ゲームや推し活など実は身近な愚行権と、自由な社会の関係を考える
「自由」に関して調査・研究を行っているジユウ研究所(代表理事:松尾勉)では、「愚行権」という概念に着目し、それが自由な社会にどのような役割を果たしているかをまとめ提言を公表しました。
 
愚行権は、イギリスの思想家ジョン・スチュアート・ミルに起源を持つ概念で、「たとえ愚かな行為であっても、他の人への危害にならない限りはその行為を行うことができる権利」という意味を持ちます。日本での認知度は低いものの実はとても身近な存在であり、ゲームや推し活なども愚行権の要素を持つものと考えられます。
 
愚行権は、社会と私たち一人ひとりをつなぐ重要な役割を持ち、自由とは何かに考える上でとても示唆的な概念です。今回ジユウ研究所では、一般向けアンケートの調査結果とともに愚行権に関する提言をまとめ、今後の自由な社会のあり様を考えました。
 
<提言全体>
https://j-liberty-lab.com/proposal-and-column/%e6%8f%90%e8%a8%80%ef%bc%9a%e6%84%9a%e8%a1%8c%e6%a8%a9%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b/
<提言のポイント>
愚行権は19世紀の思想家ジョン・スチュアート・ミルが基礎付けた概念。日本での認知度は低い(アンケート調査では言葉の認知度は1割未満)ものの、ゲームや推し活、飲酒、喫煙、間食など、実は身近なものが愚行権に当てはまる
愚行権は社会の強い圧力や国家・政府による規制にさらされやすいという特徴がある。その背景として、愚行権的行為は少数者の行為であり規制への反対が起きにくいこと、また歴史的経緯から他者への危害との境界が曖昧になりやすいことなどが挙げられる。近年ではタトゥー規制の実例がある。
愚行権を意識しそれを守ることは、規制や制限の横行する息苦しい社会と一線を画すことを意味する。ある社会において愚行権がどの程度行使可能なのかは、その社会がどの程度自由な社会であるかを示す一つのバロメーター(指標)となっている。
ジユウ研究所では、自由な社会を保つため愚行権に関する3つの視点を提唱。
1.一人ひとりが持つ愚行性の認識:誰もが愚かさを抱えて生きていることを自覚し、愚行権への規制がいつか己に向く可能性を認識すること。
2.多数派と少数派の対話:多数者と少数者の対話を通じて規制の防波堤を作ること。
3.少数派からの発信:少数者からも時代の変化を捉えて自らの行為の意義を発信していくこと。
愚行権が果たす自由な社会のバロメーターとしての役割を認識し、一つひとつの愚行権を守ることが社会のあり様をかたち作っていく。
提言の要約
<アンケート結果>
インターネットリサーチを用いてアンケート調査を実施、調査人数は1000人(男女半々、各年代から均等になるように人数を調整して実施)
Q1 愚行権という言葉を聞いたことはありますか。
Q2 自分自身の人生の中で、愚かだなと思うことをしてしまった経験はありますか。
Q3 愚かだなとは思っていても、自分自身が生きていく上でどうしても必要だと思うものをあげてください。(自由回答)
 
一般社団法人ジユウ研究所
一般社団法人ジユウ研究所は個人の自由や自由主義に関する調査・研究を行うシンクタンクです。日本ならではの自由のあり方や、テクノロジーや資本主義の進展と自由の関係を再考し、提言や調査結果の公表を行なっています。
 
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愚行権が果たす自由な社会のバロメーターとしての役割を認識し、一つひとつの愚行権を守ることが社会のあり様をかたち作っていく。