日刊工業新聞社(代表取締役社長:神阪拓 本社:東京都中央区)は、書籍『今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい鍛造加工の本 新版』(篠崎吉太郎著)を発売します。鍛造は、固体の金属を工具や金型などを用いて打撃し、部品にする加工技術です。成形性を確保するため素材を加熱して軟らかくする熱間鍛造で始まりましたが、やがて室温のまま加工する冷間鍛造技術が開発されると、わが国でも1960年頃から自動車産業を中心にこの方式が広まっていきます。冷間鍛造技術は、産業立国として日本の地位向上に貢献したとも言われています。
•つぶして強くすることで薄肉・中空構造にできる!
つぶして強くすることで薄肉・中空構造にできる!
鍛造は、塑性加工技術の一種に分類されます。そのメリットは生産効率が高く、高強度で高靭性が得られる点です。金属を構成する結晶組織が、鍛造加工の際につぶれて引き延ばされることで、製品形状に沿った鍛流線(メタルフローライン)が生成されるためです。これにより薄肉化や中空構造が可能になり、材料費の低減が図れるほか、従来は別々だった部品をワンショットで成形することもできます。
加工精度も、従来は鋳造加工と切削加工の中間と言われてきましたが、近年では後加工を必要としないほどの高精度を実現しています。その結果、小型・軽量・高品質・複雑一体形状などの部品を多量生産でき、加工費の低減にも寄与しました。
•高品位加工のメカニズムをやさしく絵解きで解説!
高品位加工のメカニズムをやさしく絵解きで解説!
本書では、高付加価値化と生産性向上の実現に向けた鍛造加工のメカニズムを平易に紐解きます。材料・金型(工具)・機械という成形3要素の現況と高度化の方向などを親しみやすく、わかりやすく絵解きで紹介します。
同じ塑性変形を利用するプレス・板金加工との違いや機能をやさしく解説。高品位加工への対応も、根拠とデータに基づき説明します。産業技術総合研究所で長年研究を率いてきた著者が「鍛造加工」の魅力とすばらしさを伝え、13年ぶりに内容刷新しました。
第6章 トラブルシューティング、困ったときの道しるべ
国際冷間鍛造グループ(ICFG)名誉会員
1938年愛媛県生まれ。1962年愛媛大学工学部機械工学科卒業し、通商産業省工業技術院機械試験所(現産業技術総合研究所)入省。1998年に退職後、次世代金属・複合材料研究開発協会に所属。2001年に産業技術総合研究所契約職員に復職し、2010年から客員研究員。2014年から現職。工学博士(横浜国立大学)。
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