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エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社(本社:大阪市北区 代表取締役社長:荒木直也、以下 |
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H2O)が運営し、大阪府内の多様な事業者や地域住民との共創で進んできた「想うベンチーいのちの循環」プロジェクト。大阪産の木材を使ったベンチ製作と、地域の人々と一緒に取り組んだウェブメディアでの情報発信等を通じ、「いのちの循環」に想いを馳せるきっかけづくりを目指したプロジェクトです。制作したベンチは大阪・関西万博(以下、万博)会期中は万博会場に設置され、「想い」を広げてきましたが、会期終了後、大阪などの地域の小学校等に移設がほぼ完了。プロジェクトが続けてきた、森やいのちに想いを馳せることが各地域で引き継がれていきます。 |
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万博の期間中、万博会場の中心に作られた「静けさの森」に設置されていた「想うベンチ」。 |
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引き継ぎ先のひとつ、大阪府堺市の新檜尾台小学校では児童が中心となって引き継ぎ式を準備してくれました。 |
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大阪府豊中市の幼稚園の園庭にも移設。園庭にはたくさんの樹々が。 |
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兵庫県伊丹市にある「伊丹森のほいくえん」へは一番大きい6 メートルの「想うベンチ」が移設されました。 |
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目次 |
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◼地域の木材消費だけにとどまらない。森を想う。いのちを想う。プロジェクトが目指した未来。 |
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◼「デザインのための樹」ではなく、「樹のためのデザイン」がコンセプト。森林組合、製材所、 |
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デザイナーらの対話から生まれたベンチとは。 |
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◼幼稚園から病院まで。「再利用」ではなく、コンセプトに共感し、引き継いでくださる地域の |
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みなさまとの出会い。 |
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◼プロジェクトの歩みと広がった想いを一冊にした、プロジェクトブックも完成 |
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◼未来へ続く、「想うベンチ」プロジェクト。 |
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地域の木材消費だけにとどまらない。森を想う。いのちを想う。万博を契機に、プロジェクトが目指した未来。 |
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大阪の森のこれまでとこれからを見つめてスタート |
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大阪府の森林面積は全国一小さいですが、それでも府全体の約3分の1が森林です。大阪府の森の特徴は、人が暮らすまちと近い距離にあること。しかし、暮らしの変化とともに木が使われる場面が減り、木材の利用が減ってしまっために、森林の管理が滞ってきています。防災などの面でもリスクを抱える状況にもなり得ます。森を健全に保つためには、木材利用を増やし、森の循環を促進することが必要です。その想いでH2O は2021 年から大阪府「大阪
森の循環促進プロジェクト」をスタート、地元木材の使用を増やしてきました。そしてさらに、「地域のみなさんが森やいのちに想いを馳せることができれば未来はもっと変わるのでは」ーそんな想いから、今回の万博を契機に、「想うベンチーいのちの循環」プロジェクトが始動しました。 |
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*大阪の森の変遷について、詳しくはプロジェクトサイトでお読みいただけます。 |
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大阪府森林組合の代表理事組合長・栗本修滋さんインタビュー「まちに近い森として。変化し守り継がれてきた大阪の森『“大阪の森” の過去、現在、未来。』
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https://omoubench.jp/think04/ |
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大阪材のベンチを作って万博に設置、その後は地域へ。 |
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「想うベンチーいのちの循環」プロジェクトは、大阪材を使ったベンチをつくり、万博に設置、その後 |
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は大阪各地で使っていただくプロジェクトとして、大阪府森林組合や大阪の製材所、コンセプトに共感 |
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したデザイナーなど、プロジェクトのために集まってくださった多くのみなさまと対話しながら2023 |
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年から進めてきました。「いのちの循環」を大阪府民のみなさまが考え、取材・記事制作したウェブメディアの運営や、身近に木を感じてもらえるようなワークショップを展開したりと、木材利用にとどまらない広がりを生み出してきました。「いのち」をテーマにした大阪・関西万博の「Co-Design Challenge」にも採択されたプロジェクトです。 |
