2024年紅麹事案 厚生労働省健康・生活衛生局長を刑事告発

──法的根拠なき企業名公表──「断言できない」と自認した当日に225社を公表──公表は現在も継続中──

 

 

【緊急】

2026年3月30日現在 企業名公表は継続中である

法的根拠なき公表が開始された2024年3月28日から丸2年が経過した今も、225社の企業名は厚生労働省のウェブサイト上で公開され続けている。

被告発人は令和8年1月26日付の是正要求(内容証明郵便)に対しても何ら回答せず、公表を継続している。これは継続犯としての確定的故意の証拠である。

 

【本リリースの要点】

厚生労働省健康・生活衛生局長 大坪寛子氏に対する刑事告発状を東京地方検察庁・警視庁に提出した

告発罪名:公務員職権濫用罪(刑法第193条)

2024年3月27日の省庁間連絡会議において、食品衛生法第6条・第8条のいずれも適用できないことが行政内部で確認されていた

翌3月28日の有識者会議において、被告発人は「直ちに適用されるかはこの場では断言できない」「衛生管理の対象ではない」と自ら発言しながら、同日225社の企業名を公表した

被告発人は「その方たちも被害者という立場になるのかもしれない」と被害の発生を認識した上で公表を実施した——これは確定的故意の直接証拠である

企業名公表の判断根拠・検討経緯に関する行政文書が「保有していない」(厚生労働省発健生0617第10号)

● 企業名公表は2026年3月30日現在も継続中である——法的根拠なき不利益処分が2年以上にわたり継続されており、被害は拡大し続けている

告発人を含む全国で少なくとも6社は、企業名公表前に所管保健所へ適法に届出を行い、地元保健所から「食品衛生法違反ではない(自主回収の必要なし)」と正式に判断されていた。さらにこの判断は厚生労働省の食品リコール情報サイト上にも公式情報として掲載されていた。それにもかかわらず被告発人は企業名公表を強行した。

HACCPの原則ではリスク評価は製品ごとに個別に行われなければならない。被告発人による一律の企業名公表は、①厚労省が自ら構築した「保健所への届出制度」を、②「HACCP」という食品安全の根本原則を、行政自らが破壊した行為にほかならない。

紅麹原料を供給した小林製薬バリューサポート株式会社には食品衛生法違反による行政処分は行われていない。原料を供給した加害者が処分を免れ、その原料を使用した被害者側の事業者が企業名を公表されて社会的制裁を受けるという、加害者が守られ被害者が罰せられる構造が生じている。これは法の下の平等の観点からも著しく不均衡であり、公権力の恣意的行使を端的に示すものである。

行政文書に記録された事実のみによって、法的根拠なき公表が証明されている。科学的反論の余地はない

 

 

 

1.告発の概要

 告発人(株式会社薫製倶楽部代表取締役 森雅昭)は、厚生労働省健康・生活衛生局長 大坪寛子氏(以下「被告発人」)に対する刑事告発状を、東京地方検察庁および警視庁刑事部捜査第二課に提出した。

・被告発人 :厚生労働省健康・生活衛生局長 大坪寛子
・告発罪名 :公務員職権濫用罪(刑法第193条)
・提出先

:東京地方検察庁(〒100-8903 東京都千代田区霞が関1丁目1番1号)

 警視庁刑事部捜査第二課(〒100-8929 東京都千代田区霞が関2丁目1番1号)

・告発日 :令和8年3月27日

 

 

 

2.告発に至った経緯

 令和6年3月27日、厚生労働省は省庁間連絡会議を開催した。同会議の参考資料6「食品衛生法上の権限について」には、食品衛生法第6条違反に基づく処分権限の整理とともに、第8条の指定成分以外で健康被害情報が生じた場合の事業者報告義務は課せられていないことが明記されていた。すなわち被告発人らは、翌日の企業名公表に先立ち、食品衛生法第6条および第8条のいずれも本件に適用できないことを、行政内部で明確に認識していた。

 ところが翌令和6年3月28日、被告発人は有識者会議(薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会新開発食品評価調査会等)において、以下の発言を公式の場で行いながら、同日中に225社の企業名を公表した。

〔有識者会議における被告発人の発言〕(2024年3月28日議事録より)

「衛生管理の対象に当たりますよというところではありませんで、副反応が出ているかですとか、そういったことを総合的に判断して6条2号に該当するかどうかという判断をさせていただいた上での話になるので、直ちに適用されるかということはこの場では断言できないということになります。」

