東京都および晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業(以下、本事業)の特定建築者11社は、都内最大級の複合開発となるHARUMI FLAGにおいて、米国のグリーンビルディング協会(USGBC(R))が運営する国際的な環境性能認証制度「LEED(R)」の「ND(Neighborhood Development:近隣開発)」のBuilt Project認証と、ランドスケープのサステナビリティを主に評価する「SITES(R)(The Sustainable SITES Initiative)」の本認証において、GOLD評価を取得しましたので、お知らせします。
 
空撮写真(2025年6月撮影)
位置図
HARUMI FLAGが取得した環境認証(各ロゴマーク) 左から、「LEED-ND」、「SITES」、「ABINC ADVANCE」、「CASBEE-街区」
 
1.HARUMI FLAGが取得した環境認証ついて
<今回取得した環境認証>
「LEED-ND:Built Project」
GOLD評価 (2025年)
 非営利団体USGBCが開発、運用し、GBCIが認証の審査を行っている、建物や街区の環境性能を評価する国際的な認証制度です。設計・建設から運用・維持までを対象に、必須条件と選択評価項目からなる基準体系で評価します。選択項目はポイント制で採点され、省エネや節水、資源の有効利用、再生可能エネルギーの活用などの合計点で認証レベルが決まります。
 今回認証された「LEED-ND」は、複合的なエリア開発(Neighborhood Development)を評価するものです。本事業では、計画認証としてPLATINUMに次ぐGOLD認証を取得しておりましたが、予定していた工事がすべて完了したことに伴い、完成段階を対象とする「Built Project」においてもGOLD認証を取得いたしました。
 
「SITES本認証」
GOLD評価 (2025年)
 GBCI(Green Business Certification Inc.)が審査を行っている、ランドスケープのサステナビリティを評価する国際的な認証制度です。計画・設計の内容だけでなく、敷地の選定やアセスメント、施行時、施行後の運用維持管理までが対象となり、生物多様性保全や水資源保全、省エネルギー、資源循環、ヒートアイランド現象緩和、健康増進、教育など多面的な要素を評価します。
 本事業では、予備認証としてPLATINUMに次ぐGOLD評価を取得しておりましたが、予定していた工事がすべて完了したことに伴い、完成段階を対象とする「本認証」においてもGOLD評価を取得いたしました。
 
<これまでに取得した環境認証>
「ABINC ADVANCE」
(2018年)
 自然と人との共生を企業活動において促進することを目的に作られた認証制度です。一般社団法人 企業と生物多様性イニシアティブが作成したガイドラインなどを基準として、企業における生物多様性に配慮した緑地づくりや管理利用などの取り組みを、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会(ABINC)が評価・認証します。
 本事業は、「ABINC ADVANCE」の認証取得第一号物件となります。
 
「CASBEE-街区」
(2018年)
 市街地再開発や郊外の住宅地開発などの開発行為(計画)を評価するツールとして、2005年に開発された「CASBEE-まちづくり」の改訂版です。一般社団法人建築環境・省エネルギー機構がその内容を評価・認証します。
 本事業では、「CASBEE-街区」の最高位であるSランクを取得しました。これは、マンション開発を中心とする事業としては、国内初となります。
 
2. 評価された取り組みの一例
(1)ランドスケープにおける様々な環境配慮の取り組み
 生物多様性に配慮した植栽計画を心がけ、各街区の50%以上の空地に、中高木(在来種中心)を合わせて約4,500本を植栽。既存樹の移植、まとまった緑地の確保と草地による開放的な広場などを整備し、緑の質を高めました。また、小動物の生息場所、水辺、既存樹木を活用した再生ベンチ・スツール・バードバス・巣箱など、積極的に環境配慮の取り組みも行いました。管理においては、外来生物を積極的に除去することで在来種の保護に努めています。
 外構計画では緑地の1回当たりの灌水量と水景保有水量が極力同じになるように水景をデザインすることで、水景の水質維持・上水使用量と水景メンテナンス費の低減が可能となる「ハイブリッド水景・灌水システム」を採用しました。こういった取り組みは、ABINC ADVANCEやSITESの理念に沿った内容となっています。
生物多様性の重点整備エリア
ハイブリッド水景・潅水システムの水景施設
 
(2)アクセス性が高く、オープンスペースの豊かな街並み
 広大な開発面積を生かしつつ、建物規模のバランスに配慮した配棟計画を行いました。街区には2本の貫通通路を設けることで建物のボリュームを分節し、街区内外の円滑な行き来を可能にする高いアクセス性と開放感を両立しています。こういった取り組みは、LEED-NDやCASBEE-街区において高い評価を受けました。
SUN VILLAGE・ PARK VILLAGE・商業施設・小中学校に囲まれたCENTER CORE
SUN VILLAGE・PARK VILLAGと貫通道路
 
(3)スムーズな移動が可能な歩行空間と自転車専用レーンの設置
 この街の歩行空間は、道路から街区内までが一体となるよう計画され、ゆとりある幅員と豊かな緑に包まれた、快適な空間として整備されています。さらに、自転車レーンの整備により安全で円滑な移動が可能になるほか、シェアサイクル網の充実によって、多様な移動ニーズにも応えています。こういった取り組みは、LEED-NDやCASBEE-街区において高い評価を受けました。
街区内道路の構成イメージ
歩道状空地
 
(4)水素エネルギーの活用
 東京都都市整備局およびエネルギー事業者と連携し、周辺に整備される水素ステーションからパイプラインを通じて、各街区に設置される純水素型燃料電池に水素を供給し、共用部電力として活用しています。またAEMSによって、エリア全体でエネルギー需給状況を把握し、様々なエネルギー削減や最適化を実施しています。加えて、全住戸にエネファームを導入し電力自給率の高い住宅を整備することで、20%以上の省エネ効果を実現しています。こういった取り組みは、LEED-NDやCASBEE-街区において高い評価を受けました。
水素活用のイメージ
エネルギーマネージメント概念図 / エネファームイメージ
 
HARUMI FLAGとは
<東京2020オリンピック・パラリンピック選手村として活用後、新築住宅・商業施設として完成>
 東京都施行による晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業における特定建築者11社により、開発区域のタウンネームを「HARUMI FLAG」として開発が進められました。約13haの広大な土地に、5,632戸の分譲住宅・賃貸住宅と商業施設の計24棟が整備されています。加えて、保育施設・介護住宅・シェアハウスなどの開設により、多様なライフスタイルを受け入れる街づくりを行いました。分譲住宅は全住戸引渡しを終え、街に賑わいが生まれています。選手村のレガシーを継承し、官民連携のもと、街区と道路・公園などを一体的に整備して美しい街並みを実現した、これからの都市生活のフラッグシップとなる街。それが「HARUMI FLAG」です。
 
「HARUMI FLAG」全体開発概要
総開発面積 133,906.26平方メートル
総計画戸数 住宅5,632戸(分譲住宅街区4,145戸、賃貸住宅街区1,487戸(シニア住宅、シェアハウス含む))、他に店舗・保育施設、商業施設
 
「HARUMI FLAG」各街区開発概要