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プロジェクトがやってきたことはベンチ制作から大阪の森の歴史やいのちへの想いの発信まで、多岐に渡ります。 |
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3 名のベンチのデザイナーは大阪府森林組合ご協力のもと、大阪の森へ足を運び、100 年という樹の時間や森林管理の状況を体感。ここからデザインが生まれました。(詳しくはこちら) |
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大阪の木に触れ、暮らしの中で使うことで森を「想う」こともできるのでは。という想いから、NPO 法人木育フォーラムとコラボレーションワークショップ『大阪の森の木でスプーンを作ろう!』を企画。阪急阪神百貨店や大阪各地域のイズミヤショッピングセンター、さらには万博でも実施。参加者は600 名を超えました。(レポート詳細) |
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公募で集まった大阪府民が「想うライター」として万博が始まるまでの半年間をかけて「いのち」をテーマに取材・記事制作。プロジェクトウェブで公開しています。 |
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「デザインのための樹」ではなく、「樹のためのデザイン」がコンセプト。ー森林組合、製材所、デザイナーらの対話から生まれたベンチとはー |
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大阪の森に訪れたデザイナーたち。目の前には何十年も生きてきた樹々。いのちに想いを馳せるとはど |
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ういうことか。一般的には、素材はデザインのためにあるものですが、このプロジェクトでは「デザイ |
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ンのための樹」ではなく、「樹のためのデザイン」を考えたい。そんな想いで「想うベンチ」はつくら |
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れました。「これまであまり繋がることがなかった」という森林組合・製材所・デザイナーらが、万博
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を契機に、対話し、共創によりつくられたベンチです。 |
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3つの「想うベンチ」について |
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Type A:一本の「樹」をありのまま(Title:TREE) |
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樹と人の関係とは。そんなことをあらためて考えるきっかけになればとの想いで、山にある樹の姿を想像できるデザインに。一本の樹で座面と脚をつくり、切り込みを入れて乗せるミニマムな構造。 |
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Designer: 松井 貴 |
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1970 年生まれ、大阪府出身。大阪で家具の製造・販売、プロダクトデザインなどを行うgraf の取締役、プロダクトデザイナー。 実家が下町の商店街で靴屋を営み、父親は靴職人という環境で育つ。建築設計事務所やインテリアショップでのアンティーク家具リペア担当などを経て、1998 年に友人たちとgraf の活動をスタート。家具やプロダクトを中心としたデザインを担当している。 |
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Type B:均一ではない木材に、新たな可能性を(TITLE:C/D Bench) |
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シミや節が多い「C 材」、利用されることなく伐採されたまま林地に残される「D 材」。これまで活用の機会が限られていた木材を、個性豊かな木材と捉えてデザイン。細分化し、並べ替えることでその個性を表現。 |
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Designer: 辰野しずか |
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ロンドンのキングストン大学プロダクト&家具科を卒業後、デザイン事務所を経て、2017 年(株)Shizuka Tatsuno Studio 設立。物事に潜む可能性を探り、昇華して可視化することを強みとし、実用的な道具から情緒的なオブジェまで幅広く手がける。活動領域はプロダクトデザインを中心に、アートディレクション、展示空間ディレクション、アート制作へと広がり、従来の枠を超えて多岐にわたる。 |
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Type C:樹の経過に想いを馳せる(TITLE:FILLET) |
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森で何十年と生きていた樹は、切り倒された瞬間に「材料」になる。そのことを改めて感じることが命を大事にすることではないかとの想いで、あえて「材料」の形でベンチに。乾燥の過程を、万博会場で行うチャレンジも。 |
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Designer: 佐野文彦 |
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1981 年奈良県生まれ。数寄屋建築の名匠・中村外二工務店に大工として弟子入り。年季明け後、設計事務所、PPMOBLER などを経て2011 年独立。2016 年文化庁文化交流使として世界16 か国を歴訪し各地の文化と交わる数々のプロジェクトを敢行。独自の経験から得た技術と感覚を活かし、建築からアートまで領域横断的に活動している。 |
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「想うベンチ」プロデューサー |
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服部滋樹氏 (graf 代表、クリエイティブディレクター、デザイナー) |
