―構想期間3年。原料不足を乗り越え、100回以上の試作を経て完成。アップサイクルも実現する新商品開発秘話を公開 ―
創業200年以上の歴史を誇る老舗醤油製造会社、日本丸天醤油株式会社(兵庫県たつの市、代表取締役社長 延賀 海輝)は、間引かれ使われない三ケ日産の摘果青みかんを使用する、爽やかな柑橘の風味と、鰹といりこだしの調和を楽しめる新商品 「青みかんめんつゆストレート」 を発売します。
 
本商品は、静岡県三ヶ日産の「摘果青みかん」を使用したストレートタイプのめんつゆです。柑橘の爽やかな香りとやさしい甘み、そして鰹といりこだしの旨味が調和した新しい味わいを実現しています。商品開発の背景には、過去、原料不足で販売終了となった「瀬戸内柑橘めんつゆ」への思いと、約100パターンにも及ぶ試作を重ね、構想期間3年に及ぶ開発ストーリーがあります。日本丸天醤油が長年培ってきた、どんな味でも表現できる調味料開発の技術と発想力によって完成した、歴史と新たな挑戦が融合したこれまでにない一品です。
 
 ■“消えた瀬戸内柑橘めんつゆ”を、もう一度。開発の背景にあった思い
本商品は、単なる新商品ではなく、“一度途絶えた味を、より進化させて蘇らせる”という挑戦から生まれました。柑橘とめんつゆという一見シンプルながらも難易度の高いテーマに対し、開発チームは素材選定から味の設計、製造工程に至るまで徹底的に向き合い続けたバックストーリーがあります。なぜ日本丸天醤油は、この難題に再び挑んだのか。そしてどのようにして理想の味へとたどり着いたのか。開発担当者のインタビューから、その裏側を紐解きます。
開発部 商品開発課 主任 大西 和貴 
今回の「青みかんめんつゆストレート」は、2022年に開発した「瀬戸内柑橘めんつゆ」が原点になっています。当時は愛媛県産の柑橘「せとか」を使っていたのですが、せとか不作の影響で原料の確保が難しくなり、商品として継続することができませんでした。せっかく世に出した商品だったので、そのまま終わらせてしまうことに対しては、開発者として引っかかるものがありました。柑橘めんつゆというジャンル自体には手応えを感じていたので、「別の素材でもう一度つくれないか」と考え、代わりになる柑橘を探し続けていました。そうした中で出会ったのが、静岡県三ヶ日で栽培されている「摘果青みかん」です。
 
摘果青みかんは、みかんの栽培過程で間引かれる未熟な果実で、一般的にはあまり活用されていない素材です。しかし、摘果青みかんを用いて試作してみると、酸味と甘味のバランスが良く、調味料として使える可能性があると感じました。一般的には活用されないこの素材であれば、アップサイクルにも貢献しながら、もう一度「瀬戸内柑橘めんつゆ」に挑戦できるのではないかと思い、開発を進めていきました。
 
立ちはだかる壁。高温殺菌という制約の中で重ねた試作は100回以上
柑橘を使っためんつゆの開発は簡単ではありません。ストレートタイプの商品は品質を保つために高温殺菌が必要です。しかし、柑橘は加熱によって風味が損なわれやすく、香りが飛んでしまったり、苦味が出てしまったりすることがあります。せっかく良いバランスに仕上げても、最後の工程で味が崩れてしまうこともあり、この点は大きな課題でした。そのため、摘果青みかんに合わせる様々な柑橘を取り寄せ検証し、さらに、果汁の組み合わせや配合比率を変えながら試作を重ねた結果、試作数は100パターンを超えるまでに至りました。
「摘果青みかん果汁」と「すだち果汁」による最適なバランス
最終的にたどり着いたのが、「青みかん果汁」と「すだち果汁」を組み合わせるという方法です。青みかんのやさしい甘味に、すだちの香りを加えることで、高温殺菌後でも柑橘の風味を維持できるバランスをつくることを実現しました。すだちだけだと劣化しやすい部分もあるのですが、青みかんと合わせることで全体として味が安定し、落ち着いた仕上がりになるのです。単一の素材ではなく、柑橘の組み合わせによって課題を解決したという点が、今回の開発の大きなポイントだったと思います。
 
