関する調査」を実施しました。
 【調査結果概要】
女性課長職比率3割以上の企業―外資系・スタートアップともに28%、日系9%で顕著な差
女性就業者の昇進意欲は日系・外資系ともに60%以上、スタートアップでは75%と高水準―昇進を希望する理由は「収入・待遇の向上」が最多、次いで「挑戦・裁量拡大」「キャリアアップ・専門性向上」と企業タイプで顕著な差はなし
課題認識にギャップ:企業は「候補人材の不足」62%、女性就業者は「育児・介護との両立」57%がそれぞれトップ
企業タイプによる制度導入の差:「育児・介護休業」日系91%、外資系65%、スタートアップ64%、「男女同一賃金・キャリア機会の平等化」スタートアップ52%と日系・外資系を上回る
*本調査において、企業タイプは「日系」「外資系」「スタートアップ」としています。スタートアップは、日系・外資系問わず事業フェーズが「立ち上げ期・急成長フェーズ(スタートアップ)」と回答した企業とし、「成熟・安定フェーズ」と回答し、かつ日系・外資系いずれかを選択した企業を日系・外資系に分類しています。
【調査結果詳細】
女性課長職比率3割以上の企業―外資系・スタートアップともに28%、日系9%で顕著な差
採用企業(以下、企業)に各管理職層における女性管理職比率について質問しました。女性管理職比率が「30%以上」の割合を階層別にみると、企業タイプによる差が見られました。
日系ではマネージャー9%、ディレクターは該当なし(*)、エグゼクティブ9%にとどまりました。
一方、外資系では、マネージャー28%、ディレクター24%、エグゼクティブ15%と、すべての階層で日系を大きく上回りました。特にマネージャーでは外資系28%、日系9%と19ポイント差(比率では約3倍)となりました。
スタートアップではマネージャー28%、ディレクター12%、エグゼクティブ8%と日系企業を上回ったものの、上位層に進むにつれて比率が低下し、経営層への登用は限定的という傾向が見られました。このように企業タイプ別にみると、日系は全体的に割合が低く、外資系は全階層で高め、スタートアップは中間層までは高いが上位層で伸び悩むという結果となりました。【図1】
 
*本結果はサンプル数や企業ごとの組織構造や人員構成の違いが影響している可能性があります。
 
【図1】女性管理職(マネージャー/課長以上)の比率が30%以上の階層を教えてください。 (企業)
女性就業者の昇進意欲は日系・外資系ともに60%以上、スタートアップでは75%と高水準―昇進を希望する理由は「収入・待遇の向上」が最多、次いで「挑戦・裁量拡大」「キャリアアップ・専門性向上」と企業タイプで顕著な差はなし
日系・外資系・スタートアップ企業の女性就業者に、現在より高い職位への昇進について質問したところ、企業タイプにかかわらず高い関心が示されました。「興味がある」と回答した割合は、日系・外資系では60%以上、スタートアップでは75%と、いずれも半数以上が昇進意欲を示していることがわかりました。【図2】
 
【図2】現在より高い職位(管理職・上級管理職)への昇進にどの程度興味がありますか?(女性就業者)
昇進に興味がある理由についても、企業タイプによる大きな違いは見られず、「収入・待遇が向上する」が70%以上で最多となりました。次いで「新しい挑戦や裁量の拡大に魅力を感じる」、「キャリアアップや専門性の向上につながる」が続きました。
この結果から、女性就業者が昇進に求める価値は企業タイプにかかわらず共通しており、経済的側面に加え、成長機会や意思決定への関与を重視する傾向がみられることがわかりました。【図3】
 
【図3】高い職位(管理職・上級管理職)への昇進に「興味がある」と回答した方:昇進に興味がある理由として当てはまるものを選んでください。(女性就業者/複数選択)
課題認識にギャップ:企業は「候補人材の不足」62%、女性就業者は「育児・介護との両立」57%がそれぞれトップ
女性管理職登用の主な課題について質問したところ、企業と女性就業者の間で認識の違いが見られました。企業側では「候補人材の母数の少なさ」が最多で日系73%、外資系57%、スタートアップ68%でした。特に日系では「管理職希望者の少なさ」が55%と突出しており、人材不足を主な課題と捉えている傾向が見られます。【図4】
 
