学校には存在しない教科を、町の本屋さんが教えてくれた。『夕暮れに夜明けの歌を』『文化の脱走兵』の著者が贈る、最新エッセイ集『背表紙の学校』(奈倉有里著)が本日発売となりました。

著者の奈倉さんはロシア文学研究者・翻訳者で、これまでにもスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『亜鉛の少年たち』やミハイル・シーシキン『手紙』、サーシャ・フィリペンコ『理不尽ゲーム』『赤い十字』などの訳書や、第32回紫式部文学賞を受賞した『夕暮れに夜明けの歌を』をはじめとする書籍を刊行しています。2025年には第18回「わたくし、つまりNobody賞」、エッセイ集『文化の脱走兵』で第76回読売文学賞と第2回生きる本大賞の三賞を受賞。本読みたちが、いまもっとも注目している著者による、待望の新刊です。

ロシア語を学ぶために単身ロシアへ留学し、日本人として初めてゴーリキー文学大学を卒業した奈倉さんの原点は、幼いころに町の本屋さんで背表紙を眺め、本への憧れを募らせた日々でした。表題作には、第二の「学校」でもあった本屋さんたちへの感謝の気持ちが込められています。

本書の最後に収められた一篇「不安なときを越えて」では、不安が立ち込める息苦しい時代において、詩や文学を通じて人々とつながりあう喜びが綴られています。

私たちは家で、列車で、道端で、詩を読んだり聴いたり思い返したりしながら、ひそかに世界の声に共鳴し続ける。どこかからきた声は一瞬にして私のものになり、いつまでも残りながら、同時にほかのすべての人のもとに戻っていく。また誰かが、この不安なときを越えられるように。

不安な時代だからこそ、救ってくれる本と記憶がある。

明日がきっと大丈夫になる、心の明かりを灯してくれるエッセイ集です。

・日時:3月20日(金・祝)18:00~・会場:青山ブックセンター本店(表参道駅より徒歩8分)

『背表紙の学校』『IDOL』W刊行記念トークイベント

奈倉有里(なぐら・ゆり)1982年、東京都生まれ。ロシア文学研究者、翻訳者。2008年、ロシア国立ゴーリキー文学大学を日本人として初めて卒業する。東京大学大学院修士課程を経て博士課程満期退学。博士(文学)。2022年、『夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く』で紫式部文学賞、『アレクサンドル・ブローク 詩学と生涯』でサントリー学芸賞受賞。2025年、『文化の脱走兵』で読売文学賞、生きる本大賞受賞。同年、わたくし、つまりNobody賞受賞。主な訳書に、ミハイル・シーシキン『手紙』、サーシャ・フィリペンコ『理不尽ゲーム』『赤い十字』、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『亜鉛の少年たち アフガン帰還兵の証言 増補版』ほか多数。

1982年、東京都生まれ。ロシア文学研究者、翻訳者。2008年、ロシア国立ゴーリキー文学大学を日本人として初めて卒業する。東京大学大学院修士課程を経て博士課程満期退学。博士(文学)。2022年、『夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く』で紫式部文学賞、『アレクサンドル・ブローク 詩学と生涯』でサントリー学芸賞受賞。2025年、『文化の脱走兵』で読売文学賞、生きる本大賞受賞。同年、わたくし、つまりNobody賞受賞。主な訳書に、ミハイル・シーシキン『手紙』、サーシャ・フィリペンコ『理不尽ゲーム』『赤い十字』、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『亜鉛の少年たち アフガン帰還兵の証言 増補版』ほか多数。

第76回読売文学賞&第2回生きる本大賞受賞!軽やかで、優しくて、豊かで、そしてなんと性根のすわった作家なのだろう。――川上弘美遠いところからとても大切な声が聴こえる。奈倉さんの静かでタフな言葉が、新しい国境を切り拓いている。――三宅香帆本を片手に、戦う勇気ではなく逃げる勇気を。「国でいちばんの脱走兵」になった100年前のロシアの詩人、ゲーム内チャットで心通わせる戦火のなかの人々、悪い人間たちを化かす狸のような祖父母たち──あたたかい記憶と非暴力への希求を、文学がつないでゆく。言葉を愛する仲間たちに贈る、待望のエッセイ集。

第76回読売文学賞&第2回生きる本大賞受賞!

軽やかで、優しくて、豊かで、そしてなんと性根のすわった作家なのだろう。――川上弘美遠いところからとても大切な声が聴こえる。奈倉さんの静かでタフな言葉が、新しい国境を切り拓いている。――三宅香帆

本を片手に、戦う勇気ではなく逃げる勇気を。

「国でいちばんの脱走兵」になった100年前のロシアの詩人、ゲーム内チャットで心通わせる戦火のなかの人々、悪い人間たちを化かす狸のような祖父母たち──あたたかい記憶と非暴力への希求を、文学がつないでゆく。言葉を愛する仲間たちに贈る、待望のエッセイ集。