一般財団法人日本規格協会(本部:東京都港区、理事長:朝日弘)は、2026年3月23日に自動車用電気・電子機器の環境条件及び試験に関する日本産業規格(以下、JISという。)を発行いたしました。
 車両に搭載される電気・電子機器の信頼性を支える国際標準「ISO 16750」シリーズのうち、特に設計・開発の現場で早期のJIS化が求められていた「第2部:電気負荷」を、国内市場のニーズに応え、シリーズの他パートに先駆けてJISとして制定いたしました。
 
自動車部品-電気・電子機器の環境条件及び試験法-第2部:電気負荷
Road vehicles-Environmental conditions and testing for electrical and electronic equipment-Part 2:Electrical loads
税込価格:9,460円 A4判 42頁
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【制定の背景】
 現在、自動車業界では、CASE(Connected(コネクテッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化))と呼ばれる新たな領域での技術革新が進んでいます。それに伴い、車両に搭載される電気・電子機器の数が飛躍的に増加しており、その品質評価規格の整備は急務となっています。
ISO 16750シリーズとは
 国際標準「ISO 16750」シリーズは、全5部構成で、製品の取り付け位置や用途に応じた適切な試験条件を規定しています。今回第2部であるJIS D 1626-2発行を皮切りに、以下のシリーズについても順次JISの発行を予定しています。
 
第1部:一般(用語定義、取付位置による分類など):2026年度発行予定
第2部:電気負荷(電圧試験、絶縁抵抗など):2026年3月23日発行
第3部:機械負荷(振動、衝撃、落下など):2027年度発行予定
第4部:気候負荷(温度、湿度、塩水噴霧など):2027年度発行予定
第5部:化学負荷(油脂類や薬品類への耐性など):2027年度発行予定
 
 第2部では、電気・電子システム及びコンポーネントが、自動車内部又は外部へ取り付けられたときの影響を与える電気負荷を記載し、それに対応する試験手順及び要求事項について規定しています。
図1 ISO16750シリーズ全体像
 
【主な制定のポイント】
1.電源変動への適応
 エンジン始動時の電圧降下や、オルタネーター作動時の電圧変動に対する動作の確認。
2.電気的保護機能
 バッテリーの逆接続や過電圧が発生した際の保護性能の評価。
3.安定性の確認
 発電機などから電源ラインに紛れ込む電圧の乱れ(ノイズ)や瞬時停電が機器に与える影響の確認。
 
【期待される効果】
 第2部では、自動車部品の電気・電子機器の評価について、国内外のサプライチェーン間での評価仕様の解釈の相違を減らし、円滑な製品開発を支援することが期待されてます。また、ISO16750シリーズ全体を網羅的に整備することで、共通の基準による品質確認を可能とし、試験の重複を避けた効率的な製品開発に寄与するとともに、日本の自動車産業における品質保証体制のさらなる強化が期待されています。
 
 
●日本規格協会(JSA)グループについて1945年12月に、標準化および管理技術の開発、普及、啓発などを目的に設立された、一般財団法人日本規格協会を中核とするグループです。我が国の総合的標準化機関として、当グループでは、JIS、国際規格(ISO・IEC規格)、JSA規格の開発、JIS規格票の発行と販売、国際規格・海外規格の頒布、多彩なセミナーの提供、ISO 9001やISO 14001をはじめとする各種マネジメントシステムの審査登録、各種サービスに関する認証、マネジメントシステム審査員などの資格登録、品質管理検定(QC検定)といった多様な事業に取り組んでおります。