株式会社ロッテホールディングス(東京都、代表取締役社長CEO:玉塚元一、以下「ロッテホールディングス」)は、同社のヘルスケア・バイオ医薬領域のCVC(以下「HB-CVC」)より、Rakuten Medical, Inc.(以下「楽天メディカル」)への出資を実施しました。これによりHB-CVCによる出資は通算8件目となりました。
 
楽天メディカルは2010年に設立され、米国カリフォルニア州サンディエゴに本社を置くグローバル・バイオテクノロジー企業です。独自の技術基盤「アルミノックス(R)プラットフォーム」をもとに光免疫療法(*1)の開発および商業化を推進しています。
現在、主要な開発薬剤である「ASP-1929」について、再発頭頸部がんに対するファーストライン治療(*2)として、免疫チェックポイント阻害剤ペムブロリズマブ(*3)との併用療法の有効性を検証する国際共同第III相臨床試験を進行中です。本試験は、2028年に予定されている米国食品医薬品局(FDA)への生物製剤承認申請(BLA)に向けた主要データの創出を目的としており、米国、日本、台湾、ウクライナで患者登録を実施中で、今後ポーランドでの実施も予定されています。
 
また、同社は頭頸部がん領域にとどまらず、自社開発および医師主導治験を通じて、パイプラインの拡充を積極的に進めています。日本政府からの助成を受け、固形がんを対象に新たな開発薬剤である「RM-0256」を用いた光免疫療法の第I相臨床試験が2026年第2四半期より開始予定です。また、ASP-1929を用いた光免疫療法の食道がんおよび婦人科がんを対象とした医師主導治験も進行しています。「ASP-1929」は、既に日本で頭頸部がんを対象に製造販売承認を取得しており、商業基盤の強化を通じて、グローバル展開を支える体制構築を加速させています。
 
HB-CVCによる投資は、楽天メディカルが推進するこれら臨床・商業活動のさらなる事業基盤強化に寄与するものです。また、本投資と並行して、日韓ロッテグループが共同出資し設立したグローバルCDMO(医薬品開発製造受託)企業、ロッテバイオロジクス(本社:韓国ソウル)と楽天メディカルは、2026年1月のJ.P.モルガン・ヘルスケア・カンファレンスにおいて製造受委託契約を締結しました。これにより、ロッテバイオロジクスは、GMP(*4)に準拠した米国ニューヨーク州シラキュース拠点において、今後楽天メディカル製品の一部製造を担い、同社のグローバルな臨床開発および将来の商業供給を支援することとなります。
 
ロッテグループは、バイオ医薬品分野の高度な製造能力を通じて、楽天メディカルの革新的ながん治療技術の発展を支援し、世界中の患者さまの治療に貢献することを目指してまいります。
 
■ロッテホールディングス ヘルスケア・バイオ医薬領域CVC事業責任者 Dr.ペク・ジュン コメント
今回の投資は、楽天メディカルの「アルミノックス(R)プラットフォーム」が持つ大きな可能性、ならびに米国での規制当局承認に向けたマイルストーン達成とグローバル展開における着実な進展に対する、当社の強い信頼を示すものです。この度、ロッテバイオロジクスがGMPに準拠した高度な設備でのバイオ医薬品製造を担うことで、開発の加速とスケールアップに向けた両社の具体的な事業シナジーが生まれると確信しています。ロッテグループの総合力を背景に、精密医療としてのがん治療を前進させる楽天メディカルの革新を支援できることを誇りに思います。
 
*1光免疫療法:薬剤と光を組み合わせ、光で活性化した薬剤によりがん細胞を選択的に破壊する治療法
*2ファーストライン治療:手術が困難ながんに対して最初に行う標準治療
*3免疫チェックポイント阻害剤ペムブロリズマブ:免疫の働きを高めてがんを攻撃する薬剤
*4GMP(Good Manufacturing Practice):医薬品等の製造管理および品質管理に関する基準
 
株式会社ロッテホールディングスについて
◆会社名 株式会社ロッテホールディングス(英語表記:LOTTE Holdings Co., Ltd.)
◆本社所在地 〒160-0023 東京都新宿区西新宿3-20-1
◆代表者 玉塚元一
◆URL https://lotte-hd.com/ 
◆CVC URL https://lotte-hd.com/business/lifescience/bio-cvc/
中核事業である菓子・アイス領域をはじめとし、プロ野球球団の運営、不動産、ファイナンス、CVC、ホテル、ヘルスケア、コンテンツIPなどの事業を展開しています。今後は食品事業のさらなるイノベーションに加え、日本と韓国の事業シーズを掛け合わせたビジネス創出に向けて、果敢にチャレンジしてまいります。
 
ロッテグループは1948年に日本(東京)でチューインガムの製造・販売から事業を開始しました。現在は、日本と韓国に本社機能を持ち、世界約35の国と地域で食品、流通、金融、バイオ医薬、ヘルスケア、データセンター、ホテル/リゾート、エンターテイメント、建設などの領域でビジネスを展開しています。わたしたちは「Lifetime Value Creator」をグループ統一のビジョンとして掲げ、人々のライフサイクルのすべてにおいて価値を提供し続けてまいります。
 