【図4】女性管理職登用における主な課題は何だと思いますか?(企業/複数選択)
一方、女性就業者は企業タイプにかかわらず「育児・介護との両立の難しさ」が最も多く、日系59%、外資系53%、スタートアップ62%でした。次いで「無意識バイアス・組織の文化的体質」「長時間労働・業務負荷の高さ」が続きました。【図5】
このように、企業は人材不足を課題と捉える一方で、女性就業者は環境的に昇進しにくいと感じており、課題認識にギャップがあることが示唆されます。
特に日系企業では人材不足の認識が最も高い一方で、女性就業者の課題認識は他の企業タイプと大きく変わらず乖離が大きい結果となりました。
 
【図5】女性管理職登用における主な課題は何だと思いますか?(女性就業者/複数選択)
企業タイプによる制度導入の差:「育児・介護休業」日系91%、外資系65%、スタートアップ64%、「男女同一賃金・キャリア機会の平等化」スタートアップ52%と日系・外資系を上回る
企業がすでに実施している制度・取り組みについては、全体では「育児・介護休業」、「フレックス制度」、次いで「在宅勤務・リモートワーク」など仕事と家庭の両立を支援する制度が高い割合を占めました。日系企業の最多は「育児・介護休業」(91%)で、外資系65%、スタートアップ64%と比べて26~27ポイントの差となりました。
企業タイプごとに見ると、外資系は「男性の育休取得促進」(48%)や「研修・意識改革」(46%)など組織風土・意識面への施策が目立ちました。スタートアップでは「男女同一賃金・キャリア機会の平等化」の導入率が52%と日系・外資系を上回りました。また「昇格・評価プロセスの透明化」(32%)も比較的高いことから公平性や透明性への取り組みが特徴的でした。
全体として、制度整備は進む一方、企業タイプごとにアプローチの違いが見られる結果となりました。【図6】
 
【図6】貴社で実施している制度・取り組みについて教えてください。(企業/複数選択)
調査結果まとめ
本調査では、女性就業者の昇進意欲は企業タイプを問わず高い一方、実際の女性管理職比率には差があり、日系と比べて外資系およびスタートアップで高い傾向が見られました。
また、女性管理職登用の主な課題として、企業では「候補人材の母数の少なさ」(62%)が最多となりました。一方、女性就業者は「育児・介護との両立の難しさ」(57%)を課題としており、両者の間にギャップが見られました。こうした傾向から、企業は人材不足の問題として捉える一方、女性就業者は昇進を検討する上で、両立のしやすさなど就業環境を重視している可能性が示唆されます。
さらに、企業タイプごとに導入されている制度・取り組みにも違いが見られました。日系企業では「育児・介護休業」の導入率が91%と非常に高い一方で、女性管理職比率が必ずしも高いとはいえず、本調査からはこの制度が女性管理職登用に有効に機能しているかについては明確には読み取れませんでした。これに対し、スタートアップでは「男女同一賃金・キャリア機会の平等化」が52%と比較的高く、こうした公平性に関する取り組みが女性管理職比率の高さに関係していることが示唆されます。こうした取り組みは、今後の女性管理職登用に向けた解決策の一つとなる可能性があります。
 
【調査概要】
調査方法:インターネット調査   
調査地域:全国
調査実施期間:2026年2月21日~2月25日
<就業者>
有効回答数:418名
回答者所属企業:日系企業144名/外資系企業189名/スタートアップ85名
回答形式:単一回答・複数回答
<企業>
有効回答数:82社
回答企業属性:日系企業11社/外資系企業46社/スタートアップ25社
回答形式:単一回答・複数回答
 
▼本ニュースリリースのダウンロード(PDF)はこちら
https://prtimes.jp/a/?f=d4838-95-fac1a877e7ff6faf1e9206c680b877ca.pdf
エンワールドはハイクラス/グローバル人材に特化した人材紹介会社です。外資系企業・日系グローバル企業のミドルからエグゼクティブ層のポジションにおける採用/転職支援を専門としています。正社員、エグゼクティブ人材紹介、プロフェッショナル人材派遣、採用代行サービス(RPO)など多様なソリューションを通じて、人と企業の「ありたい姿」に向き合い、長期的なパートナーとして成長と挑戦に寄り添った支援を行っています。
 
社名 :エンワールド・ジャパン株式会社
所在地 :東京都中央区京橋3-1-1 東京スクエアガーデン12階
設立 :1999年
代表者 :代表取締役社長 山本 裕介
事業内容:人材紹介業、人材派遣業、採用代行業
URL: https://www.enworld.com/