他空港への展開のためのカスタマイズ機能、および、悪天候シミュレーション機能を強化 ~羽田空港での成果を基に他空港への展開と安全な車両走行制御の実現へコミット~
製造業を中心にAI・IoTソリューションを提供している株式会社APC(本社:大分市、代表取締役:佐藤 栄介、以下 APC)は「航空機認識システム」の開発を進めています。今年度は、早期事業化を実現するための各種シミュレーション機能や、他空港へのカスタマイズを容易にするためのカスタマイズ機能を強化しました。
■ 背景と目的
APCは2021年より、空港制限区域内における地上支援業務の省力化・自動化を目指し、航空機の位置や速度をリアルタイムで検知し、ブラストレーン、および、サービスレーンにおいて車両進行可否判定を行うシステムの開発・実証実験を継続してきました。今年度は、事業化を見据えた運用精度の向上と、多様な環境下での安定稼働を支える周辺ツールの整備に注力いたしました。
■ 事業化に向けた基盤
1.整備誘導路情報編集ツール:
PDFの空港地図から誘導路をトレースし、航空機の経路情報を迅速に整備。CARATS(航空交通流管理用データ)を活用した最大速度情報の取り込みにも対応しました。
誘導路を細分化し航空機の推定最大速度を方向別にデータベース化
2.監視対象範囲策定ツール:
自動運転車両のブラストレーンやサービスレーンの通過時間を指定し、当該空港の監視すべき誘導路を自動で検出します。
所定のパラメータから監視対象範囲を計算
3.カメラ設置位置策定ツール:
カメラの設置位置からカバー可能な範囲を可視化し、最適な配置を支援します。カメラの設置位置による死角の有無も机上で確認可能になり、各空港への展開・準備も容易になります。
カメラ位置を指定し、死角の有無をシミュレーション
カメラ位置から見た監視対象範囲
4.悪天候AIシミュレーションツール:
雨、雪、霧などの悪天候を生成AIによりシミュレーションし、視認性が低下する条件下での認識精度への影響を机上で事前に分析することが可能です。
雨上がりの濡れた強い反射のある夜間の誘導路の状態を再現
降雨(10mm/h)により視界が悪化した夜間の誘導路の状態を再現
降雨(50mm/h)により視界が悪化した夜間の誘導路の状態を再現
5.気象データリアルタイム参照ツール:
各空港の気象データをリアルタイムで参照し航空機認識システムと連携します。
6.空港制限区域リアルタイム3Dモデリングツール:
カメラの映像をもとに、空港制限区域をリアルタイムで3Dモデル化します。
■ 今後の展望とコミットメント
本システムは、豊富なツール群により、羽田空港での実証実験実績を基盤とした実運用、および、国内外の他空港への導入も可能です。
APCは今後も、「技の数値化 ~匠のAI~」というコンセプトのもと、空港制限区域内において航空機の安全な走行を妨げることなく、車両の走行を最適に制御するシステムの構築に全力で取り組んでまいります。また、自動運転システムとの高度な連携を視野に入れ、空港業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)に貢献してまいります。
■ 株式会社APCについて
LiDARや360度光学カメラ、AI技術を用いた画像認識・空間情報処理を得意とし、重機や大型産業機械の自動運転・操作支援システムを開発しています。自社開発のIoTフレームワーク「Chimera(キメラ)」を活用し、現場の暗黙知を数値化するソリューションを提供しています。