 
ロッテバイオロジクスについて
ロッテバイオロジクスは、より健康的な世界に貢献する医薬品を提供することを使命として、2022年に韓 国ソウルに本社を置いて設立されました。米ニューヨーク州にあるシラキュース・バイオキャンパスでは、医薬品原薬の高品質なGMP製造サービスを提供しています。この施設では、5,000リットルのステンレス製バイオリアクター8基による合計40,000リットルの生産能力を備えています。また、同キャンパスには、世界62以上の規制当局から承認を受けた分析QC試験ラボや倉庫施設も併設されています。さらにロッテバイオロジクスは、抗体薬物複合体(ADC)の結合技術サービスを通じて、新たな専門領域にも進出しています。 原薬製造およびコンジュゲート(結合)機能の両方を備えたADCモダリティに1億ドル以上の投資を行っており、原薬製造からコンジュゲーションまで一貫した、エンドツーエンドのサービスを提供しています。ロッテバイオロジクスは将来を見据え、韓国松島(ソンド)バイオキャンパスにおいて、先進的なバイオプラントの建設を進めています。第1プラントはすでに着工しており、2027年の稼働開始を予定。施設には、商業生産向けの15,000リットルのステンレス製バイオリアクター8基と、臨床用途に対応する 2,000リットルのシングルユースバイオリアクター複数基が設置される予定です。これらは合計で 120,000リットルを超えるバイオリアクター容量を誇る製造拠点となります。
詳細は https://www.lottebiologics.com をご覧ください。
 
楽天メディカルについて
楽天メディカルは、アルミノックス(R)プラットフォームと呼ぶ技術基盤を基に、薬剤と光を組み合わせた、がんをはじめとした様々な疾患に対する新しい治療法の開発および販売を行うグローバルバイオテクノロジー企業です。同プラットフォームを基に開発した医薬品・医療機器の非臨床試験(非公開データ)では、特定の細胞の選択的な壊死が確認されています。 楽天メディカルは、世界中の一人でも多くの患者さんに、一日でも早く、私たちの革新的な治療法をお届けすることにより「ガン克服。」というミッションの実現を目指しています。本社を構える米国に加え、日本、台湾、スイス、インドの世界5カ国/地域に拠点を有しています。楽天メディカル株式会社は、Rakuten Medical, Inc.(米国法人)の日本法人です。詳しくは、https://rakuten-med.com/jp/をご覧ください。
 
アルミノックス(R)プラットフォームについて
アルミノックス(R)プラットフォームは、治療技術基盤の名称であり、米国国立がん研究所の小林久隆先生らが開発したがん光免疫療法が基となっています。同プラットフォームは、医薬品、医療機器、医療技術、その他周辺技術を総合的に利用した技術基盤であり、楽天メディカルは、これに基づき製品や治療法の開発を進めています。同プラットフォームを用いた治療は、「薬剤の投与」と「光の照射」の 2 段階で構成され、薬剤は、光感受性物質 (光に反応する物質) と、キャリア (特定の細胞に選択的に集積する成分) から組成される複合体です。同薬剤を投与し、特定の細胞に選択的に集積させた後、その細胞に特定の光を照射することで光感受性物質を活性化させ、生化学・物理学的プロセスにより、特定の細胞を壊死させ、あるいは、排除します。
 
ASP-1929について
楽天メディカルがアルミノックス(R)プラットフォームを基に開発した最初の薬剤であるASP-1929(一般名:セツキシマブ サロタロカンナトリウム)は、抗EGFR抗体であるセツキシマブに光感受性物質である色素IRDye(R) 700DXが結合した抗体-光感受性物質複合体で、上皮成長因子受容体(EGFR)を発現する細胞に特異的に集積することが確認されています。EGFRは、頭頸部がん、乳がん、肺がん、大腸がん、前立腺がん、すい臓がんなど様々な種類の固形がんに発現していることが知られています。ASP-1929が標的がん細胞に集積した後、波長690 nmのレーザ光を専用のレーザ照射システムを用いて照射することにより、ASP-1929が局所的に励起され光化学反応を起こします。これにより細胞膜が傷害されたがん細胞が選択的に壊死すると考えられています。日本において、先駆け審査指定制度の対象品目として指定され、かつ条件付き早期承認制度の適用のもと申請を行い、2020年9月に「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌」を効能または効果とする製造販売承認を厚生労働省から取得しています。日本以外の規制当局による製造販売承認は受けておりません。 また、本剤を用いたアルミノックス治療(光免疫療法)と抗PD-1抗体薬であるペムブロリズマブとの併用療法について、再発頭頸部扁平上皮がんに対する一次治療としての有効性・安全性を検討する国際共同第III相臨床試験を実施しています。

株式会社ロッテホールディングス(東京都、代表取締役社長CEO:玉塚元一、以下「ロッテホールディングス」)は、同社のヘルスケア・バイオ医薬領域のCVC(以下「HB-CVC」)より、Rakuten Medical, Inc.(以下「楽天メディカル」)への出資を実施しました。これによりHB-CVCによる出資は通算8件目となりました。