Piece of Syriaは、アサド政権が崩壊し、新しい局面にあるシリアで「避難先から帰ってきた子どもたちが、シリアの学校に戻るための母国語教育」を開始します。 |
特定非営利活動法人Piece of Syria(大阪市)は、「シリアをまた行きたい国にする」ことを目標に、未来の平和と復興を担うシリアの子どもたちに、教育を届ける国際協力NGOです。 新学期が始まる9月から、避難先から帰ってきた子どもたち300名の子どもが、アラビア語を中心にした授業と心のケアを受け、学校に復帰するための補習校を開始します。この補習校を継続的に運営するために「パートナー会員(月1000円からの月額寄付会員)」様を募集するキャンペーンを開始します。 |
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■Piece of Syria パートナー会員募集 特設ウェブサイト | |||||||||
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募金の方法・支援の使途など詳細はこちらから | |||||||||
https://congrant.com/project/pieceofsyria/17557 | |||||||||
今なお続く人道危機:新政権下で帰還が進む中で | |||||||||
2011年3月にシリア危機が始まってから14年。戦争前は、無料で質の高い教育を受けることができたシリアでしたが、一時期、就学率は6%まで低下した時期・地域が出るほどの状況になりました。 2024年12月、アサド政権の崩壊という大きな転機を迎え、歓喜と安堵が広がったものの、残された課題は多岐に渡ります。14年もの戦争によって、食料・医療・水・電気などのインフラが破壊されました。経済制裁の解除も進みつつあるものの、人口の約7割に当たる約1,670万人が人道支援を必要としています。一方で、国連が必要だとする支援のうち、15%の予算しか集まっていない状況です。 独裁政権がなくなって半年が経った今も、シリアは「世界最大の人道危機」が続いているのです。 |
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”母国”なのに、言葉がわからない:変わるニーズ | |||||||||
国外で生まれ育ったシリアの子どもたちの大半は、避難先の国の言語が第一言語となり、シリアの歴史や文化を学ぶ機会もありませんでした。トルコだけでも、70万人がトルコで生まれており、彼らはトルコ語で、トルコの教育カリキュラムを学んでおり、アラビア語の読み書きができません。 | |||||||||
UNHCRは、2025年に国外から100万人がシリアに帰還する、と予想しています。しかし、母国語であるアラビア語や、シリアの教育カリキュラムを学んだことがない子どもたちが、シリアの学校に戻ることは非常に困難です。 | |||||||||
新政権は、学校の修復と運営について、積極的に進めていこうとしています。そこで、私たちNGOの役割として、シリアに帰還した子どもたちが学校に円滑に戻ることができるようにするための支援が必要とされています。 | |||||||||
母国語を学び、学校に戻るための補習校を創る | |||||||||
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補習校の運営には、先生の人件費、教科書、水道光熱費、心のケアのアクティビティなど、1人あたり月約3,000円の費用がかかります(1日あたり約100円)。 この支援は、子ども1人が学習できる環境が生み出すだけでなく、先生たちの安定的な雇用にもつながります。現在のシリアでは、先生が教師の給与だけでは生活することが厳しい状況にあります。 |
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補習校で教育を受けた子どもたちの声(トルコでの成果) | |||||||||
前は文字も書けなかったけど、今は教科書も読めるし、先生の話もよくわかるようになったよ。 | |||||||||
読み書きができるって、すごくうれしいことなんだ。 | |||||||||
勉強って楽しいって初めて思えたし、学校に行くのが楽しみになった。 | |||||||||
ここで過ごした時間は、僕にとって宝物です。 (アミールくん、8歳) | |||||||||
小さい頃はアラビア語の文字が読めませんでした。 | |||||||||
でも、補習校で学んでから、読むことも書くことも、話すことも楽しくなり、自信がつきました。 | |||||||||
アラビア語は私にとって、家族や祖国とつながる大切なものです。 | |||||||||
言葉を学ぶことで、シリア人としての誇りを持てるようになったと感じています。 勉強が好きになり、将来の夢もできました。 もっと多くの子どもたちが私のような経験ができますように!(ガザール、12歳) |
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Piece of Syria について | |||||||||
戦争によって教育の機会を失ったシリアの子どもたちへの教育を届け、平和構築・復興を担う人材を育成するために、2016年に設立されました。戦争の長期化を受けて、継続的な支援の必要性を鑑み、2021年に「シリアをまた行きたい国にする」というビジョンを定め、NPO法人化を行いました。 | |||||||||
日本国内において、課題ではなく魅力を伝えることを重視し、支援活動だけでなく平和について考える機会を提供することで、「未来の平和をつくる新しい世代」の育成を目指しています。 | |||||||||
2023年にはNewsweek日本版「世界が尊敬する日本人 100」に代表が選出され、2024年にはForbes Japanの『いま注目すべき50のNPO』にも選ばれました。 | |||||||||
新学期が始まる9月から、避難先から帰ってきた子どもたち300名の子どもが、アラビア語を中心にした授業と心のケアを受け、学校に復帰するための補習校を開始します。
この帰還によって、子どもたちを取り巻く状況が大きく変わっています。
補習校では、新学期が始まる9月から、300名の子どもが週5回通い、アラビア語を中心に3時間の授業を実施します。
補習校の運営には、先生の人件費、教科書、水道光熱費、心のケアのアクティビティなど、1人あたり月約3,000円の費用がかかります(1日あたり約100円)。
アラビア語は私にとって、家族や祖国とつながる大切なものです。