~ ステージゲートに向けた研究計画・検証計画の検討 ~
民間にひらかれた商業宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」を運営するSPACE COTAN株式会社(本社:北海道広尾郡大樹町、代表取締役社長兼CEO:小田切義憲)は、2025年1月に宇宙戦略基金の技術開発テーマ「将来輸送に向けた地上系基盤技術: 打上げ高頻度化等を実現する地上系基盤技術開発」に採択され、ロケットの高頻度打上げを目指した射場基盤技術の研究・開発を進めています。
2026年3月時点での主な活動について、以下にお知らせいたします。
1. 四半期進捗報告会(2025年度第3四半期)
四半期進捗報告会
3月3日、大樹町経済センター(オンライン併用)において2025年度第3四半期の進捗報告会を開催しました。
<出席者>
PO(プログラムオフィサー):神武直彦氏
PO補佐:山崎直子氏、上田嘉紀氏、小笠原宏氏、津田佳明氏
宇宙航空研究開発機構(JAXA)関係者
代表機関及び連携機関の研究者
今回は、約1年後にステージゲート(SG)を計画していることを踏まえ、各連携機関の研究状況について重点的に議論することを目的とし、まずは代表機関であるSPACE COTANからHOSPO全体システムの検討状況(運用フローの検討、全体システムのモデル化)、続いて各連携機関から詳細な検討状況(サブシステムの設計仕様、検証計画等)を報告しました。
PO・PO補佐、JAXA関係者からは、SGまでの実施計画や検証計画、成果の最大化に係る質問・コメントがあり、今後の進め方に関して活発な議論が行われました。
次回は、本年6月頃に開催予定です。
2. 参画機関によるワークショップを開催
ワークショップ
四半期報告会の前日3月2日には、連携機関及び協力機関が一堂に会したワークショップを、大樹町経済センターで開催しました。
本活動を通じて各機関の連携をより強化していくことで、宇宙戦略基金における各要素技術の開発にとどまらず、射場に関する技術や知見を効果的に統合して射場全体での機能向上を目指します。
今回、SPACE COTANからは射場を取り巻く世界的な政策動向と、あるべき共用射場の検討内容を解説しました。
さらに、協力機関である有人宇宙システム株式会社より、ロケット開発の歴史に紐づく射場の役割の変遷や、全ての技術開発で共通認識として持つべき安全の考え方について講演いただきました。
ワークショップ後の視察
3. GSAスペースポートサミットで講演
SPACE COTANは、1月27日にアメリカで開催されたGlobal Spaceport Alliance (GSA) のスペースポートサミットに参加しました。
SPACE COTAN代表の小田切義憲が登壇し、北海道スペースポート(HOSPO)の宇宙港としての優位性や整備計画などについて講演を行いました。
GSAスペースポートサミットは、各国の宇宙港や宇宙機関などの代表者が参加する国際会議です。
SPACE COTANは今後も、国際的な連携のもと宇宙産業の発展に貢献してまいります。
GSAスペースポートサミットで講演する小田切
4. SPACE COTANがJAXAと技術交流 種子島宇宙センターと内之浦宇宙空間観測所を訪問
SPACE COTANのメンバーが、鹿児島県にあるJAXAの種子島宇宙センター(1月13~15日)及び内之浦宇宙空間観測所(3月10日)を訪問しました。
宇宙戦略基金第一期テーマ「将来輸送に向けた地上系基盤技術」におけるJAXAからの技術的支援として、関連する施設設備の視察に加えて、各技術開発項目の課題等に対してJAXAエンジニアよりアドバイスをいただきました。
得られた情報を最大限に活かすとともに、今後もJAXAと緊密に連携して技術開発を推進していきます。
北海道スペースポート(HOSPO)とは
HOSPOは、2021年4月に大樹町で本格稼働した民間にひらか れた商業宇宙港です。大樹町はロケットを打ち上げる東と南方向に 海が広がり、広大な土地による射場の拡張性の高さ等の地理的 優位性があることから、宇宙港の適地として40年前から航空宇宙 産業の誘致を進めてきました。 宇宙関連産業の集積である「宇宙版シリコンバレー」を北海道に創出することをビジョンとし、宇宙港を核とした地域活性化に取り 組んでいます。
 
企業版ふるさと納税を活用し、人工衛星の打上げに対応した射場Launch Complex 1 (LC1)の整備を進めています。地域性を活かした取り組みが評価され、大樹町は2022年度の内閣府特命大臣表彰を受けました。また、 大樹町とSPACE COTANは2026年2月、HOSPOを核とした宇宙のまちづくりの取り組みが評価され、第7回宇宙開発利用大賞で内閣府特命担当大臣(宇宙政策)賞を受賞しました。
 
LC1の整備後は、高頻度打上げが可能な射場Launch Complex 2(LC2)の整備に向けた検討を進めるほか、将来的には大型ロケットや有人ロケット打上げに対応するLaunch Complex X(LCX)や、P2P(高速2地点間輸送)の受け入れに向けて3,000m滑走路の新設も検討します。
 
また、大樹町とSPACE COTANは、2024年10月に世界5大陸の8商業宇宙港で国際協力に関する覚書(MOU)を締結し、打上げ需要の拡大に応えるため、参加宇宙港とともに射場の国際標準化による相互運用性の確保や運用コスト削減に向けた合理化などの検討を開始しました。
 
2025年1月には宇宙戦略基金に採択され、ロケットの打上げ高頻度化を目指した射場基盤技術の研究・開発を進めています。 さらに、2025年7月には台湾企業の日本法人「jtSPACE」が、海外資本としては国内初となるサブオービタルロケットの打上げをHOSPOで行いました。
北海道スペースポートの将来イメージ