~全国32万人不足の介護業界に、沖縄から働き方改革のチャレンジを推進~
日南株式会社(本社:沖縄県南城市、代表取締役:新垣憲良)が運営するデイサービス・住宅型有料老人ホーム「なんじょう苑グループ」は、2025年11月に職員向けアンケート調査を実施しました。
その結果、81.1%の職員が「やりがいを感じている」と回答。全国平均51.2%(2023年HELPMAN JAPAN調査)の約1.6倍にあたる数字となりました。これは、介護職員の不足が叫ばれる中、沖縄特有の「ゆいまーる(助け合い)精神」と業界水準を上回る給与体系をはじめとした待遇改善施策が、高い満足度の実現に貢献したと考えています。
■ 深刻化する介護業界の人材危機
介護業界は全国的に深刻な人材不足に直面しています。かつて「2025年問題」として警鐘が鳴らされてきた労働力不足は今や現実の危機となっており、全国の介護職員数は人手不足の状況が続いています。沖縄県内でも人材確保は最重要課題です。
 
こうした状況のもと、なんじょう苑グループでは「給与水準の向上」「柔軟な勤務形態」などの待遇改善を継続的に実施してきました。しかし、どのような施策が職員の定着や満足度につながっているのか、現場の声をもとに検証したいという思いから、今回のアンケート調査を実施しました。
■ 調査概要
調査期間: 2025年11月23日~11月30日
調査対象: なんじょう苑グループで働く介護・看護職員
有効回答数: 53名
調査方法: Googleフォームによる匿名のオンラインアンケート
質問項目: 15問(やりがい、離職意向、キャリア意識、入職理由など)
■ 主要な調査結果
【結果1】やりがい実感率が81.1%
「現在の仕事にやりがいを感じていますか?」という質問に対し、「強く感じている」34.0%、「やや感じている」47.2%と、合計81.1%がポジティブに回答しました。
 
やりがいを感じる瞬間
1位 利用者から「ありがとう」と言われた時 66.0%
2位 利用者の笑顔を見た時 62.3%
3位 ご家族から感謝された時 58.5%
4位 給与が上がった時 58.5%
5位 自分のスキルが向上したと感じた時 50.9%
職員の声
 「発語ができない利用者様に、ありがとうと手を握って言ってもらえた事が、涙が出るほど嬉しかった」(50代・リーダー)
 「人生の先輩たちとの関わりで自分の学びになることも多く、自分の成長にも繋がる仕事です」(40代・管理職)
【結果2】入職の決めた理由は「職場の雰囲気」が半数近く
入職を決めた理由(複数回答)
1位 職場の雰囲気が良さそうだった 47.2%
1位 通勤距離が近かった 47.2%
3位 給与水準が高かった 37.7%
4位 勤務時間・シフトの柔軟性 32.1%
入職前のイメージと実際の職場環境が一致していることが、定着率の高さにも寄与していると考えられます。また37.7%が「給与水準の高さ」を理由に挙げており、業界課題である低賃金への対応が採用面でも明確な差別化になっています。
【結果3】リーダー昇進への意向 ― 「責任の重さ」が躊躇の壁に
リーダー(主任・管理職)への昇進については、「希望する」が30.2%、「希望しない」が26.4%という結果でした。(「どちらとも言えない」30.2%、「すでにリーダー・管理職」32.1%)
 
希望する理由(複数回答)
キャリアアップ(11名)、職場づくりへの貢献(10名)、給与アップ(9名)などがあげられました。
 
希望しない理由(複数回答)
責任が重すぎる(12名)、業務量が増えすぎる(8名)、現場ケアに専念したい(7名)が上位に。「責任の重さ」と「業務量の増加」への懸念が、昇進を躊躇させる主な要因となっています。
 
■リーダーを増やすために会社に求める施策 TOP3(複数回答)
1.
リーダー手当の増額:46.2%
2.
リーダーの業務負担軽減:38.5%
3.
マネジメント研修の充実:36.5%
「手当の増額」と「業務負担の軽減」が特に強く求められており、魅力を高めながら負担感を下げるという両面からのアプローチが必要であることが明確になりました。
【結果4】67%が「沖縄ならでは」の良さを実感
「沖縄ならではの介護・看護の良さや特徴があると思いますか?」という質問に対し、67%が「ある」と回答しました。(「わからない」30.2%、「ない」1.9%)
 
職員の声
 「急な休みが出てもお互いさまだからと協力してくれるスタッフが多い」(40代・管理職)
 「子どもの保育園から呼び出しがあっても皆さん嫌な顔せず対応してくれます。働くお母さんにとって、とても温かい職場です」(30代・一般職)
 