「各企業さんたちに御自分の製品がどういう配分になっているかということを確認していただき、該当するのであれば、その方たちも被害者という立場になるのかもしれませんが、御協力ベースの話ではございますが、その報告をいただきたいということです。」

 

 すなわち被告発人は、食品衛生法第6条第2号の適用について「断言できない」にとどまらず、「衛生管理の対象に当たらない」と積極的に否定しながら、かつ対象企業の中に「被害者という立場」となる者が出ることを認識した上で、当日中に企業名公表を実施した。これは確定的故意の直接証拠である。

【行政文書によって確認された事実】

▶ 令和6年3月27日の省庁間連絡会議参考資料6:食品衛生法第6条・第8条の不適用を行政内部で自認

▶ 令和6年3月29日:52社に対し「食品衛生法第6条第2号に該当しない」旨を通知(企業名公表の翌日)

 → 令和6年4月5日:さらに173社に対し同様の非該当通知(厚労省食品監視安全課長が面談で認めた事実)

▶ 企業名公表の判断根拠・検討経緯文書が「保有していない」(厚生労働省発健生0617第10号)

▶ 小林製薬第2報(令和6年3月25日):食品用紅麹原料(約9.2トン)について「当社の想定していない成分は含まれていないことを確認済み」と公式発表——企業名公表の3日前に安全確認済み

▶ 告発人を含む少なくとも6社が、所管保健所から食品衛生法第6条第2号違反の認定なく「その他」として処理されていた(自主回収届出書群による)

 

 

 

3.法的根拠なき公表が意味すること

 食品衛生法上の権限が存在しないことを行政内部で確認していながら、有識者会議の審議を経ることなく同日中に225社の企業名を公表するという行為は、単なる行政判断の誤りではない。

 公文書管理法第4条は「行政機関の職員は、行政機関における経緯を含む意思決定に係る文書を作成しなければならない」と義務付けている。この義務に照らすと、記録の不存在は以下のいずれかを意味する。

 ① 文書を作成しなかった → 公文書管理法第4条違反の疑い

 ② 作成したが廃棄した  → 同法違反の疑い

 ③ そもそも根拠審査を行わなかった → 職務懈怠

国民の税金で運営される行政機関が、法的根拠の不存在を自認しながら225社の企業名を公表し、その判断根拠を一切記録していない。被害の発生を事前に認識しながら公表を強行し、さらに2年以上にわたって継続しているこの行為は、刑法第193条(公務員職権濫用罪)の構成要件に該当すると考えられる。

 

 

 

4.企業名公表は現在も継続中——継続する犯罪行為

 告発人は被告発人の行政能力を問題にしているのではない。本件の核心は、食品衛生法上の権限が存在しないことを行政内部で確認し、有識者会議において「断言できない」「衛生管理の対象ではない」と自ら表明し、かつ「被害者という立場になるのかもしれない」と被害発生まで認識しながら、同日中に225社の企業名を公表したという、確定的故意による公権力濫用の問題である。

 有識者会議議事録・省庁間連絡会議参考資料・行政文書開示決定通知書という一次資料のみによって、法的根拠なき公表が証明されている。科学的な反論の余地はない。

── 企業名公表の継続という「現在進行形の犯罪」 ──

告発人は令和8年1月26日付内容証明郵便により是正を求めた。しかし被告発人は何ら回答せず、企業名公表を2026年3月30日現在も継続している

被告発人は令和6年3月28日の有識者会議において「被害者という立場になるのかもしれない」と述べ、被害の発生を明確に認識していた。その認識の下で公表を実施し、令和8年1月に再度告知を受けた後もなお継続している。

刑法上の故意は結果の発生を認識しながら行為を継続することで足りる。本件は確定的故意による継続犯である。

 

 

 

5.告発人について

 告発人(株式会社薫製倶楽部代表取締役 森雅昭)は薬剤師であり、小林製薬製紅麹原料を自社製品に使用していた当事者企業として本事案により直接的な事業上の損害を被っている。告発人の製品(5P-D・B株)は全37ロットについてプベルル酸(PA)が検出されておらず、所管の岡山県保健所は食品衛生法違反の認定を行わなかった。告発人は行政判断によって損害を受けた当事者として、その判断の根拠を公文書に基づいて検証する公益的調査を行うものである。

 

 

 

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