制作体制の改革構想「創る人をつくる。創る所をつくる。」第2弾
 株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、取締役 代表執行役社長 CEO:夏野剛、以下 当社)は、アニメ・実写領域の制作体制を抜本的に強化する新構想「創る人をつくる。創る所をつくる。」の第2弾として、育成・制作一体型の新スタジオ「株式会社KADOKAWAクリエイターズ」(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:夏目公一朗、以下 KADOKAWAクリエイターズ)を設立し、4月より本格稼働いたします。
 本スタジオは、新卒学生をはじめとする若手人材が、キャリアの第一歩からプロの現場で実際の作品制作に携わり、次世代の主力を担うクリエイターを目指せる環境を提供します。社員採用による安定した就業環境のもと、業界の課題である人材育成と制作基盤の安定を同時に推進してまいります。
 
■ 背景と目的:アニメ業界の構造的課題への挑戦
 近年、日本のアニメ産業は世界的な市場拡大を続けている一方で、現場では「若手クリエイターの定着率の低さ」や「育成機会の欠如」が課題となっています。アニメ産業からの離職率は4年以内で約25%、8年以内では68%に及ぶというデータ(※)もあり、指導側が日々の業務に追われて技術継承に時間を割けず、若手側も体系的な技術習得が困難な現状は、将来の制作体制を揺るがす業界の深刻な課題のひとつです。
  こうした業界全体の人材不足により、外部スタジオのリソース確保は年々困難な状況にあります。当社においても、高品質なIPを安定的に届け続けるためには、自社で主体的に人材を育み、安定した制作基盤を維持する「持続可能なモデル」を強化することが不可欠であると捉えています。
 このため、当社は新構想「創る人をつくる。創る所をつくる。」の第2弾として、KADOKAWAクリエイターズを設立し、IP創出・LTV最大化の原動力である「人」への投資を加速させます。これにより、基本戦略の「グローバル・メディアミックス with Technology」をさらに推進させ、業界課題の解決に正面から取り組んでまいります。

※出典:日本総合研究所「わが国アニメ産業の現状と課題」(2024年)
 
■ 「KADOKAWAクリエイターズ」3つの特徴
1. プロの制作拠点と教育機能が融合した「育成・制作一体型」のスタジオ
 本スタジオは、実際の制作現場での実務を通じて技術を修得する「育成・制作一体型」の体制を最大の特徴としています。プロの基準が求められる実践的な環境において、個々の習熟レベルに応じて段階的に実際の制作に携わることで、若手クリエイターの確実な成長を支援します。
 育成面においては、長年第一線でアニメ制作を担ってきた熟練のクリエイターが在籍し、日常の実務そのものを技術継承の場として設計しています。日々の業務に追われて指導機会が失われがちな業界の構造的課題に対し、本スタジオでは実務を通じて熟練者から直接技術を学べる仕組みを構築。プロのノウハウを体系的に習得することができます。スタジオ単体としても、KADOKAWAグループ作品の原画・動画制作を担う高品質な制作拠点として機能します。グループ内の元請けスタジオからの発注に対し、高いクオリティの成果物を安定的に供給できる体制を確保します。
 このように、実践的な学びと高品質な制作機能を両立させることで、人材育成とグループ全体の制作力の強化を同時に実現してまいります。
 
2. 社員採用による安定した就業環境
 プロを目指す若手人材を社員として雇用し、安定した生活基盤を保障します。経済的な懸念を払拭し、技術研鑽に専念できる環境を担保することで、若手クリエイターが長期にわたってプロとして定着し、キャリアを形成できる仕組みを構築します。なお、本スタジオは将来的に、グループのアニメ制作スタジオを集約する新たな拠点として2026年秋に開設予定の「Studio One Base」(池袋・サンシャインシティ内)へ入居し、スタジオ間の連携を通じたさらなる育成体制の強化を図ってまいります。
 
3. 最新設備と独自の教育プログラムの導入
 最新のデジタル制作設備を完備し、技術習得をハード・ソフト両面からバックアップします。教育面では、制作会社「動画工房」の知見を凝縮し作画基礎を学べる「アニメータードリル」などの独自のプログラムを導入。最新の設備環境と段階的な学習カリキュラムを組み合わせ、効率的かつ体系的なスキルアップを支援します。
■ 今後の展望:グループ独自の一気通貫の人材育成エコシステムを確立
 今後は、グループ内のVANTANをはじめ様々な教育機関と密接に連携し、意欲ある若手人材を継続的に確保してまいります。将来的には、本スタジオで経験を積んだクリエイターが、本人の希望や適性に応じてグループ内の各スタジオで主力を担うことを視野に入れ、一人ひとりの長期的なキャリア形成を支援します。 また、こうした若手主体の内製化比率を高めることで、外部環境の変化に左右されない強固な自社制作ラインを確保します。教育機関からKADOKAWAクリエイターズ、そして各制作スタジオへと繋がるグループ独自の一気通貫の人材育成エコシステムを確立し、高品質なIPを将来にわたって安定的に届けられる、持続可能な制作体制のロールモデルを目指します。
 
■ コメント
株式会社KADOKAWA 執行役 Chief Studio Officer 菊池剛:
「KADOKAWAのアニメ事業が拡大する中、その根幹である制作現場の体制強化は急務です。新設するKADOKAWAクリエイターズは、単なる拠点の増設ではなく、新構想『創る人をつくる。創る所をつくる。』の中核を担う『人』への戦略的投資です。ここを起点に、グループや関連の教育機関から制作現場へと人材が循環するエコシステムを構築し、持続可能で高品質な制作体制を強固なものにしてまいります。」
 
株式会社KADOKAWAクリエイターズ 代表取締役社長 夏目公一朗:
「当社は、KADOKAWAアニメ作品の礎となる作画を主に担当するスタジオです。その名が現すように、経験豊かな多くのアニメクリエイターが活躍しながら、積極的に新人を育てていきます。作りながら学び、プロのクリエイターとしての技術やスピードを培うことができるスタジオです。意欲ある新人の皆さんの参加を待っています。」
 
【会社概要】
会社名:
株式会社KADOKAWAクリエイターズ

所在地:
東京都千代田区富士見

役員構成:
[代表取締役社長]夏目 公一朗
[取締役]田村 淳一郎
[取締役]石脇 剛
[取締役]菅谷 知紀
[監査役]盛田 勉

設立:
2026年3月

従業員数:
約40名

事業内容:
アニメーション制作

URL:
https://creators.kadokawa.co.jp/
 
 
■ 新構想「創る人をつくる。創る所をつくる。」について
 当社のアニメ・実写領域の制作体制を抜本的に強化する構想で、制作力向上とクリエイター支援を拡大し、IP創出力の強化・LTV最大化を継続してまいります。
第1弾:新制作拠点「Studio One Base」の開設(2026年秋予定)
 池袋サンシャインシティ(東京都豊島区)に、グループ内のアニメ制作スタジオを集約する、新たな制作拠点を開設。これにより、バックオフィス機能の効率化、スタジオ間のノウハウ連携、およびクリエイターが制作に集中できる最適な環境づくりを推進します。
 
■ KADOKAWAについて
 出版、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなどの事業を展開する総合エンターテインメント企業です。世界中から才能を発掘して多彩なIP(Intellectual Property)を創出し、さまざまなメディアで展開。創出したIPをテクノロジーの活用により世界に届ける「グローバル・メディアミックス with Technology」戦略を掲げ、IP価値の最大化を推進しています。
https://group.kadokawa.co.jp/
https://group.kadokawa.co.jp/sustainability/

■ 新構想「創る人をつくる。創る所をつくる。」について