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コメント:産業の一部としての木の仕事を、新たな道筋へと再構築したい。そんな想いで、3 名のデザイナーと共に価値を再生する試みでした。全ての人々が木の為に何が出来るのか。山を想い、木と共にある暮らしに、願いを込めています。 |
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幼稚園から病院まで。「再利用」ではなく、コンセプトに共感し、引き継いでくださる地域のみなさまとの出会い。 |
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ベンチ移設までのストーリー |
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ベンチ完成に至るまで、プロジェクトが続けてきた「想い」はベンチに貼られた二次元コードから読ん |
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でいただける仕組みに。万博の会場では、たくさんの来場者に読んでいただきました。さらに万博会期 |
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中だけでなく、ベンチを通じて森やいのちを想う取り組みを、地域にも繋いでいけるよう、プロジェク |
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トスタート時から企画。府民ライターの取材先などから広がり、引き継ぎたいと手を挙げてくださる地 |
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域のみなさんと出会うことができました。万博閉幕後、それぞれの地域へ移設がほぼ完了(16 台のう |
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ち残り3 台のみ3 月末完了予定)。単に再利用としてのベンチではなく、万博を契機に集まった、いの
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ちへの想いや新たな視点がベンチを通して継承されていくことで、「真のレガシー」になるのではないか。そんなプロジェクトメンバーの願いが形になりました。 |
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万博でのシーン |
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万博の「静けさの森」に置かれた「想うベンチ」 |
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ベンチにはプロジェクトウェブへの二次元コードが。たくさんの方々がコードを読み取ってくださいました。 |
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引き継ぎ先の紹介 |
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幼稚園や街の公園など、全国各地に引き継がれました。それぞれのベンチがどんな場所に引き継がれ |
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たのか。その一部をご紹介します。 |
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新檜尾台小学校(大阪府堺市) |
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校庭の一角にある「みんなのオリーブの森」にベンチを設置。小学生たちが手作りで準備してくれたベンチの引き継ぎ式には地域の方や制作関係者も招かれました。 |
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「世代を超えた人たちが語り合い、つながる場所にしたい」(古谷校長先生) |
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泉北ニュータウン内、豊かな自然に囲まれた堺市立新檜尾台小学校には、校庭の一角に2025 年3 月に完成した「みんなのオリーブの森」があります。オリーブの植樹を手掛けた北野緑生園の北野裕之さんとプロジェクトの出会いをきっかけに「ぜひこの場所で」とベンチを引き継いでいただくことになりました。近隣の幼稚園、保育園の子どもたちの散歩コースにもなっているオリーブの森。「この空間をできる限り開いていきたい。地域の方からは『ここで俳句を詠みたい』という声もあります」と古谷校長先生。「この場所もベンチも長く受け継いでいくためには、学校だけではなく地域の方と一緒に、というところが大切なんです。世代を超えた人たちが語り合い、つながる場所にしたいですね」。 |
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とよなか文化幼稚園(大阪府豊中市) |
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いのちの循環を間近で感じることを大切にしている同園。イチョウやウメ、ナンキンハゼやケヤキなど大きな木々がある園庭にベンチが設置されています。 |
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「子どもたちに自然の日々の変化や循環を肌で感じてほしい」(松田理事長) |
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大阪府民ライターが理事長の松田総平さんに取材させていただいたことをきっかけに、ベンチを引き継いでくださることになった、とよなか文化幼稚園。80 年の歴史を感じる大きな木々がある、園庭に想うベンチ「FILLET」が設置されています。 |
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今は、園児たちの遊び場になったり、ちょっと休憩する場所になったりしている想うベンチ。“時間とともに変化する木の存在を肌で感じてほしい” ー そんな想いが込められた「FILLET」は丸太を建築資材用に製材してからベルトで縛ったベンチで、解体を前提に設計されていますが、「すぐに解体するより、いつかは木が朽ちてきて自然と形が崩れるだろうし、その時に子どもたちと解体してどう使うかみんなで考えようと思っています。」と松田理事長。「いつかは全て朽ちて土に還っていく日もくるでしょう。それこそが循環だし、子どもたちにはそうやって日々の変化を肌で感じてほしいと思っています」。 |
