海和(ハイヘ)製薬株式会社(中国 Haihe Biopharma Co., Ltd.、以下「Haihe Biopharma」の子会社、東京都港区、以下「当社」)は、新規分子標的抗がん剤であるPI3Kα阻害剤「ハイツエキシン(R)錠10 mg」(一般名:リソバリシブメシル酸塩水和物、以下「リソバリシブ」)について、「がん化学療法後に増悪したPIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞癌」の効能・効果で、本日厚生労働省より製造販売承認を取得しましたことをお知らせいたします。
今回の承認は、単群・非盲検の多施設国際共同第II相試験(CYH33‐G201試験)において得られた有効性および安全性のデータに基づくものです。CYH33‐G201試験では、化学療法歴のあるPIK3CA遺伝子変異陽性の卵巣明細胞癌患者を対象に、リソバリシブ40 mgを1日1回空腹時に経口投与しました。主要評価項目である独立画像判定による奏効率(ORR)※は、有効性評価対象84例で34.5%(95%信頼区間:24.48-45.69)でした。
また、リソバリシブのコンパニオン診断薬となる、PIK3CA遺伝子変異を検出する体外診断用医薬品「AmoyDx(R) PIK3CA 変異検出キット」については、株式会社医学生物学研究所(本社:東京都港区、代表取締役社長:伊藤浩毅)が製造販売承認を申請し、3月5日付で承認を取得しています。
なお、2025年10月にHaihe Biopharmaと大鵬薬品工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林将之、以下「大鵬薬品」)との間で締結しましたリソバリシブの開発・製造・販売に関する独占的ライセンス契約に基づき、今後、大鵬薬品が日本におけるリソバリシブの情報提供活動および販売を行います。
当社は、リソバリシブが卵巣明細胞癌患者さんの新たな治療選択肢の一つとして、貢献できるよう努めてまいります。
本試験は、化学療法歴のあるPIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞癌患者を対象に、リソバリシブの有効性および安全性を検討することを目的とした単群・非盲検の第II相試験です。主要評価項目は独立画像判定による奏効率で、副次評価項目は治験責任医師の評価による奏効率(ORR)※、奏効期間(DoR)※、疾病制御率(DCR)※、無増悪生存期間(PFS)※、安全性などです。本試験は日本及び中国の39施設で実施されました。
本試験の詳細は臨床研究等提出・公開システムJRCT(Japan Registry of Clinical Trials)をご覧ください。
卵巣癌は2022年に世界で約32万件が新たに診断され、婦人科癌の中で3 番目に多く、女性の主要な癌死因の一つとされています[1]。日本では、卵巣癌の登録数が2023年に16,590人と報告されています[2]。卵巣明細胞癌は上皮性卵巣癌の組織型の一つであり、日本では卵巣癌の約21.9%を占めます[3]。卵巣明細胞癌ではPIK3CA遺伝子変異の割合が高く、約30%~40%の症例で認められており[4][5]、この頻度に基づく推計では、PIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞癌の患者数は年間650~950人程度と想定されます。卵巣明細胞癌は治療選択肢が限られる希少癌であり、新たな治療法の開発が求められています。
リソバリシブは、Haihe Biopharmaが創製した強力かつ選択性の高い低分子のPI3Kα阻害剤です。リソバリシブは、PI3KαのATP結合部位に結合し、キナーゼ活性を阻害することで、PI3Kシグナル伝達経路の下流分子であるAKTのリン酸化を阻害すること等により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています[6]。また、非臨床試験においてPIK3CA変異を有するがんモデルで強力な抗腫瘍効果が示されており、臨床試験でも管理可能な安全性プロファイルとともに、PIK3CA変異を有する様々な進行性固形腫瘍に有効である可能性が示唆されています。リソバリシブは現在までに世界で承認された例はなく、日本では2025年6月、希少疾病用医薬品の指定を受けています。
Haihe Biopharmaは中国上海に本社を置き、日本と米国に研究開発拠点を有する研究開発主導のグローバル製薬企業であり、主に革新的な抗がん薬の開発に注力しています。創薬、開発、製造、商業化にわたるend-to-endをカバーしており、世界中のがん患者に効果的な治療選択肢を提供することを目指しています。新薬の開発経験が豊富な専門家が数多く在籍する研究開発企業として、グローバルな視点を持った経営陣が研究開発チームとともに革新的な医薬品開発に取り組んでいます。
海和(ハイヘ)製薬株式会社はHaihe Biopharmaの子会社として2021年に設立された日本の研究開発拠点です。今回承認取得したリソバリシブは、2024年6月に承認取得したMET阻害剤「ハイイータン」に続き国内2品目目となります。当社はHaihe Biopharmaの豊富なパイプラインを導入し、抗がん剤の開発を進め、日本のがん患者さんの治療に貢献してまいります。
大鵬薬品は、大塚ホールディングス株式会社の事業会社で「私たちは人びとの健康を高め 満ち足りた笑顔あふれる 社会づくりに貢献します。」を企業理念とし、「がん」、「免疫関連疾患」の2領域に注力する研究開発型のスペシャリティファーマです。特にがん領域においては、国内におけるリーディングカンパニーの一つとして知られており、グローバル化も積極的に推進しています。がん領域以外におきましても生活の質の向上に貢献できる製品を販売しています。また、コンシューマーヘルスケア事業でも生活者志向を第一に愛情豊かな暮らしを支える商品づくりに注力しています。大鵬薬品の詳細については、https://www.taiho.co.jpをご参照ください。
製品名ハイツエキシン(R)錠10 mg一般名リソバリシブメシル酸塩水和物効能又は効果がん化学療法後に増悪したPIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞癌用法及び用量通常、成人にはリソバリシブメシル酸塩として1回40 mgを1日1回空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
通常、成人にはリソバリシブメシル酸塩として1回40 mgを1日1回空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
[3]. 川名敬.日本産科婦人科学会婦人科腫瘍委員会報告.2021年度患者年報.日産婦誌.2023;75:1643-98.
ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日時点の情報です。
ニュースリリースに含まれる医療用医薬品や開発品に関する情報はプロモーション、広告、医療上のアドバイスを目的としたものではありません。