複数年にわたる長期相談データを分析。新品か中古かの判断が、工事・配線・回線設計の確認より前に立ち上がる実態が明らかになった
株式会社ベルテクノスが運営するOA機器・通信機器の情報サイト「OFFICE110」は、2022年11月19日から2025年10月17日までの複数年にわたるビジネスフォン関連の相談記録を対象に、新品・中古の検討実態を調査しました。
 
その結果、「新品」言及は65件、関連相談の50.0%を占め、商談の出発点が機能比較ではなく「新品か中古か」の判断に置かれている実態が確認されました。
これは単なる電話機選びの話ではなく、中小企業の業務継続に直結する問題です。
 
詳細な調査結果(グラフ付き)は、OFFICE110公式サイトで公開しました。
 
「新品」言及は65件、関連相談の50.0%。ビジネスフォン商談の初期段階で、機能比較より先に新品か中古かが検討されていた。
実際の相談では、本体価格だけでなく、工事・配線・主装置・光電話・番号維持が同時に論点化していた。
コストを抑えたい時代ほど、価格だけで判断すると、見えない工事条件や保守条件で導入が止まりやすい。
■ 調査背景
近年、中小企業では設備投資の見直しやスマホ活用の進行を背景に、ビジネスフォン導入時の判断軸が複雑化しています。一方で、現場では「価格だけを見ればよい」「中古は危険」「スマホで代替できる」といった見方も残っています。
OFFICE110は、こうした思い込みと実態の差を検証するため、複数年の相談内容をもとに長期相談データを分析しました。
■ 調査結果1:「新品」言及は65件・50.0%、商談は“機能比較”より前に始まっていた
調査では、ビジネスフォン関連相談のうち、「新品」に関する言及が65件確認され、関連相談の50.0%を占めました。同時に、中古比較工事・設置条件主装置回線・光電話条件番号維持といった周辺論点も高頻度で確認されました。
 
ビジネスフォン相談では、本体価格より工事・配線条件が導入判断を左右していた。
この結果は、導入判断が単純な機能比較では完結していないことを示しています。新品を選ぶか、中古を検討するかという判断は、本体価格の差だけでなく、既存設備や運用条件との整合によって左右されていました。
 
■ 調査結果2:新品検討時に同時に現れるのは「工事」「主装置」「回線」だった
新品言及のある相談では、工事・設置条件54件主装置・機器構成53件回線・光電話条件52件番号維持49件が同時に確認されました。
 
これは、新品の導入判断が「新品のほうが安心かどうか」だけでなく、「今の回線をそのまま使えるか」「既存番号を残せるか」「主装置の構成が合うか」といった現場条件に強く結びついていることを示しています。
 
価格比較だけでは見えないのが、工事費・配線費・設定費である。
 
ビジネスフォン導入では、本体費用よりも、工事・設定・配線の条件で見積もりが変動するケースがあります。特に、光電話の契約内容、同時通話数、FAX運用、代表番号の維持は、導入可否そのものに影響します。
■ 調査結果3:相談記録からは“価格不安”より“条件不透明”が読み取れた
実際の相談記録では、次のような声が確認されました。
「新品だと高かったので、中古でどのくらいでいけるか見積もりをしていただきたいと思っています。」
「今使っている回線、業務用の電話に切り替えたら全く関係なくなる感じになるのですか。」
これらの記録から見えるのは、単なる価格不安ではなく、何が本体費用に含まれ、何が別途工事になるのかが分かりにくいという構造です。
 
中古の成否は価格の問題ではなく、保証や主装置条件、保守体制の問題として現れていました。
また、スマホ化が進んでも、代表番号、FAX、取次ぎ、内線転送といった固定電話由来の業務要件は依然として残っています。
 
スマホ化が進んでも、固定電話の業務要件は依然として残っていた。
■ 調査の示唆
今回の結果は、ビジネスフォンの検討が「どの機種がよいか」より前に、「新品か中古か」「今の設備をどこまで残せるか」という段階で始まっていることを示しました。
これはビジネスフォン業界に限らず、中小企業の通信設計、設備投資判断、業務継続のあり方に関わる問題です。人手不足が進む中、電話対応の設計ミスはそのまま現場負担になります。
 
監修者コメント
株式会社デジコンnet 代表取締役 登 雄三
工事担任者(AI・DD総合種) / 電気工事士
今回のデータを公開した背景には、価格だけで判断した結果、導入後にトラブルが顕在化するケースを減らしたいという考えがあります。ビジネスフォンは本体を入れ替えれば終わる設備ではなく、回線、配線、主装置、番号維持、FAX運用、保守体制まで含めて初めて実用になります。

私は2010年に株式会社デジコンnetを設立し、神戸を拠点に、全国でビジネスフォン、複合機、防犯機器、電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築に携わってきました。2023年には名古屋にも拠点を設けていますが、地域を問わず共通しているのは、現場条件を無視した提案が結果として利用企業の負担になるという点です。

コストを抑えたい時代ほど、見えない工事条件や保守条件で失敗しやすくなります。一次情報を公開することで、中小企業がより現実的な判断を行える環境を整え、業界全体の不透明さを減らしていくことが重要だと考えています。
 
▼本調査の完全版レポート(詳細グラフ・解説)はこちら
https://office110.jp/phone/knowledge/basic/business-phone-new-or-used/
 
会社概要・問い合わせ先 
会社名: 株式会社ベルテクノス
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