沖縄特有の「ゆいまーる(助け合い)精神」や「いちゃりばちょーでー(一度会ったら兄弟)」という地域文化が、温かい人間関係と支え合う職場環境を自然に生み出している一因かもしれません。
【結果5】職員が考える「介護業界の発展に必要なこと」
人材流入を増やすために重要なことと、長く働き続けるために重要なことの2つの観点で質問したところ、以下のような回答がありました。
 
人材流入を増やすために重要なこと(最大3つ選択)
1.
給与水準の向上:69.2%
2.
働きやすい職場環境(人間関係・設備など):50.0%
3.
労働時間・残業の削減:21.2%
長く働き続けるために重要なこと(最大3つ選択)
1.
給与の継続的な向上:69.2%
2.
職場の人間関係の良さ:53.8%
3.
明確な昇進・昇給の仕組み:34.6%
この結果は、給与水準の向上なしには人材確保も定着もイメージ改善も実現できないことを示唆しています。同時に、「職場の人間関係」や「やりがい」といった非金銭的要素も、長期的な定着には不可欠であることがわかります。
■ 職員満足度(やりがい)が高まった3つの成功要因
【要因1】 業界水準を上回る給与体系
なんじょう苑グループでは、沖縄県内の業界平均より10%高い給与の提供を目指し、実践することで優秀な人材の確保と定着を実現しています。
 
職員の69.2%が「給与の向上」を最重要課題と捉える中、精神論に頼らない報酬設計が持続可能なモデルの土台となっていると考えています。
【要因2】期待と現実が一致する職場環境
47.2%の職員が「職場の雰囲気が良さそうだった」と答えて入職し、実際に働き始めてからも「人間関係の良さ」「お互いさまの精神」を評価する声が多数寄せられています。入職前後のギャップがないことが、定着率の高さに直結しています。
【要因3】沖縄文化という「見えない強み」も後押ししている
「ゆいまーる精神」のもと、温かみのある職場環境ができており、これは文化として自然に職場に根付いたものだと感じています。
 
67%の職員が沖縄ならではの良さを実感しており、この文化的土壌こそが、他地域では模倣しにくい独自性となっています。
■ 今後の取り組み|沖縄から全国へ、新しい介護モデルを発信
・短期
職員が安心して成長できる基盤づくりを優先します。具体的には、新入職員向けメンタープログラムの開始、リーダー手当の大幅見直しと明確な昇進基準の策定、リーダー業務の効率化、キャリアパス説明会の定期開催、給与体系の継続的な見直しに取り組みます。
・中長期
組織としての持続的な成長を目指します。マネジメント研修の体系化や多様なキャリアコース(現場スペシャリスト・教育担当・管理職など)の整備を進めるとともに、介護機器の導入による身体的負担の軽減、定期的なアンケートによる継続的な改善も実施していきます。
 
これらの取り組みで確立した「沖縄発の介護モデル」を、県内外の介護事業者へのノウハウ共有も含め、メディア・行政機関と連携しながら全国へ発信していければと考えています。
■ 代表取締役 新垣憲良 コメント
今回の調査で、8割を超える職員がやりがいを感じているという結果に、大変励まされました。これは、職員一人ひとりが利用者様と真摯に向き合い、質の高いケアを提供してきた成果だと考えています。
介護業界は「3K」というネガティブなイメージを持たれがちですが、実際の現場は違います。利用者様の「ありがとう」という言葉、その笑顔が、職員にとって何よりの原動力になっています。ただし、「やりがい」だけで職員に頑張ってもらうのは間違っています。職員の69.2%が「給与の向上」を最重要課題として挙げたことを真摯に受け止め、適正な報酬があってこそ職員が安心して長く働き続けられる環境をつくっていきます。
リーダー昇進への躊躇についても、「責任が重すぎる」「業務量が増えすぎる」という声を受け止め、リーダー手当の大幅増額と業務負担の軽減に取り組んでまいります。現場のケアに専念したい職員には、その道を極めるキャリアパスも用意し、多様な働き方を支援します。
沖縄ならではの文化を活かした介護モデルを確立し、全国32万人不足という課題の解決に、沖縄から貢献していきたいと考えています。
会社概要
社名:日南株式会社(なんじょう苑グループ)
所在地:沖縄県南城市大里大城2005-1
代表者:新垣 憲良
設立:2014年(なんじょう苑グループの開設)
事業内容:有料老人ホーム、訪問看護、訪問介護、通所介護等の運営
URL:https://nanjyoen.com/