三菱重工業および国立大学法人京都大学は、「世界最高レベルGTCC(ガスタービンコンバインドサイクル)効率70%超級の高効率、カーボンニュートラルな燃焼技術の構築」、「ハードテック分野の次世代の人材育成」を推進すべく、「三菱重工 革新的燃焼ダイナミクス講座」(英語名:MHI Innovative Combustion Dynamics Laboratory)に関する産学共同講座を4月1日付で設置します。
世界的に電力需要は増加傾向にあり、電動化の進展や生成AIの普及に伴うデータセンターの拡大などを背景に、電力の安定供給と脱炭素の両立は各国共通の重要課題となっています。こうした状況の中で、ガスタービンは高効率かつ高い出力調整能力を有し、再生可能エネルギーを補完しながらCO2排出削減に貢献できる基幹電源として、その重要性を増しています。さらに将来は、水素などのクリーンな脱炭素燃料への対応を通じて、カーボンニュートラル社会の実現を支える中核技術となることが期待されています。
その根幹を担う要素の一つが燃焼技術です。高効率化と超低排出を同時に実現する高度な燃焼制御は、日本が長年にわたり強みを培ってきた分野であり、国際競争力の源泉でもあります。本分野への継続的な研究開発投資と次世代人材の育成は、日本のエネルギー産業の競争力強化と持続的発展に直結する重要な取り組みです。
本講座では、GTCC効率70%超級の革新的な技術の追求およびカーボンニュートラルな燃焼技術の実現に向けて、実機現象を再現できる燃焼試験装置を設置し、高度な計測技術と数値シミュレーションを用いて現象解明に取り組み、新コンセプトの燃焼技術の創出に挑みます。さらに社会実装に向けて、GTCCだけでなく、ロケットエンジン燃焼、超音速燃焼、レシプロエンジン燃焼などの幅広い燃焼研究も対象としていきます。この取り組みを通じて、学術的挑戦と社会的価値創出を同時に実現する重要な推進力となるとともに、ハードテック分野の次世代の人材育成にも貢献していきます。
三菱重工は、上記を通じて世界ナンバーワンの製品を生み出し続け、「Innovative Total Optimization(ITO)」で掲げる領域拡大と全体最適を進めていきます。
三菱重工 革新的燃焼ダイナミクス講座(MHI Innovative Combustion Dynamics Laboratory)
堀部 直人(京都大学大学院工学研究科機械理工学専攻 特定教授)
黒瀬 良一(京都大学大学院工学研究科機械理工学専攻 教授)
林 潤(京都大学大学院エネルギー科学研究科エネルギー変換科学専攻 教授)
GTCC効率70%超級の革新的燃焼技術の追求およびカーボンニュートラルな燃焼技術の実現を目指し、実機現象を再現できる燃焼試験装置の設置と各種計測・数値計算による現象解明および次世代の人材育成