~リサイクルCFRPの生産プロセスの高度化を評価~
三谷産業株式会社(本社:石川県金沢市、代表取締役社長:三谷 忠照、以下 三谷産業)のグループ会社であり、主に化学工業薬品および食品原料の販売を行う株式会社ミライ化成(本社:長野県千曲市、代表取締役社長:山崎 登志夫、以下 ミライ化成)はこの度、社員である掛端 康成、工藤 真明が、「令和8年度 文部科学省 創意工夫功労者賞」を受賞しましたのでお知らせします。
今回の受賞は、ミライ化成が青森県に設置している「青森Lab」において、CFRP(炭素繊維複合材)リサイクルにおける生産性・品質向上に資する技術改善を実施し、成果を上げたことが評価されたものです。なお、青森県庁における伝達式は、4月15日(水)午前に実施される予定です。
 
■受賞内容について
「文部科学省 創意工夫功労者賞」は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収め、優れた創意工夫によって職域における科学技術の進歩又は改良に寄与した個人又はグループを表彰する制度※です。
※参考「令和8年度科学技術分野の文部科学大臣表彰候補者の募集について」
 
 今年度は青森県からは5名、そのうちミライ化成からは2名が選出されました。               
●循環型CFRP開発・製造課 掛端 康成(かけはた・やすなり)
受賞テーマ:「CFRPリサイクルラインの改良」
CFRPから炭素繊維を取り出すための「反応層」では、処理中に腐食性ガスが発生し、装置上部のシリンダーが繰り返し故障することが課題となっていました。掛端は、シリンダーを浮かせて設置し、外気を流してガスを横に逃がす構造を考案。これにより腐食を大幅に抑制し装置の安定稼働を実現しました。
●循環型CFRP開発・製造課 工藤 真明(くどう・まさあき)
受賞テーマ:「CFRP切断工程の改善」

CFRPの廃材・端材の切断工程では、切断機の刃合わせが難しく、交換作業に長時間を要することや切断寸法のばらつき、粉じんの発生が課題となっていました。工藤は、刃の中心を基準に合わせる方法を確立し、工程を標準化することで交換時間と段取り作業を大幅に短縮。さらに、切断ブースの改良により粉じんを効率的に排出できる環境を整備しました。
 
■ミライ化成の再生炭素繊維事業について
ミライ化成では、CFRPの廃材や、CFRPの加工工程で発生する端材から、独自技術を使って炭素繊維を回収し、再生する研究開発を進めてきました。また、再生炭素繊維を再びCFRPとして成形するためのプロセス確立に取り組むとともに、最終製品の形状設計に関する研究にも一貫して取り組んでいます。
ミライ化成は今回の受賞を受け、青森Labにおける技術開発体制をさらに強化し、今後も現場の創意工夫を重ね、リサイクル技術の高度化と新たな市場創出に挑戦し、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。
 
ミライ化成「青森Lab」では、CFRP廃棄物を原料とした炭素繊維の回収・再生から、CFRP化、さらには最終製品形状の検証に至るまでの一連の工程について、研究・開発を実施しています。
 
CFRP(炭素繊維複合材)とは
樹脂を混合したCFRPは、軽量でありながら高い強度を誇り腐食に強いことなどから、航空機や自動車、半導体製造装置、スポーツ用品などの幅広い分野で活用されている先端材料です。
従来、CFRPはリサイクルが難しいとされてきましたが、ミライ化成の独自技術により炭素繊維を再生し、再びCFRPへと復元することが可能です。また、一般的に新品炭素繊維の製造には多量の熱エネルギーが必要であり、多くの二酸化炭素を排出します。これに対しミライ化成の炭素繊維再生技術は、少ないエネルギーでの炭素繊維回収を可能にし、二酸化炭素排出量の大幅な削減が期待されています。
■ミライ化成 循環型CFRP開発・製造課 課長  円子春菜よりメッセージ
当社の再生炭素繊維事業は2021年に三沢Labで立ち上がり、空の工場に装置を一つずつ入れるところから始まりました。掛端、工藤、私の3名で試行錯誤を重ね、思うようにいかず手探りで乗り越えてきた場面も少なくありません。その中で積み上げてきた創意工夫が、現在の青森Labでの開発につながっています。今回、その成果の一端が受賞という形で評価されたことを、立ち上げメンバーとして大変嬉しく思います。これまでの尽力に感謝するとともに、今後も本事業を支えていただくことを期待しています。
 
(関連情報)
・2021年11月24日公表「三谷産業グループのミライ化成、リサイクル炭素繊維事業に参入」
https://pdf.irpocket.com/C8285/gK0G/fVmb/qhlM.pdf
・2022年7月20日公表「ミライ化成が展開するリサイクル炭素繊維事業、長野県『令和4年度ゼロカーボン技術事業化支援補助金』に採択」
https://www.mitani.co.jp/application/files/7416/5828/7280/220720b.pdf
・2023年11月14日公表「2023年度NEDOプログラムに、ミライ化成の『再生炭素繊維不織布を利用した高効率CFRTP加工技術の開発』が採択」
https://www.mitani.co.jp/news/231114
・2025年5月30日公表「三谷産業グループのミライ化成一気通貫で再生炭素繊維を研究開発する『青森Lab』開所式を実施」
https://www.mitani.co.jp/news/20250530
 
(補足情報)
【ミライ化成について】 https://www.miraikasei.com/
1998年に長野県長野市で設立されたミライ化成(設立時:クラヤ化成)は、2009年11月より三谷産業グループの化学品関連事業セグメントの一社として、半導体、情報機器、精密機械、化学、食品加工といった産業分野に、工業薬品、電子材料、食品材料、食品添加物などを提供しています。
 
【三谷産業グループについて】 https://www.mitani.co.jp/
石川県金沢市で創業して98年、ベトナムで創業して31年の複合商社です。北陸、首都圏、ベトナムを拠点に、化学品/情報システム/樹脂・エレクトロニクス/空調設備工事/住宅設備機器/エネルギーの6セグメントで事業を展開しています。商社でありながら、時にメーカーとして、また時にコンサルタントとして、お客さまにとっての最適を追求するとともに、「創業90年を越えるベンチャー企業」として更なる進化へと挑戦しています。
2025年3月期:連結売上高103,072百万円/連結従業員数3, 563名