カールツァイス株式会社(東京都千代田区麹町、代表取締役社長:ヴィンセント・マチュー)は、高精度な試料作製に最適化された新型集束イオンビーム走査電子顕微鏡(FIB-SEM)、ZEISS Crossbeam 750を3月31日にグローバルで同時発表、日本での本格的なプロモーションを開始します。
 新製品のCrossbeam 750は、進化したライブSEMイメージング機能と新開発の「Gemini 4」電子光学系を搭載。FIB(集束イオンビーム)加工を中断することなく、リアルタイムで極めて鮮明な観察を可能にしました。これにより、最先端半導体デバイスの解析におけるTEM(透過電子顕微鏡)試料作製の成功率を飛躍的に高め、材料科学からライフサイエンスまであらゆる分野における研究開発から検査までのワークフローに劇的な効率化をもたらします。
ZEISS Crossbeam 750 ハイライト
◆「観察しながらFIB加工」を進化させたライブSEMイメージングにより、FIB加工を中断せずにリアルタイムで明瞭なSEM像観察を行い、TEM薄膜試料を作成
 
◆新型ZEISS Gemini 4電子光学系により、低加速電圧での分解能とS/N比を大幅に向上
 
◆高精度で予測可能なエンドポイント制御により重要構造を確実に保持し、信頼性と再現性の高いワークフローを実現
図1:「観察しながらFIB加工」するライブSEMイメージングを躍進させた新型 ZEISS Crossbeam 750  集束イオンビーム走査電子顕微鏡(FIB-SEM)
*動画は、以下よりご覧ください。
https://zeiss.widencollective.com/assets/share/asset/dvnelneb9g
「FIB加工を止めない」という理念から生まれた次世代FIB-SEM
 「新型ZEISS Crossbeam 750は、お客様がサンプル内の加工箇所を確認するためにFIB加工を中断するべきではない、という基本理念に基づいて設計されました」とグローバル市場戦略シニアディレクター兼エレクトロニクス事業部門責任者であるトーマス・ロジャースは述べています。「新しいハイダイナミックレンジ(HDR)Mill+SEM機能は、高FIB電流による高速FIB加工から0.5kVでの精密研磨まで、あらゆるFIB条件下で鮮明で高解像度のSEM像を維持します。このリアルタイムの鮮明さとGemini 4電子光学系を組み合わせることで、お客様は加工中にプロセスを微調整することができるため、初めての試料でも高い均一性をもったTEM薄膜作成が可能になります。これにより、再加工を削減し、歩留まりも向上します」。
 新しくなったGemini 4電子光学系は、バックグラウンドノイズのないリアルタイムエンドポイント設定とサブナノメートル精度の加工制御をすることで、TEM薄膜試料作製および、正確な3次元解析を実現しました。最先端ノードのロジックデバイスやメモリデバイスの解析、ナノファブリケーション、3次元ボリュームイメージングなど高度化が進む半導体解析に理想的なプラットフォームです。
 画像歪みを低減した広い視野観察により、3次元ボリュームイメージングの取得時間短縮とデータの信頼性向上に貢献し、科学的発見の加速をサポートします。
図2:FIB加工中ライブSEMイメージング像が新型(右)でより明瞭に。左:従来のライブイメージング像。右:新型ZEISS Crossbeam 750のHDR Mill + SEM 機能を用いたライブイメージング像。SEMとFIBの操作を統合することで、FIB生成2次電子によるバックグラウンド信号を排除。
図3:3nm FinFET SRAMの3次元ボリュームイメージング像 
「観察しながらFIB加工」することで、エンドポイントに初回で到達
 半導体デバイス構造が微細化・複雑化が進む中、フィン型電界効果トランジスタ(FinFET)、ゲートオールアラウンド(GAA)、相補型電界効果トランジスタ(CFET)、さらには新たな二次元材料などの解析において、FIB加工中の高精度なリアルタイム制御は不可欠となっています。ZEISS Crossbeam 750は、こうしたニーズに応えるため、低加速電圧や傾斜試料といった条件下でも、加工中に鮮明で高解像度のSEM像を観察することを実現しました。
 FIBの加工工程においてリアルタイムで観察しながら、薄膜化と研磨工程をその場で最適化し、ナノメートルスケールのエンドポイントに初めてでも到達することが可能になります。これにより、最先端ノードのロジックおよびメモリデバイスの一貫性のある卓越したTEM薄膜試料作製を効率的かつ予測可能なプロセスで作製し、TEM 解析までのリードタイムを短縮します。
図4:全ての層が明瞭に識別可能な1 kV FIB を用いて作製した3 nm FinFET デバイスのTEM 像。HDR Mill + SEM によるエンドポイント制御下で作製。
材料科学からライフサイエンス分野での優れたイメージングが科学的発見を推進
 一貫性の高いTEM薄膜試料作製、アトムプローブトモグラフィー(APT)試料作製、ナノファブリケーション(電子ビームリソグラフィーを含む)、正確な3次元ボリュームイメージングなど、ZEISS Crossbeam 750の比類のない機能は、あらゆる分野の研究開発、検査部門での多様なワークフローにおいて中核的な役割を果たします。画像歪みのない広い視野と、安定した低加速電圧観察性能により、S/N比が向上し、データ取得時間が短縮されます。さらに、標準化された無人運転による高スループットと高精度な位置決め機能により、高度なワークフローをサポートします。
 
