| みなさまとともにすべてのいのちが輝く世界を実現したく、ぜひお声とご協力を! |
| いのち会議は2025年10月11日に大阪・関西万博会場内にて「いのち宣言」および「アクションプラン集」を発表いたしました。本リリースは いのちを「しる」【宣言5-4】感性と知性を使っていのちの意味をさぐりながら共通善に向かってともに歩もうへのアクションプランの1つをご紹介するものです。ご興味ございましたら、ぜひお問い合わせください。 | |||
| 科学の知と人びとの経験、スピリチュアリティ、哲学、宗教など、科学以外の知と科学の知を組み合わせることによって、何を大切にするかという基準にもとづく賢明な意思決定を行い、共感と結束と包摂を強め、すべての人のいのちが開花する社会を築こう | |||
| 科学がますます重視される今日の世界において、多くの人びとは理解の手段として科学のみに頼りがちです。しかし、「いのち」や「よく生きるとは何か」という問いには、科学、スピリチュアリティ、哲学、宗教、個人の経験といった多様な知見に耳を傾け、価値を見出す全体論的なアプローチが必要です。 | |||
| たとえば、科学は環境問題やその解決策を探ることはできますが、それ自体で問題を解決し、すべての人にとって持続可能な未来を保証することはできません。その対応は、私たち人間が世界について抱く動機や信念に基づく意思決定と行動にかかっています。人びとは、自らの世界における位置や目的、他者を思いやる責任、そしてすべてのいのちの価値について、宗教的・非宗教的な多様な信念を抱いています。こうした信念と向き合うことは、人間の動機を科学的データと対話させ、未来への道を切り開く有意義な議論につながります。 | |||
| 科学はまた、教育や農業、医療や福祉など、あらゆる分野で人間を支援する人工知能やロボット技術の開発をもたらしました。しかし、経済成長だけを目的にこれらの技術を解き放てば、搾取や有害な利用がなされるリスクが生じます。こうしたリスクを避けるためには、科学と並行して、神学的・哲学的な考えや人間の価値観に基づいた倫理原則を開発する必要があります。人間の尊厳・価値・関係性を肯定する思いやりと公平性に基づくAI の活用には、「いのち」の本質と目的、人間とAI の違い、そして社会とすべての人間が繁栄するために必要な条件を理解することが不可欠です。 | |||
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| 英国のケンブリッジにある「ファラデー科学と宗教研究所」は、科学と宗教の相互作用に対する人びとの理解を深めることを通じて、学際的な深い議論と、繁栄する共同体づくりに必要な知恵を引き出すことを目指しています。そのために、学術的に厳密な研究、一般向けの啓発活動、教育、トレーニング、教育資源の作成などを行っています。 | |||
| この活動の重要な柱として、同研究所は、将来、社会課題を解決する鍵を握るこどもや若者に焦点を当てたプログラムを実施しています。若者は教室のカリキュラムを超えた世界についての大きな学際的な問いを探求する機会に恵まれておらず、特に科学と宗教的世界観との対話においてはその傾向が顕著です。その結果、誤解や分断が生まれ、社会課題への建設的な関わり方が制限される恐れがあります。科学と宗教という2つの視点から「いのち」について考えることを促すことで、若者は自らの考えを内省し、表現する機会を得るとともに、他者に耳を傾け、賢明で敬意ある意思決定を行う地球市民としての資質を育むことができます。 | |||
| この分野における同研究所の経験から、若者を最もよく支援できるのは、科学者、宗教指導者など熱意ある専門家との直接的な対話、それに加えて、教師や関係する宗教指導者、その他影響力ある人物による揺るぎない支援です。2013年以降、青少年および学校向けプログラムは、学校、教会、フェスティバル、その他の教育現場で 1,400回以上のインタラクティブなセッションを実施し、46,500人以上のこどもたちが信仰を持つ科学者、宗教指導者、神学者らとともに大きな問いを探求する場を提供してきました。多くの教育関係者は、これらのセッションが若者の探究心を解き放ち、思考を深めることに感銘を受けています。 | |||
| また、これまでに6,400人以上の教育者をトレーニング・支援し、教員養成課程における関心も高まっています。授業の教材には、気候変動、生命倫理、人種差別といったテーマや、科学の本質・力・限界についての内容が含まれています。 | |||
| 今後の行動計画として、同研究所は、これまでの活動をさらに発展させ、自身の活動を最新の科学的進展やそれに関連する社会的課題に適用していきます。また、英国における科学と信仰の対話を取り入れた教育に関する知見と提言を、文化的背景に配慮した形で他地域にも展開することを予定しています。 | |||
| そのための手段となるのが、教育者向けウェブサイト(www.faradayeducators.com)です。たとえば、ブラジルにおいて若者が信仰と科学への好奇心を育めるよう、ブラジル・キリスト教科学者協会(ABC2)と連携して新たなプロジェクトを支援する予定です。 | |||
| いのち会議は、ファラデー研究所をはじめとしたさまざまな研究組織と連携し、科学的知識とともに、個人の経験、スピリチュアリティ、哲学、宗教など、多様な知のあり方を対話的に探求していきます。そうした探究を通じて、人びとが「いのち」の尊さを深く理解し、大切にする姿勢を育んでいくことを目指します。 | |||
| 【参考情報】 | |||
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・The Faraday Institute for Science and Religion, Cambridge https://www.faraday.cam.ac.uk/ |
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| 本記事に関する問い合わせ先 | |||
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いのち会議 事務局、大阪大学 社会ソリューションイニシアティブ(SSI) 特任助教(常勤) 宮崎 貴芳(みやざき たかよし)、教授 伊藤 武志(いとう たけし) TEL: 06-6105-6183 E-mail: ssi2@ml.office.osaka-u.ac.jp ※取材の申し込みにつきましてはお気軽にご連絡ください。 |
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