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伊丹 森のほいくえん(兵庫県伊丹市) |
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6メートルという一番長いベンチは子どもたちの格好の遊び場に。 |
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ついた傷も、手の跡も。積み重なってここにしかないベンチに。 |
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無垢の床材が貼られた木造平屋の園舎。子どもたちと庭師で今後小さな森にしていくという自然豊かな園庭。伊丹森のほいくえんは、とよなか文化幼稚園の理事長でもある松田総平さんがつくった保育園。ぜひここに「TREE」を、とお話をいただき、万博閉幕後、こちらに移設されたのが10
月。こちらの保育園では、以前の園舎で使っていた床材で作った机や椅子などが置かれています。「普通だったら捨ててしまうものかもしれない。けれど、このテカリ、これはたくさんの園児たちがこの上で育ってきた証なんですよね。だからこの床材は私たちにとっては財産なんです」と松田理事長。単なる「物」ではなく、そこに宿っているストーリーや時間に想いを馳せるということ。人と樹の関係を考えるきっかけになればという想いでデザインされた「TREE」も、これからその時々の関係性を刻み込んで、この場所だけの存在になっていくのかもしれません。 |
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「想うベンチ」は他にもこんな場所にも設置されます。 |
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SETAGAYA Qs-GARDEN(東京都世田谷区) |
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一般の方でも出入り自由なQs-GARDEN 内の公園に設置。 |
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医療法人社団誠和会 牟田病院(福岡県福岡市) |
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エントランスのシンボルツリー近くに設置予定 |
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エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社 オフィスエントランス(大阪府大阪市) |
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プロジェクトの歩みと広がった想いを一冊にした、プロジェクトブックも完成。 |
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大阪府民をはじめとするたくさんの方々とともに想いとアクションをつないできた「想うベンチ」プロ |
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ジェクト。プロセスや、デザイナーの想い、関わってきた人々など、プロジェクトのこれまでをまとめ |
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たプロジェクトブックも完成しました。ウェブで公開しています。 |
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未来へ続く、「想うベンチ」プロジェクト。 |
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「想うベンチ」プロジェクトは、関わった方々や地域など、各方面で広がり続けています。 |
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◼️プロジェクトで感じた「樹への想い」を深め、デザイナー・辰野しずか氏が新たな展開へ。 |
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「想うベンチ」デザイナーのひとり、辰野しずか氏。プロジェクトを通じて訪れた森での経験を経て、より深い「木が生きてきた時間」への想いへと繋がりました。これまで培ってきたデザインの視点に、森で肌に感じた木へのまなざしを重ね合わせ、カリモク家具との協働により展示会の企画・ディレクション・デザインを展開されました。東京・西麻布の Karimoku Commons Tokyo にて2025年12月11 日―2026年1月27日まで開催されました。 |
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◼️「想い」で繋がった、ベンチ引き継ぎ先同士の交流も |
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ベンチ引き継ぎ先である新檜尾台小学校古谷校長ととよなか文化幼稚園・伊丹森のほいくえんの松田理 |
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事長。取材記事を読んだことからつながり、いのちの循環や探求の教育を支えていくために、お互い連 |
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携していきたいとお話してくださっています。 |
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想うベンチWEB はこちら |
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ベンチ関連のコンテンツはもちろん、大阪の製材所や森林組合へのインタビューやワークショップレポートなど掲載しています。 |
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【大阪 森の循環促進プロジェクト】について |
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H2O リテイリンググループでは、森を健全に保つため、地元木材の使用を増やし、森の循環を |
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促進する取り組みをしています。林業の現場からグループ店舗の売場まで、様々な関係者と一緒に、大阪産(もん)の木材を使った売場づくりや商品開発、ワークショップなどを行っています。 |
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