図5:ライフサイエンス分野での3次元ボリュームイメージング。左から細胞生物学-藻類 / 発生生物学-線虫 / 神経科学 - マウス脳
*動画は、以下よりご覧ください。
左:FIB-SEM Tomography in Life Sciences: Watch the cell biology of algae
中:nanotomography_C-elegans_Crossbeam-AURIGA
右:Ultrastructural investigation of mouse brain utilizing ZEISS
 TEM薄膜試料作成ワークフローを劇的に向上させるZEISS Crossbeam 750は、あらゆる分野における研究開発から検査部門の躍進に貢献します。
新型ZEISS Crossbeam 750
製品ページはこちらから↓
https://www.zeiss.com/microscopy/ja/products/sem-fib-sem/fib-sem/crossbeam-750.html 
製品ビデオはこちらから↓
https://zeiss.widen.net/s/vghvxjxq9z/crossbeam-750_product-video_v004_final 
ZEISSについて
 ZEISSは、1846年にドイツで創業した光学技術を用いた事業を多角的に展開する国際的なリーディングカンパニーです。日本には1911年に設立したカールツァイス株式会社、カールツァイスメディテック株式会社、カールツァイスビジョンジャパン株式会社の3つの法人があります。4つのセグメント(半導体製造技術、産業品質・研究、医療技術、消費者市場)で事業を展開し、売上高約120億ユーロ(2025年9月)のグローバル企業です。工業計測、品質保証、ライフサイエンス、材料研究、眼科、マイクロサージェリーなど、様々な分野で革新的なソリューションを提供しており、世界中で高い評価を得ています。 
 ZEISSは、イノベーションを成長の原動力と位置づけ、毎年売上高の約15%を研究開発に投資しています。約46,600人の従業員、40の研究開発施設、約30の生産拠点、約60の販売・サービス会社を擁し、約50カ国で事業を展開しています(2025年9月)。また、オーナーであるカールツァイス財団は、科学の進行を目的とするドイツ最大級の財団です。
カールツァイス株式会社 リサーチマイクロスコピーソリューション(顕微鏡部門)について
 リサーチマイクロスコピーソリューション(RMS: Research Microscopy Solutions)は、主に研究に使われる顕微鏡を開発・製造・販売する事業部門です。ライフサイエンス、材料、工業研究、教育向けに、光学・電子・X線顕微鏡システム、相関顕微鏡、AI技術を活用したソフトウェアなど、幅広いソリューションを提供しています。
https://www.zeiss.co.jp/microscopy