PoliPoli、インドネシアのPijar財団と連携 東南アジアの社会課題解決を推進するプロジェクト「FutureGen for Change」を完了
インドネシアにおける2つの実証検証:アプリを活用した子どもの発育阻害対策、IoTによる水耕栽培の品質・収量の安定化
株式会社PoliPoli(所在地:東京都千代田区、代表取締役:伊藤和真)は、インドネシアの非営利団体・Yayasan Pijar Masa Depan( 所在地:インドネシア ジャカルタ、代表理事:Cazadira Fediva Tamzil、以下 Pijar財団)と共同プロジェクト「FutureGen for Change」を立ち上げ、一年間にわたる実証実験を実施しました。
採択された6社のうち、2社に対し、PoliPoliが運営する寄付基金『Policy Fund』を活用し、スタートアップが持つソリューションと行政をつなげることで、持続可能な社会実装のモデルを構築しました。
実施の背景と目的
現代の社会が抱える課題は複雑で、行政(政府や自治体)だけの力では解決が難しくなっています。そのため、スタートアップやNPOといった民間の組織と協力することが欠かせません。
PoliPoliは、日本で積み上げてきた「政策をみんなでつくる(政策共創)」というノウハウを活かして、東南アジア(ASEAN)の国々で「行政と民間が一緒に社会課題を解決する仕組み(官民連携)」を広めることを目指してきました。このプロジェクトは、日本と東南アジアをつなぐ橋渡し役として、現場での課題解決(実証実験)の成果を政策の話し合いに反映させる、よい循環を生み出すことを目的としています。
本プロジェクトについて
採択された6社(インドネシア・ジャカルタ、2025年5月2日撮影)
「FutureGen for Change(フューチャー ジェン フォーチェンジ)」は、東南アジアが直面するヘルスケアや気候変動などの社会課題に取り組むプロジェクトです。スタートアップやNPOが持つ革新的なアイデアや技術を活かし、課題解決策の実現・普及を支援しています。
 
2024年12月から2025年12月までの約一年間にわたり、インドネシアの3都市(ボゴール、スマラン、パレンバン)を中心に以下の取り組みを展開しました。
1.
インドネシア地方自治体との政策連携: 現場のソリューションを制度に繋げるための協議
2.
アクセラレーション&コミュニティ構築: 社会起業家へのメンタリングとネットワーク提供
3.
デモデイの開催: 投資家・政策立案者に対するピッチ機会の創出
4.
『Policy Fund』による助成: 採択団体への資金提供および政策推進支援
採択団体による実証実験の成果
本プロジェクトでは6社を採択し、そのうち2社に『Policy Fund』を通じて資金提供と政策連携を組み合わせた支援を行いました。
1. 【保健・ヘルステック】PrimaKu(インドネシアのスタートアップ)
実証テーマ
インドネシアでは、子どもの発育が妨げられる「スタンティング(発育阻害)」が深刻な問題となっています。この課題に対し、地域の保健ボランティア(Kader/カデル)が使うアプリ「KaderKu(カデルク)」を導入しました。このアプリを使うことで、子どもの成長をリアルタイムで記録・追跡し、問題を早期に発見して対応できます。ボゴール市において、データをもとにした支援モデルが有効かどうかを検証しました。
https://primaku.com/
主な成果
導入拡大: 地域診療所(Puskesmas)5施設から25施設へ拡大
ユーザー数: 約1,200名のKaderが登録し、3,474名の子どもの発育データを追跡
医療連携: 小児科医による遠隔診察を導入し、438名が受診、364件の処方を発行
今後の展開
ボゴール市保健当局と連携し、他地域でもスケール可能なモデルとして運用定着を目指します。
 
コメント
Q1. プログラム参加前に直面していた課題
「KaderKuは、地域保健ワーカー(カダル)が子どもの成長モニタリングをデジタル化する取り組みを支援することを目的としています。しかし、デジタルリテラシーの水準が個人によって異なること、また個々のニーズに合わせた能力開発や継続的なトレーニングが必要なことから、普及・定着が依然として課題となっています」