“めんつゆとして成立させる”味づくり。「調味料」だけでなく「食事」として成立するか
味づくりで意識したのは、あくまで、めんつゆとしてしっかり成立することです。柑橘の風味を強く出しすぎると、麺と合わせた際に、物足りなさを感じてしまうことがあります。そのため、最初に柑橘の香りと酸味を感じて、中盤で甘味によって厚みを出し、最後にだしの旨味がふわっと広がる、という流れを意識して開発しています。だしについても、鰹節を前に出しすぎず、いりこをベースにすることで、柑橘の風味を邪魔しないように調整しています。また、そうめんだけでなく、うどんでもしっかり満足感が出るように、味の厚みも重視しました。実際に食べたときに、調味料単体としてではなく“食事として成立するかどうか”は常に意識している点です。
構想期間は3年、実際の開発期間は約半年以上。試作を重ねる中で見えてきたもの
開発自体は、品質の方向性が定まるまでに約半年ほどかかりました。構想の原点となった前身となる商品を開発した経験があったので、ある程度ゴールのイメージは持ちながら進めることができましたが、そのイメージに近づけるためには、やはり試作を重ねる必要がありました。
普段の食事や外食の中で感じた味の印象をヒントにしながら、「この商品は、食卓でどのような存在になるのか」を考えて試作を繰り返していきました。
 
開発担当だから自信を持っておすすめできるレシピ
おすすめの食べ方としては、シンプルにぶっかけうどんで使っていただくのが一番わかりやすいと思います。冷水で締めたうどんにそのままかけて、天かすや刻みネギを添えるだけで、柑橘の爽やかさをしっかり感じていただけます。また、水で薄めてかけそばに使ったり、すだちを添えてアレンジしたりするのもおすすめです。少し意外な使い方としては、パスタの味付けに使っていただくと、柑橘の酸味が効いた和風の一品になります。日常の食卓の中で、いろいろな形で使っていただける商品になれば嬉しいです。
 
定番の一歩先へ。日本丸天醤油の開発力と絶え間ない挑戦
今回の開発を通して、素材の組み合わせ次第でまだまだ新しい可能性があると感じました。日本丸天醤油の開発は、決まった枠にとらわれず、それぞれの開発担当者が日々の食体験やトレンドをもとに商品づくりを進めています。今回のように、一度難しいと感じたテーマでも、改めて向き合うことで新しい形にできることもあると思っています。
 
今後も、定番の一歩先にあるような調味料づくりに取り組んでいきたいと考えています。
 
■「青みかんめんつゆストレート300ml」商品概要
摘果青みかんとだしの風味を融合させた、爽やかな風味のストレートめんつゆ
静岡産三ケ日のみかん栽培の際、間引かれ使われない「摘果青みかん」の果汁を使用し、資源を無駄にせずアップサイクルを実現した新しいめんつゆです。鰹といりこのだしに“三ヶ日みかん・すだち”の柑橘感をバランスよく合わせ、深い味わいながらも後味はすっきりと仕上げました。うどんやそうめんを、さっぱり美味しくお召し上がりいただけます。
 
【販売先】
■公式オンラインショップ
https://www.maruten-shop.com/item_list/016/
 
■全国のスーパー:3/23時点 導入店舗予定情報
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秋田県
・ベニーマート
 
青森県
・ベニーマート
 
■会社概要
【会社名】日本丸天醤油株式会社
【創業】寛政七年(1795年)
【代表取締役】代表取締役社長 延賀 海輝
【所在地】兵庫県たつの市揖保川町半田672
【丸天醤油公式サイト】https://www.marten-fi.co.jp/
【公式オンラインショップ】https://www.maruten-shop.com/
【YASASHIKU Gelatoブランドサイト】https://www.yasashiku-gelato.jp/

■“消えた瀬戸内柑橘めんつゆ”を、もう一度。開発の背景にあった思い

立ちはだかる壁。高温殺菌という制約の中で重ねた試作は100回以上

“めんつゆとして成立させる”味づくり。「調味料」だけでなく「食事」として成立するか

構想期間は3年、実際の開発期間は約半年以上。試作を重ねる中で見えてきたもの

定番の一歩先へ。日本丸天醤油の開発力と絶え間ない挑戦