Q2. 今後の展望・次のステップ
「今後は、実施フレームワークの改善、取り組みの拡大、そしてプログラムを支えるパートナーシップの強化に注力していきます」
2. 【農業・食料安全保障】Lokatani(インドネシアのスタートアップ)
実証テーマ
IoT技術と精密農業を活用して、都市部での農業における品質や収穫量の安定化を目指しました。具体的には、女性農家グループ(KWT/カーウーテー)を対象に、IoT技術で水耕栽培を自動管理する仕組みと、農業経営の知識を学ぶプログラムを組み合わせた「学習センター」モデルが効果的かどうかを検証しました。
https://lokatani.id/
主な成果
生産性向上: 収量がベースライン比で200%以上に増加
ロス削減: 最大90%あった作物ロスを0%に低減(7月以降継続)
効率化: IoT導入により、見回り・モニタリング時間を36.8%削減
自走化: トレーニングを受けた農家自身がワークショップを開催し、収益化を開始
コメント
Q1. プログラム参加前に直面していた課題
「FGCに参加する以前、Lokataniは、精密水耕栽培とIoTを活用した農業モデルを、より広いイノベーション・コミュニティのエコシステムの中でどう位置づけるかという点で課題を抱えていました。農家との現場での連携は順調でしたが、戦略的な枠組みの明確化、より強固なインパクト測定、そして協働による検証が必要でした。 プログラムへの参加とPoliPoliとのパートナーシップを通じて、体系的なメンタリング、エコシステムへの露出、そして価値提案を磨き、概念実証(PoC)を強化するための有益なフィードバックを得ることができました。このPoCを通じて、技術の普及はコミュニティへの関与と説得力のあるストーリーテリングと一体で進める必要があること、そして異なるセクターをまたいだ連携が信頼性と牽引力を大きく高めることを改めて確認しました。」
Q2. 今後の展望・次のステップ
「今後は、まずボゴールでのパイロットプロジェクトを再現可能なモデルとして拡大することを皮切りに、都市型農業のエコシステムを新たな都市へと広げていくことを目指します。それと並行して、戦略的パートナーシップの深化と測定可能なインパクトの強化を図り、より強靭で持続可能な農業システムの構築を推進していきます。」
今後の展望
今回のプロジェクトを通じて、「データをもとにした政策づくりの支援」と、スタートアップによる課題解決の有効性を、ASEAN地域で実際に示すことができました。
PoliPoliは今後も、ASEAN各国の政府機関・財団・企業とのパートナーシップを強化していきます。そして、地域の課題解決につながる政策プラットフォームの構築を目指してまいります。
パートナーシップ連携をご希望の方へ
PoliPoliでは、ASEAN地域での政策立案支援や実証事業に関心のある企業・団体様を募集しています。
Email: global@polipoli.jp(海外事業部 担当)
株式会社PoliPoli について
代表者:伊藤和真
所在地:東京都千代田区平河町2-5-3
設立:2018年2月
企業ミッション:行政の仕組みをつくりつづけることで、世界中の人々の幸せな暮らしに貢献する。
コーポレートサイト:https://www.polipoli.work/
事業内容:
政治に声を届けるウェブサイト『PoliPoli
行政に声を届けるウェブサイト『PoliPoli Gov
企業、団体向け「制作経営」のためのサポートサービス『PoliPoli Enterprise
政策情報メディア『政治ドットコム
社会課題解決のための寄付基金『Policy Fund
SIBを活用した地域課題解決のためのプロジェクト『自治体共創ファンド
「海外事業マネージャー候補」など、採用募集中です
https://herp.careers/v1/polipoli/j3ZCVBfl9Qps
https://polipoli.notion.site/PoliPoli-97249831893141dc968440811591fbe3